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青木氏: それでは2006年度、即ち2007年3月期の第1四半期の決算概要について説明をさせていただきます。
当第1四半期の売上台数は、二輪事業ではインドネシアの市場環境の悪化影響などにより、南米での好調な販売はありましたが、238万台と前年同期に比べ7.8%の減少となりました。
四輪事業では主に北米や中国で販売が好調に推移したことにより、89万6,000台と6.7%の増加となりました。汎用事業では北米や欧州で販売が増加したことにより、172万4,000台と16.3%の増加となりました。
売上高につきましては、2兆5,997億円と前年同期と比べ14.8%の増収となり、円安による為替換算影響を除きましても、すべての事業、すべての海外地域で増収となっております。
営業利益は増収に伴う利益の増加、研究開発費の減少に加えて、円安による為替影響などの増益要因により、機種構成の変化、原価低減効果を上回る原材料価格の高騰影響や販管費の増加などの減益要因はありましたが、2,035億円と19.4%の増益となりました。
税引き前利益は1,869億円と29.6%の増益となりました。
関連会社持ち分利益は中国四輪事業での販売増加などにより、301億円と42.8%の大幅な増益となりました。
当期純利益は1,434億円と29.6%の増益、1株当たり当期純利益は78円46銭と31.1%の増加となりました。
売上高、営業利益、税引き前利益、当期純利益及び1株当たり当期純利益は第1四半期として過去最高を更新いたしました。
また、関連会社持分利益はすべての四半期を通して過去最高となりました。
続きまして、2006年度の連結業績見通しについて、ご説明をさせていただきます。
売上高は10兆7,000億円、営業利益は7,500億円、税引き前利益は7,350億円、関連会社持分利益は1,030億円、当期純利益は5,500億円を目標として進めてまいります。
売上高、関連会社持分利益は過去最高を更新する見通しであります。
1株当たり当期純利益は7月1日に実施しました株式分割を反映し、300円97銭を予想しております。
見通しを算出する際に当たっての為替レートですが、米ドルにつきましては上期平均で114円、下期は110円、通期平均で112円。ユーロにつきましては上期平均で144円、下期で135円、通期平均で139円を前提としております。
なお、4月26日に発表いたしました通期見通しと比べますと、売上高は主に為替影響により1,000億円の増加となっております。
なお、営業利益、税引き前利益、当期純利益につきましては、為替影響などによる増益要因はありますが、原材料価格の高騰影響などの減益要因もあり、見通しに変更はございません。
以上が連結業績見通しでございます。
次に2006年度の単独業績見通しですが、売上高は3兆9,500億円、営業利益は1,600億円、経常利益は2,800億円、当期純利益は2,200億円を目標として進めてまいります。売上高は過去最高を更新する見通しであります。
なお、4月26日に発表いたしました通期見通しと比べますと、売上高は連結業績見通しと同様に主に為替影響により100億円の増加となっております。また、営業利益、経常利益、当期純利益については、連結と同様に見通しに変更はございません。
続きまして、自己株式の取得予定について説明をいたします。
本日開催の取締役会において、資本効率の向上と機動的な資本政策の実施などを目的として、2006年8月2日から10月13日の間に普通株式を600万株、取得価額の総額180億円のいずれかを上限として取得することを決議いたしました。
なお、ご参考までにこれまでの自己株式取得及び償却等の状況はご覧のとおりでございます。
それでは決算の詳細につきまして、取締役事業管理本部長の池より説明をさせていただきます。
池氏: 当第1四半期の連結業績について、説明させていただきます。
連結の売上高は主に北米や南米の四輪地域での増加により、2兆5,997億円と前年同期に比べ3,351億円、14.8%の増収となりました。
なお、為替換算上の全体としての増加影響額が約1,584億円あり、それを除きますと約1,766億円、7.8%の増収と試算されます。
次に事業別の連結業績を説明させていただきます。売上高につきましては、外部顧客とセグメント間の合計で説明いたします。
まず二輪事業ですが、売上台数は主に南米での好調な販売ありましたが、金利の上昇などにより市場が落ち込んだインドネシアの持分法適用会社向け生産用部品が減少したことなどにより、238万台と前年同期に比べ20万1,000台、7.8%の減少となりました。
なお、当四半期におけるインド、中国の持分法適用会社で生産販売される二輪車のうち、当社及び連結子会社が生産用部品を供給していないHonda ブランド二輪車は米国会計基準に基づき、売上高同様、この売上台数には含めておりません。この売上高は約50万台と、前年同期に比べ増加しております。
二輪事業の売上高は売上台数の減少はありましたが、為替換算上の増加や機種構成の変化などにより、3,101億円と前年同期に比べ17.8%の増収となりました。
営業利益は増収に伴う利益の増加、主に南米での値上げ影響などに加えて、円安による為替影響もあり、販管費の増加などありましたが、131億円と27.4%の増益となっております。営業利益率は4.2%でした。
次に四輪事業でございますが、売上台数はシビックやフィットなどの好調な販売を背景とした北米での売上台数の増加や、中国の持分法適用会社向け生産用部品の売上が増加したことなどにより、89万6,000台と5万6,000台、6.7%の増加となりました。
売上高につきましては、為替換算上の増加や売上台数の増加などにより、2兆956億円と前年同期に比べ13.5%の増収。営業利益は増収に伴う利益の増加、主に北米での値上げ影響や研究開発費の減少に加えて、為替影響などの増益要因により、機種構成の変化、原価低減効果を上回る原材料価格の高騰影響や販管費の増加などの減益要因がありましたが、1,500億円と12.7%の増益となっております。営業利益率は7.2%でございます。
汎用事業につきましては、売上台数は172万4,000台と24万2,000台、16.3%の増加となりました。これは、主に北米や欧州における汎用エンジンの販売の増加などによるものでございます。
汎用事業及びその他の事業の売上高につきましては、為替換算上の増加や汎用事業の売上台数の増加などにより、1,084億円と前年同期に比べ19.6%の増収。営業利益は増収に伴う利益の増加などに加えて、為替影響もあり販管費の増加などありましたが、110億円と56.9%の増益となっております。営業利益率は10.2%でございます。
金融サービス事業でございますが、売上高は為替換算上の増加に加え、北米での四輪事業の拡大に伴い、908億円と30.7%の増収となっております。
営業利益は、事業拡大に伴う保有債権の増加による売上の増加や中古車価格の上昇に伴い、リース残価及びクレジット損失引当金繰入額が減少したことによる販管費の減少などに加えて、為替影響などの増益要因があり、調達金利の上昇などの減益要因はございましたが、292億円と前年同期に比べ47.4%の増益となっております。営業利益率は32.2%でございます。
次に所在地別セグメント情報をご説明いたします。
まず、国内及び海外向け売上を含む日本の売上高は、国内四輪売上の減少などはありましたが、四輪事業の海外向け売上が増加したことなどにより、1兆1,092億円と前年同期に比べ4.6%の増収となっております。
営業利益は増収に伴う利益の増加、研究開発費の減少に加えて為替影響などの増益要因により、機種構成の変化や原材料価格の高騰影響、販管費の増加などの減益要因はありましたが、489億円と3.7%の増益となっております。営業利益率は4.4%でございます。
北米につきましては、売上高はすべての事業で売上が増加したことや、為替換算上の増加などにより、1兆4,679億円と前年同期に比べ17.6%の増収となっております。
営業利益につきましては、増収に伴う利益の増加、四輪事業での値上げ影響、販管費の減少に加えて為替影響などの増益要因により、機種構成の変化、原材料価格の高騰影響やインセンティブの増加などの減益要因はありましたが、1,144億円と57.4%の増益となっております。営業利益率は7.8%でございます。
欧州につきましては、売上高は主に四輪事業で売上が増加したことや為替換算上の増加により、3,251億円と前年同期に比べ9.3%の増収となっております。
営業利益につきましては、為替影響などの増益要因はありましたが、機種構成の変化や販管費の増加などの減益要因があり、64億円と49.5%の減益となっております。営業利益率は2.0%でございます。
アジアでございますが、売上高は主に四輪事業で売上が増加したことや為替換算上の増加などにより、2,875億円と前年同期に比べ24.2%の増収。営業利益は増収に伴う利益の増加などに加え、為替影響もあり、販管費の増加などもありましたが、194億円と1.4%の増益となっております。営業利益率は6.8%でございました。
なお、アジアでは当社の子会社に加え、多くの持分法適用会社がございますが、当第1四半期でホンダの関連会社持分利益は主に中国四輪事業での増加により、226億円と57.1%の大幅な増益となりました。
また、これらの持分法適用会社の営業利益、当期純利益については、お手元の資料に記載のとおりでございます。
南米、中近東、アフリカ、大洋州などのその他の地域でございますが、売上高はすべての事業で売上が増加したことや為替換算上の増加などにより、1,769億円と前年同期に比べ51.3%の増収。営業利益は増収に伴う利益の増加などに加えて為替影響もあり、販管費の増加などありましたが、152億円と11.6%の増益となっております。営業利益率は8.6%でございました。
次に税引き前利益の増減要因について、ご説明いたします。
売上変動及び構成差等につきましては、機種構成の変化、北米などでのインセンティブの増加などの減益要因はありましたが、すべての事業、すべての海外地域での増収に伴う利益の増加や主に北米での値上げ影響など増益要因により、91億円のプラスとなりました。
コストダウン効果につきましては、原材料価格の高騰影響もあり、材料変動等で55億円のマイナス、労務費の増加で54億円のマイナスとなり、合わせて109億円のマイナスとなりました。
販管費の増加による影響は、中古車価格の上昇に伴うリース残価及びクレジット損失引当金繰入額の減少などの増益要因はありましたが、広告宣伝費の増加や売上増に伴う販売費や保管料の増加、原油価格高騰に伴う運賃の増加などの減益要因によりまして、190億円のマイナスとなっております。
研究開発費の減少による影響は62億円のプラス、営業利益段階での為替影響は477億円のプラスとなっております。
営業外収益と費用をネットいたしました営業外収支では、デリバティブ時価評価に関する損益でマイナスの39億円、それ以外でプラスの134億円と合わせて95億円のプラスとなっております。このデリバティブ時価評価を除く+134億円の内訳でございますが、売上・入金レート差による影響額でプラスの102億円、金利スワップコストの減少等でプラスの32億円となっております。
為替影響につきましてですが、営業利益段階の+477億円、営業外収支の+102億円を合わせまして、税引き前利益に与える為替影響は合計で+579億円となっております。この+579億円の為替影響を外貨建て取引から発生する実質為替影響と、財務諸表の円換算時に生ずる為替換算差による影響に分けてご説明いたします。
まず、実質為替影響でございますが、売上レート差による影響、プラスの287億円、及び売上・入金レート差とよる影響、+102億円で合計+389億円となっております。通貨別の詳細につきましては、お手元の資料に記載のとおりでございます。
次に為替換算差ですが、対米ドルの影響に加えましてブラジルレアル、カナダドルなどの影響によりまして、+190億円となっております。
次にデリバティブ時価評価損益の変動の内訳でございますが、為替ヘッジで52億円のマイナス、金利スワップで194億円のプラス、また株式転換権などについては180億円のマイナスとなっております。
次に当第1四半期の設備投資の実績でございますが、980億円と前年同期に比べまして335億円増加いたしました。これは主に四輪事業において北米での新機種投資やパワートレインなどの能力拡大のための投資、これに加えまして日本での研究開発投資などによるものでございます。
事業別の内訳、またその増減額についてはご覧のとおりでございます。
続きまして、連結業績見通しについてご説明いたします。
売上台数ですが、二輪事業は1,082万台と前年度と比べますと54万9,000台の増加を計画しております。なお、持分法適用会社に生産用部品を供給していないHonda ブランド二輪車は、約319万台と大幅に増加する見通しでございます。
四輪事業はすべての地域において売上増加を見込み、372万台と前年度と比べますと32万9,000台の増加を計画しております。
汎用事業は603万台と、前年度と比べますと15万4,000台の増加を計画しております。
売上高、営業利益、税引き前利益、関連会社持分利益及び当期純利益については、ご覧のとおりでございます。
税引き前利益の増減要因につきましては、前期に含まれております代行返上益1,380億円を除きますと、売上変動及び構成差等で1,747億円のプラス、コストダウン効果については原材料価格の高騰影響もありまして180億円のマイナス、販管費の増加による影響につきましては677億円のマイナス、研究開発費の増加につきましては347億円のマイナス、為替影響で352億円のマイナス、営業外収支については392億円のプラスを想定しております。
なお、4月26日に発表いたしました通期見通しからの税引き前利益の増減要因の変化につきましては、ご覧のとおりでございます。
設備投資、減価償却費、研究開発費の見通しにつきましては、4月26日に発表いたしました数字からの変更はございません。
以上が当第1四半期の連結業績の見通し概要でございました。私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。