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近藤 広一 - 代表取締役副社長
それでは、2008年度第2四半期決算および2008年度通期業績見通しをご説明させていただきます。
先ず、当第2四半期におけるHONDAを取り巻く環境ですが、世界的に原油価格が変動し、原材料価格が高値で推移する中、米国では金融危機の発生により、景気の後退懸念が拡大しました。欧州においては、個人消費が停滞するなど、景気は弱含みとなりました。
一方、アジア経済は景気拡大が続いているものの、そのペースはやや減速しました。国内においては個人消費が横這いのまま推移しているものの、設備投資に弱さが見られるなど、景気は弱含んだ状態となりました。為替については、前年同期に比べ、円は米ドル、ユーロに対して円高で推移しました。
それぞれの事業を取り巻く環境ですが、二輪市場については、インドネシア、インド、ブラジルにおいて引き続き拡大をしておりますが、米国では厳しい経済環境により、ATVおよびオフロード車需要が大きく減少しました。
次に、四輪車市場ですが、米国、西欧での全体需要が大きく減少しております。またBRICsなどの新興国市場は、ブラジルやロシアでは引き続き拡大しておりますが、インドおよび中国では前年同期に比べ減少しており、総じて世界の各市場における競争は益々厳しくなってきております。
次に、当第2四半期の業績の概要をご説明いたします。先ず、売上台数についてですが、二輪事業では、アジアやブラジルを含むその他の地域での販売が好調に推移したことなどにより、289万3,000台と、24%の増加となりました。
なお、当社および連結子会社が持分法適用会社へ生産用部品を供給していないHONDAブランドの二輪車の台数も増加しておりますが、この売上台数には含まれておりません。
四輪事業では、中国を含む、アジアやブラジルを含むその他の地域で販売が好調に推移しましたが、北米、欧州での売上台数が減少したことなどから、93万5,000台と、ほぼ前年同期並みとなりました。
汎用事業では、アジアや中東を含むその他の地域での増加はありましたが、北米、欧州での売上台数が減少したことなどから、120万2,000台と、4.5%の減少となりました。
次に、売上高についてですが、二輪車事業での売上台数の増加はありましたが、主に為替換算上の減少により、2兆8,268億円と、前年同期に比べ4.9%の減収となりました。
営業利益は、コストダウン効果などの増益要因はありましたが、販管費の増加、売上変動および構成差等、原材料価格の高騰影響、為替影響などの減益要因により、1,488億円と、48%の減益となりました。
税引前利益は1,494億円と、44.6%の減益となりました。
関連会社持分利益は、主にアジアの持分法適用会社での利益の増加により、272億円と、4%の増益となりました。
四半期純利益は1,233億円と、40.9%の減益、1株あたりの四半期純利益は67円96銭と、40.9%の減少となりました。
次に、6カ月通算の売上台数ですが、二輪事業では560万8,000台と、前年同期に比べ22.3%の増加となりました。四輪事業では189万7,000台と、0.7%の増加となりました。
汎用事業では254万1,000台と、8.8%の減少となりました。
売上高につきましては5兆6,940億円と、前年同期に比べ3.5%の減収となりました。
営業利益は3,701億円と、27.1%の減益、税引前利益は3,845億円と、21.2%の減益、関連会社持分利益は654億円と、3.5%の増益、純利益は3,029億円と、19.1%の減益となりました。
また、1株あたり純利益は166円94銭と、19.1%の減少となりました。なお、関連会社持分利益は6カ月通算として過去最高を更新いたしました。
次に、2008年度の連結業績見通しについてご説明させていただきます。売上高は11兆6,000億円、営業利益は5,500億円、税引前利益は5,800億円、関連会社持分利益は1,250億円、当期純利益は4,850億円を目標として進めて参ります。
1株あたり当期純利益は267円29銭を予定しております。見通しを算出するにあたっての為替レートですが、米ドルについては下期平均1米ドル100円、ユーロについては下期平均で1ユーロ135円を前提としております。以上が連結業績見通しでございます。
続きまして、2008年度の単独業績の見通しですが、ご覧のとおりでございます。
2008年9月30日を基準日とした、2008年度の第2四半期末配当金ですが、1株あたり22円といたしました。年間配当金につきましては、1株あたり88円を予定しております。
それでは、決算の詳細につきまして、取締役事業管理本部長の北條よりご説明をさしていただきます。
北條 陽一 - 取締役事業管理本部長
それでは、2008年度第2四半期決算および2008年度通期業績見通しの詳細についてご説明させていただきます。
先ず、当第2四半期の事業別の売上高についてですが、二輪事業での売上台数の増加はありましたが、主に為替換算上の減少により、2兆8,268億円と、前年同期に比べ1,444億円、4.9%の減収となりました。なお、為替換算影響を除く事業別売上高の増減額はご覧のとおりでございます。6カ月間通算の連結売上高はご覧のとおりでございます。
次に、営業利益の増減要因についてご説明いたします。当第2四半期の営業利益は1,488億円と、前年同期に比べ1,374億円の減益となっております。その1,374億円の減益要因でございますが、売上変動および構成差等については、モデルイヤー売価変更などの増益要因はありましたが、北米四輪事業での売上台数減少に伴う利益の減少により、327億円のマイナスとなりました。
コストダウン効果、原材料価格高騰影響等については、コストダウン効果はありましたが、原材料価格の高騰影響や製造原価に含まれる原価償却費の増加などにより、107億円のマイナスとなりました。
販管費の増加による影響は、クレジットリスクやリース残価に関る費用の増加や、広告宣伝費の増加などの減益要因により、500億円のマイナスとなっております。
研究開発費の減少による影響は31億円のプラス、営業利益段階での為替影響は471億円のマイナスとなっております。
6カ月間通算の営業利益の増減要因についてはご覧のとおりでございます。
続きまして、事業別の業績をご説明させていただきます。なお、売上高については、外部顧客とセグメント間の合計でご説明いたします。
先ず、二輪事業についてですが、当第2四半期の売上台数については、アジア、ブラジルでの好調な販売や、インドネシア、インド向けの生産用部品の増加により、289万3,000台と、前年同期に比べ56万台、24%の増加となりました。
当第2四半期の売上高は4,010億円と、前年同期に比べ5.1%の増収となりました。営業利益は、売上変動および構成差等やコストダウン効果などの増益要因により、原材料価格の高騰影響などの減益要因はありましたが、463億円と、前年同期に比べ25.4%の増益となりました。営業利益率は11.6%となっております。なお、6カ月間通算の実績はご覧のとおりでございます。
次に、四輪事業でございますが、当第2四半期の売上台数は、アジア、ブラジルでの好調な販売や、中国向けの持分法適用会社への生産用部品の増加はありましたが、北米でのライトトラックを中心とした減少や、欧州での減少により、93万5,000台と、前年同期に比べ2,000台、0.2%の減少となりました。
売上高につきましては、為替換算上の影響などにより、2兆1,706億円と、前年同期に比べ7.9%の減収、営業利益は、コストダウン効果などの増益要因はありましたが、売上変動および構成差等、販管費の増加、原材料価格の高騰影響、為替影響などの減益要因により、790億円と、62.9%の減益となっております。営業利益率は3.6%となっております。なお、6カ月通算の実績はご覧のとおりでございます。
汎用事業につきましては、米国、欧州でのOEM向け汎用エンジンの減少などにより、120万2,000台と、前年同期に比べ5万6,000台、4.5%の減少となりました。
汎用事業およびその他の事業の当第2四半期の売上高につきましては、1,030億円と、前年同期に比べ1.8%の減収、営業利益は、新規事業立ち上がり準備に伴う費用の増加や、売上変動および構成差等により、マイナス9億円と、113.2%の減益となっております。営業利益率はマイナス0.9%となっております。なお、6カ月通算の実績はご覧のとおりでございます。
金融サービス事業でございますが、当第2四半期の売上高は、主にオペレーティングリース売上げの増加により、1,626億円と、18%の増収となっております。営業利益は、増収に伴う利益の増加などによる増益要因はありましたが、クレジットリスクやリース残価に関る費用の増加、為替影響などの減益要因により、243億円と、前年同期に比べ17.1%の減益となっております。営業利益率は14.9%となっております。なお、6カ月間通算の実績はご覧のとおりでございます。
次に、所在地別セグメント情報をご説明いたします。
先ず、国内および海外向け売上げを含む、当第2四半期の日本の売上高は、主に海外向け売上げが減少したことにより、1兆1,935億円と、前年同期に比べ1.8%の減収となっております。
営業利益は、コストダウン効果や販管費の減少などの増益要因はありましたが、売上変動および構成差等や、原材料価格の高騰影響などの減益要因により、409億円と、44.2%の減益となっております。
営業利益率は3.4%となっております。なお、6カ月間通算の実績はご覧のとおりでございます。
次に、北米につきましては、売上高は全ての事業で売上台数が減少したことや、為替換算上の減少などにより、1兆3,700億円と、前年同期に比べ12%の減収となっております。営業利益につきましては、コストダウン効果などの増益要因はありましたが、売上変動および構成差等や、クレジットリスクやリース残価に関る費用の増加、為替影響などの減益要因により、225億円と、80.6%の減益となっております。営業利益率は1.6%となっております。なお、6カ月間通算の実績はご覧のとおりでございます。
欧州につきましては、当第2四半期の売上高は、主に四輪事業の売上台数が減少したことにより、3,507億円と、10.3%の減収となっております。営業利益につきましては、コストダウン効果などによる増益要因はありましたが、売上変動および構成差等や販管費の増加などの減益要因により、83億円と、50.5%の減益となっております。営業利益率は2.4%となっております。6カ月通算の実績はご覧のとおりでございます。
アジアでございますが、当第2四半期の売上高は、全ての事業の売上台数が増加したことにより、4,518億円と、前年同期に比べ8.7%の増収、営業利益は、売上変動および構成差等による増益要因により、販管費の増加や為替影響などの減益要因はありましたが、366億円と、9.6%の増益となっております。営業利益率は8.1%となっております。6カ月間通算の実績はご覧のとおりでございます。
なお、ご参考ですが、この営業利益に含まれていない、当第2四半期でのアジアにおける関連会社の営業利益は654億円と、前年同期に比べ16.1%の増益となっております。また、アジアでの関連会社持分利益につきましてはご覧のとおりでございます。6カ月間通算の実績はご覧のとおりでございます。
南米、中東、アフリカ、大洋州などのその他の地域でございますが、当第2四半期の売上高は、全ての事業の売上台数が増加したことにより、3,495億円と、前年同期に比べ30.5%の増収、営業利益は、売上変動および構成差などの増益要因により、販管費の増加などの減益要因はありましたが、487億円と、61.7%の増益となっております。営業利益率は14%となっております。6カ月通算の実績はご覧のとおりでございます。
続きまして、税引前利益の増減要因については、先ほど営業利益段階までご説明さしていただきましたので、営業外収支からご説明いたします。
営業外収支は、デリバティブ評価損益関連でプラスの560億円、その他でマイナスの390億円、合計で169億円のプラスとなっております。このデリバティブ評価損益を除く、マイナスの390億円の主な内訳でございますが、売上/入金レート差による影響額でマイナスの100億円、金利スワップコストの増加などでマイナスの290億円となっております。
為替影響についてですが、営業利益段階のマイナス471億円に営業外収支に計上される売上/入金レート差でのマイナス100億円を合わせまして、税引前利益に与える為替影響は、マイナスの571億円となっております。
為替影響額の詳細はご覧のとおりでございます。
次に、デリバティブ評価損益の変動の内訳ですがご覧のとおりでございます。
6カ月通算の税引前利益の増減要因についてはご覧のとおりでございます。
続きまして、連結キャッシュ・フローについてご説明いたします。現金および現金等価物の9月末残高は9,544億円と、期首残高と比べて964億円減少いたしました。ご参考までに、事業会社と金融子会社を分けた連結キャッシュ・フローにつきましてはご覧のとおりでございます。
次に、設備投資についてご説明さしていただきます。6カ月間通算の設備投資の実績については、2,977億円と、前年同期と比べ276億円減少いたしました。事業別の為替影響を除いた増減額はご覧のとおりでございます。なお、この設備投資には、オペレーティング・リース資産に係る金額は含まれておりません。
続きまして、2008年度の通期連結業績見通しについてご説明いたします。
先ず、売上台数ですが、二輪事業は1,083万5,000台と、前年度に比べ151万5,000台の増加を計画しております。四輪事業は401万5,000台と、9万台の増加を計画しております。汎用事業は563万台と、42万7,000台の減少を計画しております。
通期見通しの損益状況の詳細はご覧のとおりでございます。前年度実績からの税引前利益の増減要因はご覧のとおりとなっております。
なお、7月25日に公表いたしました、通期見通しに対する税引前利益の変化ですが、販管費や研究開発費の減少などの増益要因はあるものの、北米、欧州地域での急激な市場変化による売上変動および構成差等や、ユーロ安などの為替影響による減益要因を反映し、5,800億円を見込んでおります。増減要因の詳細はご覧のとおりとなっております。
2008年度の設備投資につきましては7,100億円、減価償却費は4,300億円、研究開発費は6,000億円を計画しております。
以上が連結業績見通しの概要でございます。私からの説明は以上でございます。ありがとうございます。