Takeda Pharmaceutical Co Ltd (TAK) 2009 Q2 法說會逐字稿

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  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • お手元にスライドのコピーをお届けしておると思いますが、それに基づいてご説明を簡単にさせていただきます。次のスライド、お願いします。

  • 冒頭、当社がNDAを申請して許可承認待ちをしている3製品について、すでに発表しておりますが、おさらいの意味を込めて簡単にご説明いたしますと、DPP4製剤であります「SYR-322」というコードネームで呼んでおります糖尿病治療剤は、10月27日のPDUFA dateでありましたが、約2週間前に、そのPDUFA dateの2週間前にFDAのほうから連絡が入りまして、このPDUFA dateにはレビューを完了するごとができないので延長したいと。

  • いつまでの延長になるかとかいうことについては、残念ながら明確な答えをいくら聞いても言ってくれませんので、今の段階では未定というふうに、われわれとしては申し上げざるを得ない状況であります。

  • それから「390-MR」でございますけれど、これは10月31日がPDUFA dateでございましたが、こちらについては新しいPDUFA dateは3カ月延長の1月31日、できるだけ早くレビューを完了したいというふうな回答をもらってます。

  • それから痛風の治療薬、これは帝人さんから導入させていただいているものであります「TMX-67」、2度のアプルーバブルレターをもらいまして、最後のデータを提出して、PDUFA dateが2009年の1月18日ということでありますけれど、これにつきましてはご承知のように11月の24日、今月の24日にアドバイザリーコミティで審議をされるということが、FDAのホームページにも掲載されているとおりであります。

  • この結果次第でありますけれど、私どもとしては1月18日には承認がいただけるのではないか、というふうに今のところは期待をしておるわけでありますけど、その結果次第ということでありますね。

  • 次でありますけど、これはもういつも申し上げてることですから、多くは申し上げませんけれど、この中期はパイプラインの強化と地域プレゼンスの強化、それからグローバルマネジメントができる人材の強化、これを大きな戦略の柱として中期計画の完遂に向かっているということであります。次、お願いします。

  • TPNA社とTAP社の統合効果の最大化というのが、今年の課題の大きな課題の1つでありますけれど、分割完全子会社化した旧TAP社は、TPNA社およびTGR&D社と統合し、7月に新体制をスタートさせておりますが、すでにITシステムなど一部を除いて機能ごとに最適、効率的な体制の構築をほぼ完了させております。

  • TPNA社とTAP社の統合によるシナジー効果としては、向こう3年間で約400円(sic -プレスリリース参照)を見込んでおります。現在までの状況といたしましては、TPNA社とTAP社間で実施していたコプロモーションの、コプロモーションフィーの授受が発生しないことも含めて、間接費用の削減等により、このシナジー効果につきましては予定どおり順調に実現ができているというところであります。

  • また、米国における武田の存在感、認知度の向上、開業医市場における製品の充実と販売体制の強化などの統合効果を通じて、今後はすでに発売している糖尿病治療薬「アクトス」、不眠症治療剤「ロゼレム」、便秘症治療薬「アミティーザ」、消化性潰瘍治療薬「プレバシド」の売り上げの維持拡大に務めるのに加え、販売許可書申請中であります、先ほど申し上げました3製品の早期承認と万全の上市体制を整えるということに努めてまいっておるところであります。次、お願いします。

  • ミレニアム社でございますが、武田グループのがん領域における製品戦略推進機能、およびグローバル開発戦略推進機能の移管をすでに順次予定に従って進めているところでございます。

  • がん関連の開発課題につきましても、現在双方の担当者が協力して移管作業を進めております。すでに半数以上のプログラムの移管が完了し、残るプログラムについても、基本的には年内に移管を完了させる予定であります。

  • また、CEOのデボラ・ダンサイアに直接リポートするマネジメントチームのメンバーはもちろん、コアとなる研究開発、販売の人材はすべてミレニアムに残っておりますし、営業人員の強化、開発プログラムの強化に伴う増員についても、順調に進展をしております。同社の多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」の4-9における売上高は、6月に同疾患に関わるファーストライン適応を獲得したこともありまして、1億9,000万ドルで、対前年では約43%伸張いたしております。

  • 年間では、恐らくそれよりは若干下回るかもしれませんけど、40%程度の伸張は達成できるのではないかというふうに見ております。「ベルケイド」の米国売り上げによる、米国外の売り上げによるロイヤリティ収入と合わせて、今後も当社の売り上げと利益に大きく貢献してくれるものと考えております。それから、次お願いします。

  • 第2四半期、第2四半期累計の実績と同じ通期の業績見込みについてはご覧のとおりでありますが、これにつきましては、後ほど高原経理部長が詳細にご説明をいたしますので、私のほうからの特段の説明は割愛させていただきます。次、お願いします。

  • 当社では自前成長を中心として、研究開発型企業としての道を今後も愚直に歩んでいく予定でありますけれど、自社研究開発のさらなる強化が一番の戦略の大きな課題として取り組んでおりますが、2011年以降の当社の成長を支える新製品の確実かつ速やかな創出のために、疾患領域ごとに当社の強み、あるいは将来の市場予測、競争環境などを踏まえて、特に注力すべき疾患カテゴリーを定義し、その中で研究資源を重点的に投下する研究テーマを設定すると同時に、そのテーマの不測の事態に備えたコンティンジェンシーのテーマを明確に準備するとか、万全の体制で進めているところであります。

  • お示ししているスライドは、2010年度までに販売許可申請を目指している開発課題でありますが、07年度に多くの製品導入とミレニアム社の買収を実施したこと、これは08年度でありますけれど、実施したこともあり、以前よりも開発後期の製品が充実はしてきているというふうに考えております。

  • 申請品目であります、先ほど申し上げました「SYR-322」、それから「322」と、あとその合剤、それから「TAK-390MR」、「TMX-67」、「TAK-375」、「Vectibix」について、着実な承認の取得と早期上市、上市、承認を取った時の上市体制の万全の準備、そういったことをいま準備をしているところでありますし、また開発後期にあります腎性貧血治療薬「Hematide」、気分障害・不安障害治療薬「Lu AA21004」、高血圧治療剤「TAK-491」、非小細胞肺がん治療薬「AMG706」についても、できるだけ開発を予定どおりに進め、承認申請をしたいというふうに考えております。

  • また、引き続き戦略的なアライアンスに取り組み、パイプラインの拡充に努めるとともに、従来どおりライフサイクルマネジメントも積極的に進めてまいります。次、お願いします。

  • がん領域での世界トップ3への挑戦ということで、ミレニアム社を買収した際に、そういった長期ビジョンを掲げてミレニアム社の説得をし、それが実現したわけでありますが、これ2020年という非常に長いレンジでの目標にしておりますけれど、これにつきましてはこれまで当社で培った研究開発のプラットフォームテクノロジー、それに基づくパイプライン、それに加えてサンディエゴでありますとか、イギリスのケンブリッジ、そういったところで新たに買収した企業、これに加えてミレニアム社の新たなプラットフォームテクノロジー、プロテインホメオシタシスを主体としてプラットフォームテクノロジーによる創薬の研究、こういったものの一層の進展と同時に、それぞれが不足しているリソースについてお互いが活用し合うということも、すでに現実に実現を少しずつできております。

  • そういった相乗効果をも効用することによりまして、がんの研究の加速化を図るとともに、開発につきましては、先ほど申し上げましたように、がんの製品は武田のリサーチの努力の成果として出てきたものもすべてミレニアム社に移管して、ミレニアム社が開発の主体責任を持ってやると、そういうことでこれから進めてまいります。次、お願いします。

  • また、がん治療薬の研究において、いろんなアプローチで多面的に取り組むことが必要なだけにど、先ほど申しましたようなミレニアム社の統合によりまして、さらにその新しいアプローチの研究の手法が加わったということでありますが、開発機能においても、「ベルケイド」について臨床第1相試験開始から販売許可取得まで、極めて短期間で実現をしたという実績もありますし、現実に今日開発本部長も来ておりますから、後ほどもしご興味があれば聞いていただいたらいいんですが、常にがん開発の進め方について、われわれが必ずしも十分でなかった点なんかの指摘等についても、ミレニアムのチームがやってくれておりますので、そういった意味での効果はすでに表れてきているというふうに考えております。次、お願いします。

  • また、同領域の開発パイプラインにつきましては、ミレニアム社の統合に加え、米国・アムジェン社からの導入もあり、相当厚みを増してきましたものの、一方で「TAK-851」や「GVAX」の開発中止もありました。今後、臨床開発パイプラインの一層の開発加速と戦略的アライアンスに加えて、ここに記載はしておりませんが、いまだ臨床試験段階に入っていない、ヒト臨床試験段階に入っておらない数多くの研究課題の中から、がん領域の開発リスクの高さも考慮に入れつつ、既存薬との差別化が可能な新薬候補、さらには従来のパラダイムシフトが期待できる新薬候補などをターゲットとするとともに、1日も早いステージアップを追求してまいりたいと思います。

  • これを実現することによって、がん領域における世界トップ3というビジョンの実現に少しでも近づくということになると思います。次、お願いします。

  • グローバルの事業運営体制の強化でありますけれど、これらのバイオベンチャーの買収によりまして、研究もアメリカで2カ所、それからヨーロッパに1カ所、さらにはアジア、シンガポールに1カ所という形で、主要リジョンに拠点を持つことになりましたし、またアプローチもそれぞれ違いますので、それの相乗効果も考える。

  • 加えて、もう1つの中期の課題であります地域プレゼンスの強化について、多分また後ほどご質問があると思いますので、それで補いたいと思いますが、ヨーロッパについては当初予定していたとおりの地域カバーが、新規進出が進んでおりませんので、もう1度これちょっと原点に帰ってやり直さなければいけないというふうに考えておりますが。

  • 一方でアジアにつきましても、これまでは日本からアジアのビジネスをマネージするという形をとっておりましたが、ヨーロッパもそういうことが2年前に実現しましたので、本年はアジアについても将来を考え、シンガポールにセールスとマーケティングのヘッドクォーターファンクション、それから開発のヘッドクォーター、アジアにおける、アジア・オセアニアにおけるヘッドクォーターファンクションを同時に設立をいたしまして、現在、開発のほうについてはロンドンのほうから当面トップが来ることになっておりますし、それからセールスとマーケティングにつきましては、現在マルチのアジア地区におけるジェネラルマネジメントの経験のある人を採用するべく最終段階に来ている状況でありますので、来年早々には両方揃って本格的なスタートができると思いますし、同時に同じオフィスを使うことによって、コミュニケーションの強化、それから業務の遂行の効率化と同時にアドミニストレーションコストのシェアもできるという効率的な運営を心がけていきたいと思っております。

  • それから次、お願いします。はい。

  • 最後に株主還元についてご説明申し上げますけど、配当につきましては長期的な視点に立ちまして、この中期の終了までには配当率45%を達成したいと。なお、その後中期の過程で、先ほど来申し上げてありますような買収を行いましたので、買収に伴うインプロセスR&Dの償却でありますとか、そういう特殊要因を除いた利益に対して、45%という配当を考えております。

  • そういった関係から、本年度は42%、41.9%の配当を行うということで、現時点での利益予想との関連でいきますと、176円という配当を、年間配当を予定しているところであります。最後に、次、お願いします。

  • また、配当性向とともに、株主の皆様へのもう1つの還元策といたしまして、自社株買いを弾力的に実施をしておりますが、2008年度まで、2008年の現在進行中のものを除いて、もうすでに終了しておるものがここに記載しておる、表示しておる額、とおりでございまして、金額でいくと5,475億円、取得買い取り株数では8,239万7,000株で、9.27%ということになっております。

  • また、償却につきましても、買い取りをいたしましたその期の期末には、原則としてはもうすべて償却をするという方針を明確にしておりますので、今後も当面はそういう方向で続けていく予定でございます。

  • 以上で私のほうからの説明は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

  • 司会

  • 続きまして、高原経理部長より決算概要をご報告申し上げます。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • 高原でございます。ただいまより、2008年度第2四半期累計の決算の内容および通期の見通しにつきまして、ご説明させていただきます。

  • まず、第2四半期累計の業績につきましては、ご覧のような結果になっております。

  • 当期の売上高は本年5月よりTAP社、ミレニアム社の売上高が当社の連結売り上げに寄与いたしましたこと、また国内の医療用医薬品ならびにヘルスケア事業の売上高が堅調でありましたことなどによりまして、為替による減収の影響が280億ほどあったんですけども、これを吸収いたしまして対前期で987億円の増収の8,071億となっております。7月から9月の連結売上高では、10期連続の増収ということになります。

  • 一方、利益面では両社の連結子会社化に伴い、企業結合会計にかかる一時的な費用負担が発生いたしましたことによりまして、営業利益以下、経常利益、純利益とも対前期で減益という結果でございます。

  • 当社が目標としております、特別利益および企業買収などに関連いたします特殊要因除きのEPSにつきましては、ご覧のとおり、ほぼ前期並みとなっております。ただ、財務上のEPSにつきましては、前期より168円21銭減少の87円33銭でございます。

  • 次のスライドにまいりまして、当期の増収の主な要因を申し上げます。TAP社およびTPNA社が引き継ぎました消化性潰瘍治療剤「プレバシド」と、ミレニアム社の多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」の売上高が、本年5月より当社の連結売り上げに加わっております。

  • スライド左にTAP社、ミレニアム社の当社連結売り上げへの貢献を、右には「ベルケイド」の米国売上高の推移を示しております。

  • 当社の連結売上高に含まれる「プレバシド」の売上高につきましては、本年4月までは当社からTAP社への輸出高および受取ロイヤリティが連結売り上げに反映されておりましたけども、子会社化に伴いまして、5月以降はTAP社の現地売上高全額が連結売り上げに反映されるようになっております。これが増加の要因であります。

  • また、「ベルケイド」につきましては、ご覧のように期待どおり売り上げを伸ばしております。本年6月に薬物治療を受けた経験のない患者さんに、第1選択薬として投与する効能を米国で取得できましたことは、「ベルケイド」、ひいては当社業績の伸張に大いに貢献するものと確信しております。次のスライドをお願いします。

  • 売上高の増減の内訳につきまして、事業の種類別にご説明いたします。国内では「アクトス」、「タケプロン」、「エンブレル」が堅調に推移をいたしましたことにより、本年4月の薬価改定影響を吸収いたしまして、前期から87億円、3.3%の増収でございます。

  • 主力の「プロブレス」につきましては、10億円の減収となっておりますけども、本年4月の薬価改定で市場拡大再算定によりまして、薬価が10.1%の大幅な引き下げとなりました影響を、数量ベースでは10%伸張させたことでほぼ吸収しております。

  • なお、この7月から9月では金額ベースでも前期を上回っており、通期でも微増という見込みになっております。

  • 海外につきましては、円高による為替のマイナス影響を、先ほどご説明いたしましたTAP社の「プレバシド」とミレニアム社の「ベルケイド」の増収効果などにより吸収いたしまして、前期から902億円、24.9%の増収となっております。

  • ヘルスケア事業の売上高は、本年7月に発売いたしました貼るタイプの禁煙補助剤「ニコレット パッチ」や、昨年11月に発売いたしました「アクテージSN錠」などの新製品が寄与し、前期から35億、11.4%の増収となっております。次のスライド、お願いします。

  • 本年の6月末にTAP社との合併を完了いたしまして、7月より新たにスタートいたしましたTPNA社の売り上げでございますけど、ご覧のとおりとなっております。TAP社より「プレバシド」を引き継いだことに加えまして、主力の「アクトス」ファミリーについても、対前期で7,200万ドルの増収となりました結果、TPNA社の売上高は前期から9億9,000万ドル、61.9%増収の25億9,000万ドルとなっております。

  • 「アクトス」につきましては、米国経済情勢の急速な悪化から、経口糖尿病治療薬市場に限らず、米国での処方箋枚数の成長率が鈍化している中で、ヘモグロビンH1c管理の重要性、インシュリン抵抗性改善の重要性を繰り返し訴求してまいりました結果、当初の計画までの伸張には至らなかったものの、ドルベースでは5%の伸張となっております。次のページをご覧ください。

  • 仕入品を除いた連結医療用医薬品の売上高の推移を、地域別に見たスライドでございます。

  • 当社グループ全体では6,593億円、前期から972億円、17.3%の増収となっております。TAP社、ミレニアム社の売り上げに加わった--、売り上げに加わった米州地域では、円高による為替のマイナス影響を吸収いたしまして、786億円の増収となっております。

  • また、欧州、アジア、日本でも「アクトス」を中心に前期から伸張をしております。次のスライドをご覧ください。

  • 連結決算ベースの国際戦略4製品の状況はご覧のとおりとなっております。TAP社の連結子会社化により、4製品全体では大幅な増収になっております。

  • 「ピオグリタゾン」につきましては、日本、欧州、アジアで増収となっておりますけども、米州での減収を吸収できず、全体では減収という結果になっております。

  • ただ、先ほども申し上げましたように、米州での減収は円高による為替のマイナス影響が約200億ほどございましたためでございまして、ドルベースでの売上高は対前期で5%程度伸張しております。

  • 「カンデサルタン」につきましては、国内で減収となりましたが、これにつきましても先ほど申し上げましたように、数量ベースでは10%程度の伸張を確保しております。

  • 「ランソプラゾール」につきましては、TAP社の連結子会社化による米州での増加が全体の売り上げを牽引する格好になっております。国内ではOD錠の普及、他社に先駆けた非びらん性胃食道逆流症の効能追加、さらにはヘリコバクターピロリ2次除菌にかかる用法用量の追加承認などによりまして売り上げが伸張いたしまして、国内の3関連疾患治療薬市場におけるナンバーワンの薬剤になっております。

  • 欧州の減収は特許切れが主な要因でございます。次のスライドをご覧ください。

  • 営業利益の増減の内容はご覧のとおりになっております。医療用医薬品売り上げの増加が寄与いたしまして、売上総利益は6,564億円、対前期で881億円、15.5%の増加、売上総利益率は81.3%、対前期で1.1ポイント改善しております。

  • 販売費および管理はTAP社およびミレニアム社の子会社化に伴い、インプロセスR&D費用を当期に一括して費用計上したことや、無形資産の償却費ならびにのれんの償却費の負担が発生しておりますことなどによりまして、前期から2,679億円増加しております。

  • 以上の結果、営業利益は1,799億円の減益となっております。

  • なお、TAP社、ミレニアム社の子会社化に伴う無形資産償却費、のれん償却費、インプロセスR&Dといった一時的な費用負担を除きますと、営業利益は279億の増益という結果になっております。次のスライドをお願いします。

  • 純利益の増減はご覧のとおりであります。営業利益の減少に加えまして、ミレニアム社の買収に伴う米国における手元資金の大幅な減少と、金利低下による受取利息の減少によりまして、またTAP社の子会社化に伴う持分法、投資利益の減少などにより、営業外損益が前期から528億円減少いたしましたことから、経常利益は1,010億、対前期で69.7%の減益となっております。

  • 特別利益は「ルプロン」事業の譲渡益を計上いたしましたことから、対前期で461億円増加いたしましたが、経常利益の減少を吸収するには至らず、当期の純利益は718億円、前期から67.1%の減益となっております。次のスライドをご覧ください。

  • 当期のキャッシュフローの概要について、ご説明いたします。ミレニアム社の買収に伴い、同社の手元資金控除後ベースで8,335億円の支出が生じましたことに加え、自己株式の取得や配当の実施に伴う支出もございましたので、当期のキャッシュフローは8,470億円のマイナスとなっております。

  • その結果、9月末の現金および現金同等物の残高は7,662億円となっております。ただ、企業活動の源泉であります営業活動によるキャッシュフローは、ご覧のとおり1,291億のプラスとなっておりますように、当期のマイナスはあくまでも特殊の一時的な要因であると考えております。

  • 今後も年間で2,000億から3,000億程度のフリーキャッシュフローは創出できるものと考えております。

  • 当期の連結業績の概要については以上でございますけども、ここでTAP、ミレニアムの企業結合にかかる会計処理が当期の連結業績に与える影響についてまとめております。

  • 営業利益への影響はご覧のとおり、TAP、ミレニアムでそれぞれ697億、1,381億の損影響となりました。純利益の影響はTAPで102億の益、ミレニアムで1,304億の損となっております。次のスライドをお願いいたします。

  • 通期の業績予想でございます。2008年度の通期業績の見通しにつきましては、この4月から9月の売上高は7月に公表いたしました業績予想を上回りましたが、10月から3月につきましては経口糖尿病治療薬の処方箋枚数の成長率が米国で鈍化していること、また安価な「メトホルミン」の単独使用、高用量処方の例が増加していることなどを踏まえまして、米国の「アクトス」が当初想定の10%以上の伸張とはいかず、7%程度の伸張に留まるものと見ております。

  • 米国、欧州およびミレニアム社の増収などによりまして、実質的にこれを吸収するものの、対ユーロおよびポンドで当初想定レートよりも円高になることに伴う為替のマイナス影響が、年間で約100億円と見ておりまして、この影響で年間では公表予想を100億下回る見通しにしております。

  • これらを織り込みました結果、2008年度通期の業績見通しは売り上げが1兆5,600億円、営業利益が2,700億、経常利益が2,900億、純利益が1,950億となります。

  • 業績見通しの前提となります08年13期の為替レートは、ドルは95円、1ユーロは125円に設定しております。ドルが、この下期のドルが平均値で1円変動した場合、売上高で32億、純利益で6億程度の変動影響がございます。また、ユーロの場合は売り上げで4億、純利益で1億程度の影響になります。

  • 以上でございますけども、最後にスライドを2枚つけております。1つは当社の業績見通しにおいて創成しております、企業結合にかかる会計処理の影響でございます。ドルベースでは、7月に公表いたしました通期業績予想値から変更はございません。現時点で想定される円換算での通期業績に与える影響を、参考までにここのほうにまとめておりますので、後ほどご覧いただきたいと思います。

  • もう1枚は、先ほど社長からご説明がございました、自己株取得が当社のROE、EPSの向上にもたらしている効果を図示しております。当社では、今後とも資本効率の向上と株主還元を目的といたしまして、弾力的に実施してまいる所存でございます。

  • 以上でございます。ご清聴ありがとうございました。

  • 司会

  • それでは続きまして、岩崎製品戦略部長より、研究開発の状況についてご報告申し上げます。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 製品戦略部で岩崎でございます。私からは、2008年度第2四半期におけるパイプラインのアップデート、およびトピックスについてご紹介申し上げます。

  • これもいつもご紹介申し上げているスライドでございますけれども、当社では成長の源泉であります研究開発パイプラインの充実と、新製品の早期上市に向けて、自社研究開発の強化、製品付加価値の最大化、導入アライアンス活動の推進を3本柱といたしまして、この4つの領域を重点領域と位置づけて、経営資源を集中投下しております。

  • それでは順に、パイプラインのアップデートについてご紹介申し上げます。

  • まず領域Ⅰ、生活習慣病の領域でございますけれども、この領域は当社の現在および将来を支える最も重要な領域でありまして、DPP4阻害剤であります「SYR-322」につきまして、本年9月、日本において単剤の製造販売承認申請を行いました。

  • また、米国におきましては「アクトス」との合剤の販売許可申請を行いました。さらに「アクトス」につきましては、日本において9月に口腔内崩壊錠、10月には「メトホルミン」との合剤の製造販売承認申請を行いました。

  • 当社ではこれら「322」、「SYR-322」のラインアップの承認取得を確実に実現することと同時に、「アクトス」のライフサイクルマネジメント戦略を推進することで、当社の重点疾患領域の中核を担います糖尿病領域におけるグローバルリーダーとしてのポジションを、より強化していくつもりであります。次、お願いいたします。 高血圧治療薬「カンデサルタン」、「ブロプレス」でございますけれども、これにつきましては本年9月にローマで開催されました欧州糖尿病学会において、糖尿病性の網膜症に対する発症と進展予防効果を検討したダイレクト試験の結果が発表されました。

  • 本試験は糖尿病性網膜症に対するアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の効果を検討した、初めての大規模試験でありまして、「カンデサルタン」32ミリ投与群は1型糖尿病群において、糖尿病性網膜症発症を抑制する傾向、ならびに2型糖尿病患者においては、糖尿病性網膜症を改善するという有益な治験が得られました。

  • 糖尿病患者さんは高血症を合併している比率が非常に高いわけでございまして、そのような合併症に対して「カンデサルタン」をご使用いただくメリットは大きいものと考えております。

  • 続きまして、領域Ⅱのがん・泌尿器疾患につきましてご紹介申し上げます。

  • 本年6月に米国で多発性骨髄腫治療薬「ベルケイド」が、ファーストラインの適応を取得したことに加えまして、欧州におきましても9月に同適応が承認されました。欧州での開発は当社が担当しているものではございませんけれども、本薬のグローバルベースでのさらなる製品価値向上につながるものと期待しております。次、お願いします。

  • がん領域におけるパイプラインは、前臨床段階のものも含めてご覧のようにかなり充実してまいりました。いまだ臨床試験前の段階であるものの、患者への投与開始が目前に迫った試験も複数あります。将来に向けて大きな期待が持てる領域だと考えています。

  • 本領域において、当社はリーディングカンパニーとしてのポジションを確立すべく、さらなるパイプラインの拡充に向けて努めてまいります。次、お願いします。

  • 次に領域Ⅲの中枢神経系および骨・関節疾患領域でございますけれども、ルンドベック社創製の化合物である「Lu AA21004」の気分障害、不安障害を対象とした米国での早期上市をまずは狙っていきます。

  • それに加えて、将来にわたるアンメットニーズが高いアルツハイマー病および統合失調症に対して、自社研究基盤を活用し取り組んでいくことになります。次、お願いします。

  • 最後に消化器疾患の領域でございますけれども、冒頭に社長の長谷川よりご紹介がありましたとおり、「TAK-390MR」のPDUFA dateが1月の31日に延期となりましたが、本薬の製品価値の高さには何ら変化はございません。それを証明する本薬の新しい臨床試験データが、先日米国にて公表されました。

  • また、「SYR-322」につきましても、9月に開催された欧州糖尿病学会において、臨床試験のデータが公表されました。次、お願いします。

  • それでは、ここで先月オーランドで開催されました米国消化器病学会において、「TAK-390MR」の新しい臨床試験データが公表されましたので、ご紹介申し上げます。

  • 本試験では、逆流性食道炎患者、約4,100名を対象に2つの試験から構成されております。「TAK-390MR」60ミリ投与群、90ミリ投与群、そして「ランソプラゾール」投与群の3群において、8週間投与した際の臨床開始時の逆流性食道炎の重症度ごとに治癒率を比較したものですけれども、結果といたしまして、すべての重症度の逆流性食道炎患者におきまして、「TAK-390MR」60ミリ、90ミリ投与群では、「ランソプラゾール」群と比較して高い治癒率が確認されております。

  • 特に中等症、重症例におきましては、「390MR」群では「ランソプラゾール」と比較して、さらに高い治癒率が確認されております。次、お願いします。

  • 最後に「Alogliptin」、「SYR-322」につきまして、9月にローマで開催されました欧州糖尿病学会におけるデータをご紹介申し上げます。このデータはインシュリンとの併用療法の臨床試験データでございますけれども、本試験ではご覧の4つの条件を満たす、糖尿病、2型糖尿病患者、約400名対象に「Alogliptin」12.5ミリグラム投与群、25ミリグラム投与群、およびプラセボ投与群の3群において、インシュリンとの併用における投与、26週時点でのHbA1cの変化率を比較したものです。

  • 「Alogliptin」12.5ミリグラム、25ミリグラム投与群において、プラセボ群と比較してHbA1cのベースラインから平均で有意な低下を示したという結果が得られました。

  • さらに「Alogliptin」の投与群においては、インシュリン併用時に見られました体重増加ですとか、低血糖症状等には何ら影響は与えておりません。

  • 本薬につきましては、今後もFDAと緊密なコミュニケーションを図り、早期承認取得に向けて取り組んでまいります。以上でございます。

  • 司会

  • それでは、ただいまから質問をお受けさせていただきたいと存じます。本日、海外からも電話会議でご参加いただいている方がいらっしゃいますので、ご質問がありましたら、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

  • それではご質問のある方は大変恐縮でございますが、すみません、お手を挙げていただきまして、社名とお名前を頂戴できればと存じます。

  • 山口 秀丸 - アナリスト

  • 日興シティの山口と申します。よろしくお願いします。

  • 1つ目に、何度となくコメントされましたが、アメリカで援軍というか、新薬の承認が遅れているので、「アクトス」および「プレバシド」という既存品をより頑張らなくてはいけないという状況が短期的に生じていると思うんですけども、特に「アクトス」の場合には多少目標を引き下げられましたが、足下見ている限りではかなり厳しいという状況だと思うんですけれど、それを挽回するための販売戦略といいますか、工夫といいますかですね。

  • 要するに、このまんまいくと、7~8%も結構厳しいのじゃないかというふうに外部者には見えるんですけれど、その辺のその販売的なところに施策を、最初コメントいただければというふうに思います。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • 「アクトス」、アメリカにおける「アクトス」につきましては、先ほど申し上げましたように、上半期5%でありますが、これは去年のちょうど5月に「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」に、ドクター・スティーブ・ニッセンの「アバンディア」に対する(ガーディアバスケル)の懸念がメタアナルシスの結果出されて、その時から数カ月、当社のパイプライン、いわゆる流通在庫が相当膨らみまして、それとの比較でありますので、年間で見れば7~8%ぐらいは今年はいけるんではないかなと思ってますが、ただいまご指摘がありましたように、アメリカの市場自体がもう1~2%ではないかといわれるような、非常な低成長になっている。

  • その中で、もうすでに実際にお医者さんのとこへ行って処方箋をもらった人が、必ずしも薬局で全部フィルをしてないとかいう実態も散見されてきているような状況になっておりますので、むしろ来年以降については相当厳しい状況を確保せざるを得ないかなとは思いますけれど、まだ年間計画をこれからまとめる段階でありますので、いったい来年がどうなるかということについての具体的な数字は、まだ申し上げられる段階にはありません。

  • 山口 秀丸 - アナリスト

  • あともう1つ、これはちょっと印象論で大変恐縮なんですけど、「GVAX」とか「851」とか、わりと最近導入されてすぐパイプラインから消えるというケースがいくつかありまして、全体でどのぐらいの打率で、御社がどのぐらいの打率かっていうのを、私よく把握してないんですけれど、印象論としては、最近入れた製品はわりと早めにこけるという印象があるんですけれど、社内的にその辺の管理ですね。

  • あるいは、今後その確率はどう、こう維持するかというところを含めて、最近のこけ系っていうんですかね。この確率というか、そのリスク管理ってどうなっているのか、ちょっとコメントいただけましょうか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • 何かまるで社内をのぞいておられるような、社内でもそういう論議が確かにあるんですけれど、1つは個別の製品ごとに個別の事情があるわけでありますが、1つはがん領域の強化ということで、「GVAX」にしろ「851」にしろそういう、それから少し古い話では「EMD72000」とかやったわけでありますけれど、残念ながらいずれもうまくいかなかったと。

  • ただ、「GVAX」についていきますと、これはがんのホルモン療法というのは最先端ではありますけど、まだどこも成功したことがないという、そういう事情を勘案して、フェーズⅢの段階で導入するに当たっては、成功確率を非常に低く見て、アップフロントもその段階の製品としては、当社としては十分にリスクをヘッジした形でのディールにしたっていうふうな、そういう背景があります。

  • ただ、さはさりながら、成功してくれることを願っていたわけでありますけれど、不幸にしてわりと低く見積もっていた成功確率が、だから失敗の確率のほうが多いと見てた、そこの部分が現実のものになってしまったということでありまして、その確率を今後上げるにはどうしたらいいかということについて、特にがん領域については、ミレニアム社のエクスパティーズを今後十分に活用して、ライセンスにつきましても、ディールメーキングについても、がん領域はすべてもうミレニアム社に移管しておりますので、そこと協力しながらやっていくという方法を考えております。

  • 山口 秀丸 - アナリスト

  • はい、ありがとうございました。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 追加して、このように、今後どのようにその評価の確率を上げていくかというふうなことですけれども、今までもなんですけれども、社内のエクスパティーズに加えて、外部との関係をより強化していきたいというふうな目的の下に、実はグローバルのサイエンス・アフェアーズという機能をより強化していくことを考えています。

  • 彼らは非常に持っているサイエンスのレベルも高いんですけれども、併せて外部のサイエンティストとのコミュニケーションが非常に強いパイプラインを持っていますので、当社だけの評価ではやや不安が残るような場合には、外部の意見も十分取り入れて評価を進めていくという体制をより強化していきたい、と考えています。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • ドイツ証券、舛添です。何点かあるんですけども、まず「アクトプラスメットXR」、これの今の状況はどうなっているんでしょうか。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 今、まだ審査の過程でありますので、どういう状況かというのはFDA側に聞かないとちょっとよくわからない(複数の発言者)。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • 1年ぐらい前に工場のほうが、一応オーケーのほうは出てきて、そろそろ行くのかなと思ったら、もうそこからほぼ1年たってきたんですけども、動いてないという。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • もう、できるだけ早い時期に承認が取れるものと思っています。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • それ以上のことはやっぱり言えないという。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 今ちょっとお答えできる段階ではないと思いますが。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • まだ現在ではお答えできる状況ではありません。はい。もうしばらくかかるというふうに思ってますね。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • ああ、そうですか。それとさっきの3剤なんですけども、「SYR」と「390」と(ブツサト)ですね。これ仮に、仮にという言い方が悪いんだな。承認が取れたら、そこから上市までのタイミングっていうか。もう承認取れればもうすぐ添付文書とかそういうことをきちっと整理すれば、もうすぐローンチできるというような感じで見られているんですか。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • すぐというのをどの程度置くかというのは、会社の準備状況にもありますけれども、承認がとれ次第、できるだけ早い時期に発売をするという考えでいます。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • いわゆる製造とか、そういうマーケティングとか、そういうことももうある程度準備ができ上がっているというふうに見てよろしいわけですか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • それは全部できているんですけれど、承認の内容次第でありまして、レーベリングのディスカッションに相当やりとりをしなければいけないとか、そういうことになりますと、少し時間がかかると思いますし、「TMX」についても40ミリグラムと80ミリグラムと両方申請しておりますから、両方すんなり通ってくれればいいけれど、片っ方が何かいろいろいちゃもんがつくとかになりますと、ディスカッションでいろいろ、レーベリングで対応しなければいけないとか、そういういろんなことがありますので。

  • ただ、そのレーベリングも応用すれば、もうただちに上市できるように販売体制も、それから製品在庫も全部できてると、そういう状況にはあります。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • 最後に1つ。もう全然この本当2年間ぐらい出てこなくなっちゃったんですけど、「242」のほうなんですけども、もう基本的にギブアップに近いような感じですかね。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • いや、今グローバルの体制で3相試験を進行中です。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • 2010年のあの表には、もうずっと入って、この1~2年入ってこないんですけども、2010年はやっぱり厳しい、もしうまくいっても。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • いや、今ちょっとここでタイミングをいつというのは、ちょっと申し上げられる状況だとは思いません。進行中であることは間違いありません。

  • 舛添 憲司 - アナリスト

  • わかりました。どうもありがとうございます。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • 野村證券の漆原と申します。3つほどおうかがいしたいんですけども、1つが国内の「SYR-322」の申請なんですけれども、一部報道ではフェーズⅢ、国内やらないで申請したというんですけど、これ事実と考えてよろしいんですよね。フェーズⅢ、本当にやらなかったのかどうか、その点をまず教えてください。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • 医薬品総合機構と申請前相談をいたしまして、現在のパッケージで申請可能であるという評価をいただきましたので、申請いたしました。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • その時に国内で承認された時に、フェーズⅣのスタディっていうのはかなり大きなものをやらなきゃいけない、あるいは症例登録はかなり大規模に安全性のチェックをしなきゃいけないとかっていう、そういう条件がついているんでしょうか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • いや、これは現在審査の段階に入っていますので、その辺はまだこの現在ではコメントできる状況ではございません。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • 申請は、これ「322」の単剤だけですか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • 単剤。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • JAPIC見ますと、「ベイスン」の併用もう終わっているようなデータがあるんですけども、「ベイスン」との併用も申請されているんですか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • その辺は開発戦略上の問題でありまして、今日はちょっとコメントを差し控えさせていただきます。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • わかりました。2つ目なんですけれども、メディパルとアルフレッサの統合によって、御社の国内の事業というのは構造的に何か変わることがありますでしょうか。要はパワーバランスが変わることによって、御社からメディパルにリベートとかアドバンスの利益が流出が起こってしまうのか、あるいは逆に流通がある程度一本化されることによって、御社の製品がもっと売れて、逆にポジティブに働くのか。何かお考えがあったら、教えていただきたいんですけど。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • パワーバランスそのものは、確かにボリュームからいきますと、6割以上の当社の製品をメディパル、アルフレッサがもしこの合併が独禁法当局で承認をされれば、そういう形になります。

  • しかしながら、パワーバランスという点で当社との関係が変わるというふうには全然考えておりませんし、また値引きアローワンス、そういった問題につきましても、すでにご承知のように、厚生労働省規制当局も未妥結仮納入の解消問題でありますとか、(ソウカヤマガエ)の解消問題、そういったことを強力に進めておりますし、メーカーとしてもそれに協力できる形というのは、そういったアローワンスでありますとか、値引きを事前にきちっと透明にして、後出しジャンケンはもう一切しないと、こういう形でやっておりますので、そのこと自体が影響することはないと思います。

  • 一方、私どもが期待をしておりますのは、あれだけの規模になりますので、今までは結構バイイングパワーのほうが規模が大きくなることによって強くなってきたわけですけれど、そこのパワーバランスがむしろ改善され、例えば今日の新聞には1次売差はまだ依然としてマイナスだけど若干縮小したと出てましたが、そういったことがこういった合併を通じて是正されることを、むしろ私としては期待していますけど。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • わかりました。最後なんですけれども、がんの開発の進め方が変わった、御社にないものがミレニアムにあったというお話だったんですけれども、何かお話しいただけるものがあったらお聞かせいただきたいんですけれども。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • あった、なかったというか、私どもの場合には非常に進んだステージの化合物を開発した経験がないですね。

  • いろいろとミレニアムのその強さという部分を、いま統合をいろんな部分でやっておりまして、私どもの化合物をあちらにいま開発の依頼というか、移管をしていっているステージのところなんですけども、彼らの開発のプランを見ますと、それからやり方を見ますと、出てきたデータ、例えば臨床で出てきたデータをすぐにその基礎に持っていって新しいチャンスを探すですとか、それから新たな臨床の試験のプログラムを組んでいくとか、それからその評価をまた外部の専門家と非常に密接にとっていくとか、そういった部分は多分がんのプログラムってちょっと特殊な開発の仕方があるんじゃないかと思うんですよ。

  • そういう部分では、ミレニアムから非常に学ぶところも多いですし、ミレニアム自身が進めていく強力な開発体制というところの裏付けになっているんじゃないかなと思います。

  • 企業側発言者不明

  • 今ありましたことに加えて、やはり早くそのプロジェクトを進めるという点におきましては、がんと例えば生活習慣病とでは少し考え方が違う。われわれはどちらかというと、前臨床の試験を精緻に行って、それで確実にもう進められるものを進めようという形で、これは生活習慣病では今後もこういう形で進める必要があると思っているんですけれども、がんの場合はやはりプレクリニカルのデータが、必ずしもヒトの薬効あるいは副作用などを正確に表現できないということもありますので、できるだけ早く臨床に進めると。

  • その場合の例えば基準ですね。選択の基準とか、こういうことがやはりミレニアムには経験がございますので、それをわれわれの部門で取り入れて、そして有望な化合物はできるだけ早く進めていくと、開発のほうに持っていくと、こういう体制で進めていくことが、がんの開発には有効じゃないかというふうに考えております。

  • 漆原 良一 - アナリスト

  • わかりました。ありがとうございます。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • すみません。クレディ・スイスの酒井です。2つお聞きしたいんですが、1つは今の質問、国内の「SYR-322」のフェーズⅢ、ほぼスキップされた。確認なんですが、これ欧米での治験は御社が組まれたんですね、プロトコール。

  • その段階で、これは一部専門誌っていうか、書かれていたと思うんですが、ブラジルとかハワイのサイトで日本人とか日本人のDNAを持った人の患者を結構組み入れたんで、それで機構のほうもある程度受けたかというような話もあったかと思うんですが、その辺、これ将来のノウハウにつながる話なのか、ちょっとその辺ご示唆いただけるとありがたいんですけども。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • 日本人を意識してエンロールして、欧米の試験に使ったということはございません。1つ申し上げできるのは、「(シリク)322」の化合物が非常に質的にいいと。代謝も非常に優れていると。PKも非常に優れているということで、PK、PDの両面から、ほとんど種差、人種差がないということが一番大きなメリットだったというふうに考えております。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • 他剤は、他のDPP4はほとんど国内でフェーズⅢを要求されてますけれども、そこでいわゆる差別化っていうんですか。ある程度評価できるものがあったという、そういう理解でよろしいんですか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • そうです。ご存じのように、非常にエスニックファクターが大きい領域ですので、やはりわれわれもそれは非常に注意をしてたんですが、この化合物については非常にクリアで、両面から、PKデータからPDデータ、ともに非常にクリアなデータが出たというふうにご理解いただければと思います。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • わかりました。それからもう1つはキャッシュフローについてお聞きしたいんですが、22ページっていうんですかね。22ページのテーブルで、だいたい今期はミレニアム云々で特殊要因ありますが、年間だいたい3,000億から4,000億ぐらいのキャッシュフローの創出力があると。

  • それに対して今、財務活動によるキャッシュフローと書いてありますが、いわゆる自己株、配当金の支払いが2,500億円ぐらい、3,000から2,500億円の間あるとして、何をお聞きしたいかというと、まだまだキャッシュが積み上がる可能性があるということですね。

  • 御社は以前、戦略的な資金としてだいたい1兆円強、キャッシュをお持ちになるというお話をされていたと思うんですが、ミレニアムを買収されて、そのキャッシュの水準ってある程度下がってきていると思うんですけれども、いま御社のレベルでどのぐらいのキャッシュを持てば適正とお考えなのか、またサープラス、余剰が生じた部分というのをさらにお返し、還元するか、または戦略の投資として使うか、いろいろお考えあるかと思いますが、その辺、一応ミレニアムが決着したということで、このキャッシュの考え方を何かご示唆いただけるとありがたいんですけど、いかがですか。

  • 企業側発言者不明

  • 現時点におけるキャッシュの考え方、申し上げます。従来、確かに戦略資金1兆円と運転資金5,000億というふうに申し上げておりました。ミレニアムが終わって、当面非常に大規模な、ああいう面ではなかろうということで、戦略資金のほうについてはちょっと今、以前とは異なってあんまり考えてないんですけども、運転資金の5,000億というレベルは、これは従来からまったく変わっておりません。

  • じゃあそうすると、5,000億を超えた部分は還元するのかというご質問になるわけですけども、そこはご承知のとおり、現在の金融危機の中で、キャッシュに非常に困っている会社さんもたくさん出てるっていうふうに聞いておりますし、そういう現在の状況を踏まえて、今5,000億にもう少し余力を持たすべきではないかという議論を今やっている最中でありまして、この点については現時点ではこれぐらいでご了解いただきたいと思います。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • わかりました。あとすみません。細かくて恐縮なんですか、16ページの短信のキャッシュフローのところで、今期事業譲渡損益で益が753億円出てますが、これは何か大きな事業譲渡益というのは今期ございましたですか。

  • 企業側発言者不明

  • 短信の16ページね。今期の、短信16ページの何行目ですか。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • 上から1、2、営業活動のところですね。

  • 企業側発言者不明

  • はい。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • 有価証券があって、売却損益があって、その下に事業譲渡損益というのがございますね。

  • 企業側発言者不明

  • はいはい。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • これ、結構金額大きいと思うんですけれども。

  • 企業側発言者不明

  • これは「リュープリン」の売却益の部分です。これはキャッシュフローの計算書を作成する上のテクニックで、この一番上のところに税金等調整前半期純利益という数字を置いて、キャッシュフローに影響ない数字をここで引いているわけです。ですから、実際にはこれ、「リュープリン」の(複数の発言者)。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • 対価を、対価ですね。ですから、現金のやりとりはなかったという理解でよろしいわけですね。

  • 企業側発言者不明

  • そうです。それで結構です。

  • 酒井 文義 - アナリスト

  • はい、わかりました。ありがとうございます。

  • 小野塚 昌之 - アナリスト

  • JPモルガン証券の小野塚と申しますが、米国の「アクトス」に関して2点、質問があるんですが、まず1点がガイドラインの改定に関してです。10月の下旬に久しぶりにADAおよび欧州の糖尿病学会から、2型治療病のガイドラインが改定になっていると思うんですが、今回の「アクトス」の下方修正というのは、このガイドラインに何らか関連しているのか。関連してない場合は、今後どのようにTierⅡと位置づけられたことが売り上げに影響してくるのか、どのようにお考えなのか、教えてください。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 糖尿病薬のガイドラインというのは、上市までにアウトカムスタディをという、そこのところですか。

  • 小野塚 昌之 - アナリスト

  • いや、開発ではなくて、治療、2型糖尿病の治療のガイドラインが2年ぶりに大幅改定になっていると思うんですが、フローチャートががらっと変わって、TierⅠとTierⅡという位置づけで、「アクトス」はTierⅡのほうに入ったと思うんですけれども。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • それそのものが大きな「アクトス」の今の処方に影響しているというふうには、いま考えていません。むしろ、先ほど長谷川のほうからも話がありましたけれども、全体的な処方そのものがいろんな影響で伸びをしておりませんよね。そちらのほうが大きい影響になっているんじゃないかと思います。

  • 小野塚 昌之 - アナリスト

  • わかりました。2点目が、それに関連して、「アクトス」に関しては4月と10月、2回値上げをされていると思うんですが、合計10%程度。先ほど来、経口糖尿病の治療薬厳しいですというお話からすると、10%の値上げというのが非常に受け入れられるレベルなのか。将来的にこういう値上げは難しいのかもしれないですけれども、この値上げっていうのはまだまだ可能な状況なんでしょうか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • 値上げそのものは、この程度の値上げは、今の環境下では可能でありますけれど、ご承知のように、オバマさんがもう多分もう勝敗はっきりしているのかもしれませんけど、勝った場合には、政府が直接価格交渉をするような形に改めるだとか、いろいろ言われてますから、そういう形になった場合には難しい状況が出てくる可能性はありますが、現状の延長線上であれば、そういうことは可能でありますけれど、ただ実際のネットセリングプライスは、ほとんどがマネージケアとの交渉で、契約でやってありますものですから、仮に10%上げたってネットセリングプライスは恐らく3%ぐらいしか上がってないとか、そんな状況だと思いますから、表面上の値上げほどに実質が上がっているわけでないというのも、これもアメリカの一片の事実でありますので。

  • 小野塚 昌之 - アナリスト

  • ありがとうございました。

  • 水野 要 - アナリスト

  • 大和総研の水野と申します。2015年に2兆円という売り上げを達成するために、こういう事態だと、例えばパイプラインの開発品目数をもうちょっと増やしておいたほうがいいなとか、そういうお考えはありますか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • I wishですね。増やせるものだったら増やしたいんですが、これは2005年にこの0610中期計画を作る時に、10年後も見通しをしてやったわけでありますけれど、ちょうど折り返し地点にありますが、この0610の中期は。次の中期をやる時に、本当に2兆円が達成可能かどうかということをもう1度真剣に見直して、場合によっては看板を少し下げなきゃいけない事態もあるかなと。今の状況、もうマーケットの環境がガラッと変わってきておりますんでですね。

  • 今の段階では時期尚早でありますけれど、そういった意味で、自分のとこの実力を見ながら、虚心坦懐にもう1回見直す、そういう、今の気持ちはそういうことであります。

  • 水野 要 - アナリスト

  • ありがとうございました。

  • 志村 裕久 - アナリスト

  • UBS証券の志村です。2点ございます。

  • まず1個、がんのところで、今後ワクチンからみのところはもう研究は行わないという方向なんでしょうか。それともまたチャンスがあれば、まだこちらのほうにやられるかどうなのか。そこ1点お願いいたします。

  • 企業側発言者不明

  • がんワクチンについては、まだこれからというとこはあるかと思います。ただ、私たち今、タケダ・サンフランシスコを立ち上げまして、抗体のほうに力を入れております。理由としてはいろいろあるんですけれども、やっぱりワクチンはやっぱり患者さんの免疫を使ってやはり治療をしていくと。

  • そういうことを考えますと、やはり単刀直入にもう抗体があるんであれば抗体を投与したほうが、これはもう効き目は確実だろうという考え方。特に免疫を利用するという点に当たりましては、やっぱり高齢者の方であるとか、やっぱり併用薬、(加療剤)使っているとか、そういうことでやはりなかなか今、現段階でこういうアジュバントを使ってワクチンを作れば、本当に有効なワクチンができるという段階には来ておりませんので、十分ウォッチングはしてまいりますけれども、研究としては今、アンタイボディのほうに力を入れていきたい、というふうに考えております。

  • 志村 裕久 - アナリスト

  • あと2点目なんですけども、米国に関してちょっと、そろそろ、この1~2年の間に多分戦略の見直しの時期かなと思っているんですけども、それはやっぱりブランド薬がもうすでにマイナス成長入っているということと、あとは2番目にがんの治療のほうも、これだけ景気悪くなりますと、結構メディアケアとかいろんなところで多分プレッシャーがかかってきて、がんの高額療法に関しましては定額制や、あるいは上限のキャップとか出てくるとなると、御社が今やられている生活習慣病およびがん領域のところっていうのがもろ、このアメリカの経済の影響を受けてくるのかなというふうに思っているんですけど、社長の頭の中にこの2本柱がちょっと暗雲を出てきたような感じするんですけど、社長としてはどういうふうにそれをお考えでしょうか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • いやあ、心配してますよ。だけど、これ心配したところで、みんなに垂れ込めている暗雲でありまして、じゃあどこかこの領域に行けばいい領域があって、そういうもう懸念がないところがあるかというと、まったくそういうことはないわけでありますから。

  • むしろやはりそういった意味では、アメリカの過去が少し恵まれすぎていた、それが普通の状態になりつつあるというぐらいに考えて、私どもはだから私の説明でも申し上げましたように、地域のカバーをバランスよくして、もう少しバランスをよくして、アメリカがスローダウンをしても他の大手さんが、グローバルのマルチの大手さんがやっておられるように、新興国で伸長しているところで、それ相応の売り上げ伸長、利益の伸長を実現できる、そういう体制を早く作っていくことによって、事業の局地的な変化への対応力を高めると。こういうことしかないんではないかなというふうに考えてますけども。

  • 志村 裕久 - アナリスト

  • 地域カバーの中で、国内のところでちょっと1点だけ確認したいんですけとも、今後アストラゼネカさん、GSKさんを含めて、かなり日本で、世界で特許が切れている製品が日本でこれから承認なってくるということで、武田のナンバーワンの地位は変わらないと思うんですけども、かなりある意味でプレッシャーが変わってきて、かなり国内でのゲームのあり方が変わってくるんじゃないかなって感じてるんですけども、社長はそこら辺についてどのような感じで、今後出てくる外資系および国内のゲームが変わった場合、どういう形でやられていくのか。ご示唆いただければと思います。以上です。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • ゲームが変わるというのはどういうことでございますか。ご質問の趣旨がちょっとよくわからない。

  • 志村 裕久 - アナリスト

  • 要するに、今までですと仕切り価格1つにしても、ある程度卸とか、スライド率がある程度一定ですけど、今後いろんな中小見てますと、かなり原価率の悪化とかでスライド率、仕切り価格が、価格そのものがやっぱり変わっていかなきゃいけないとか、領域によっては外資系のパイプラインのほうが、要するに長期収載品以外のとこですね。増えてくることによって、かなりその価格交渉の仕方とかもかなり変わってくるんじゃないかって、ちょっと懸念しておりますので、そこについて何かご示唆があればと思ってご質問しました。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • この世界にいる限りは、継続的に新製品を出さない限りは継続的、持続的な成長は望めない。そういうのは事実でありますが、そういった意味での、日本の国内では必ずしもそこの部分が、欧米ほど鮮明に現れていなかった部分が、ご承知のように今、製薬協を中心として、日薬連と共同して薬価制度の改定案を出しておりますが、それはそちらの方向に向かうということであって、特許保護期間中の製品については、きちんとした商売をやっておれば、値引きは、循環的な値引きはしないと。

  • 一方で、長期収載品につきましては、ジェネリックとの、ジェネリックの値付けをどうされるかは行政当局がお決めになることでありますが、ジェネリックとの競争において値下げをしなければいけないのであれば、それに対抗するか、あるいはギブアップするかはメーカーが個別に対応を考えていくということで、その結果、利益減は長期収載品から特許保護期間中の製品にシフトしていくということは、傾向としては間違いなく発生するだろうと思います。

  • また、今ありました、ご質問のありました仕切り価格の問題でありますとか、それからアローワンスも含めた率について、これは外資系と内資系を比較してどうこうということは、あんまり軽々には申し上げられませんけれど、外資の方がそういったところについて国内のメーカーより大きくしておられるとか、そういう事実は私が知る限りにおいてはありませんので、そういった意味では新製品が出てこようと、そこの部分が大きく変わるということは想定はしておりません。

  • 結局のところは、だから新製品を出すことによってシェアを維持、あるいは伸ばしていくということで、私どもも新製品が出せなければ、外資でどんどん新製品を出すところにやっぱり追いかけられて、場合によっては追いつかれる可能性もあるということになろうと思います。

  • そうならないように、国内での申請もいくつかしましたし、足りない部分についてはアムジェンの日本法人と、それから日本での開発販売権を獲得するということによって、これまで日本の新製品のパイプラインが手薄だった部分も大幅に増強をしているということであります。

  • 志村 裕久 - アナリスト

  • ありがとうございました。

  • 依田 俊英 - アナリスト

  • すみません。バークレイズ・キャピタル証券、依田です。

  • まず「SYR-322」、PDUFAがリスケになったことで、これ、以前から何回かお聞きしていると思うんですが、アドバイザリーコミティの必要性というのお感じになっていらっしゃるでしょうか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • 現時点では聞いておりません。

  • 依田 俊英 - アナリスト

  • ありがとうございました。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • モルガン・スタンレー証券、三田です。2つあります。

  • 1つはパイプラインなんですけれども、来年度申請を予定されているのであれば教えていただきたいんですが、「TAK-491」、あと、「Hematide」、それからルンドベックの気分障害の薬、これは来年度申請の中に入って、の可能性はありますでしょうか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • 申請の時期についてはまったく開示しておりませんで、この場でのコメントは差し控えさせていただきます。申し訳ありません。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • 何か進展はございますですか。順調にフェーズⅢが進んでいるんだと思うんですけど、多分もう2年は超えていると思いますので。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • いずれも試験、フェーズⅢは順調に進んでおります。ただ、時期についてはちょっと開示できませんので、よろしくお願いします。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • ありがとうございます。「Hematide」なんですけれども、いろいろESAの薬剤でセーフティの問題が上がっていて、多分少しプロトコールを変えてらっしゃるのではないかなと推測するんですが、そういうふうに思っていてよろしいですか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • これは当局、FDAのガイドラインも変わっておりますし、それに応じた計画にしております、はい。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • ありがとうございます。あともう1つは「ベルケイド」の件なんですが、ファーストラインの効能を6月にアメリカで取られて、この影響が結構出ているのか、それともまだなのかという点が1つ。

  • それともう1つは、ジョンソン・エンド・ジョンソンとのコプロモーションを2007年の初めからされていると思うんですが、これは当面続くと思っていてよろしいのでしょうか。何か見直すんじゃないかという話を、ちょっとニューヨークのほうから聞いてきたもので。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • 今、もうバイアウトしちゃいましたから。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • あっ、もう終わってますか。失礼しました。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • はい、ジョンソン・エンド・ジョンソンとのコプロモーションの契約は、もう終了しております。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • これ、いつ終了してますか。

  • 長谷川 閑史 - 代表取締役社長

  • 7月だっけ?

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 7月でしたっけね。6月、6月です。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • あ、わかりました。じゃあ、完全に御社、ミレニアム単独でやってらっしゃる。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • はい、はい。ファーストラインの影響ですけれども、数字化するというのはどこがどれだけっていうのはちょっと難しいので、ちょっとお答えできませんが、確実にその効果は出てきていると思っています。

  • もともと非常に専門医からの評価の高い薬剤だったんですけれども、当然使いやすい状況になりますので、売り上げという観点でいきますと、かなり急速にっていったらおかしいですけど、評価そのものも高まってきているというふうにご理解いただいていいと思います。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • これは投与期間が結構長くなるという想定だと思うんですけれども、結構神経毒性がきついということで、そんなに延ばせないんじゃないかという見方もあるようなんですが、これについてはいかがでしょうか。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • そういう今のところ評価、ないしその副作用の問題が出てきているとか、今まで報告されたもの以上の何らかのネガティブな話というのは出てきてませんね。

  • 三田 万世 - アナリスト

  • ありがとうございました。

  • 沢田 - アナリスト

  • JPモルガン・アセットマネジメントの(沢田)と申しますが、今の三田さんの質問で、「TAK-491」なんですけれども、すでに一番最初の「オルメサルタン」と比較した試験が終了していると思うんですけれども、こちらについて、すでにトップラインデータは出てきているのかどうか。それで、もし出てきているのであれば、その感触はいかがだったのか、おうかがいしたいんですけれども。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • 今、ご報告できる段階ではないというふうにお答えさせていただけますか。

  • 沢田 - アナリスト

  • わかりました。

  • 岩崎 真人 - 製品戦略部長

  • いいデータが出て、きちんとした場面できちんとデータがまとまって、報告できる日をできるだけ早く持ちたいというふうな段階です。

  • 沢田 - アナリスト

  • わかりました。あと、「390-MR」の国内での申請なんですけれども、JAPICのサイトで見る限りは、現在フェーズⅡと御社が公表されている試験は、一応Ⅱ、Ⅲ試験になっているので、ブリッジング試験になると思うんですけれども、そうするとこれ、来年には試験が終了することになりますので、国内申請も来年行える状況にあると考えてよろしいんでしょうか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • 何度もちょっと申し上げておりますように、申請承認については、コメントを差し控えさせていただいてますので、よろしくご理解のほどお願いいたします。

  • 沢田 - アナリスト

  • 少なくとも、これはブリッジング試験だというふうに解釈してよろしいんでしょうか。

  • 高原 宏 - コーポレートオフィサー経理部長

  • そこについてもあえてここでコメントするようなものでございませんので、はい、ご理解よろしくお願いいたします。

  • 沢田 - アナリスト

  • わかりました。

  • 司会

  • ご質問ございますでしょうか。それではご質問がございませんようですので、これをもちまして武田薬品の2008年度第2四半期決算説明会を終了させていただきます。本日はお忙しいところを多数ご参加いただきまして、まことにありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻、よろしくお願い申し上げます。