Nomura Holdings Inc (NMR) 2011 Q4 法說會逐字稿

完整原文

使用警語:中文譯文來源為 Google 翻譯,僅供參考,實際內容請以英文原文為主

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • まず、この度の東日本大震災で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈りいたします。

  • 私ども野村グループ、この震災につきましては、物的な被害といいますか若干はございましたが、直接的な人的被害というのはお陰様でなかったということでございます。そういう意味では、震災直後私ども、当然週明けからの日本の市場、特に取引所における流動性の供給ということに集中しようということで、売買する機会をしっかり提供するというのから始めました。

  • それと、もう1つはわれわれとして、世界に向けて、当然国内もそうですけれども、情報発信をやっていこうということで取り組んでまいりました。また、一方4月に入りましてからは、「東日本復興支援債券ファンド1105」というのを設定させていただいて、お客様からのお話等も踏まえてこの投資信託をローンチと言いますか、設定に取り組んでいます。

  • それから、一定の信託報酬の中から一定の分を復興に使っていただこうということで考えたものでございます。いわゆる義援金というものも、私ども些少ながらやらさせていただいたり、あるいは内外の社員からも合わせてということで、また速く届くようにということで、各知事さんというか、直接的に地方公共団体にお届けしたということでございます。

  • ただ、われわれの、そういった義援金等というのもあるわけですけども、やはり業の本質として少なくとも日本の証券市場、資本市場が十分な働きを行うと、働くようにすると、それを担保する、あるいはもっと機能を強くするというのがわれわれの本当の意味での復興へのお手伝いだということで、それに向けて、リーマンショック、いわゆるリーマンショックの後も、リーマンショックという後も、いわゆる資本市場の十全の働きをしっかりやっていこうということで、それなりの貢献をさせていただいたと思っておりますけれども、同じように正しい情報をタイムリーに発信しながら、市場をしっかり、当然、セカンダリーだけじゃなくて、プライマリーについてもしっかり機能を果たしていこうというのが内部的にはわれわれの日本復興というか復旧ではなくて、復活ということに向けてのわれわれの仕事だと、責務だと思っています。

  • そういう意味では、先ほどの情報発信のほかに、やっぱり提言ということで、今の政府云々がフラジャイル云々ということだけではなくて、いろんなステークホールダーがおられる中で、政府与党、あるいは野党の方、あるいは役所の方、地公体の方等含めて一定の考え方を、必ずしも表に出してないというのもあるわけですけども、いろんな提言、表に出してるのと、そうでないと両方ありますけれども、いろんな提言をさせていただいております。

  • それはやはりこの市場、有価証券市場、証券市場、資本市場というものを使いながら、こういうことをやっていきましょうということをいろいろ申し上げてる、こういう状況にあります。

  • ただ、今日はこれがメインテーマではございません。そういう意味では、まずCFOの中川から今期の、今期じゃない、失礼、昨年度の決算についてというのを簡潔にご報告申し上げてから、もう1度皆様がお嫌でなければ、もう1度出てまいりたいと思いますので、中川さん、よろしくお願いします。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • それでは、決算のご報告をさせていただきます。まずお手元のパワーポイントの資料から、5ページご覧ください。

  • まず、2011年3月期通期の決算ポイントについてご説明いたします。税前利益、当期利益ともに、今四半期も黒字になり、これで8四半期連続の黒字を計上するに至りました。また、通期でも全ビジネス部門が黒字を計上いたしました。営業部門は、全社の利益を牽引し、アセット・マネジメント部門は運用資産残高が増加して、前年比増収増益となりました。

  • ホールセール部門は引き続き厳しいマーケット環境ではありましたが、前年比減収減益となったものの、ソブリン危機が影響した第1四半期を底に回復しました。

  • 海外を中心に先行投資を進める中でも、コスト管理を徹底し、結果費用は前年比で減少いたしました。

  • 6ページをご覧ください。第4四半期の決算のポイントについてご説明いたします。第4四半期の金融費用を除く費用合計は2,994億円で、前四半期比1%の増収、税前利益は374億円で前四半期比35%の増益となりました。

  • 営業部門の収益は962億円で、前四半期比と同水準となりました。アセット・マネジメント部門の収益は219億円で、前四半期比2%の増収となりました。

  • ホールセール部門の収益は1,863億円となり、前四半期比8%の増収となりました。内、グローバル・マーケッツの収益は1,370億円、前四半期比3%の減収でしたが、インベストメント・バンキングの収益が494億円、前四半期比59%の増収となりました。

  • 2011年3月期通期は、金融費用を除く収益合計は1兆1,307億円、税前利益は933億円となりました。第4四半期の当期純利益は119億円で、ROEは年換算で2.3%、通期の当期純利益は287億円で、ROEは1.4%になりました。

  • 通期での実効税率は69%です。これは欧州アジアのオペレーションが赤字となったことが大きな要因で、今後海外のオペレーションが黒字になることで実効税率は下がっていくと考えています。

  • このスライドでは、部門別収益の内訳を掲載しております。右図の国内外の収益の割合ですが、外側の円グラフにありますように、通期で国内の収益が58%、海外42%となりました。

  • それでは、各部門の第4四半期のポイントについてご説明いたします。

  • 営業部門です。第4四半期の収益は962億円、税前利益は177億円、通期では収益が3,942億円、税前利益1,012億円となりました。

  • 今四半期は、2月まで顧客資産残高が順調に拡大していました、3月末時点で70.6兆円、前四半期比で減少しましたが、こちらは震災の影響によるマーケットの下落による影響がほとんどでございます。

  • 総募集買い付けは前四半期比で10%増加、特に株式募集買い付けは前四半期比で25%増加いたしました。これは直近8四半期で最高水準です。また、債券でも外債販売で前四半期比18%の増加となりました。これは引き続きコンサルティング営業を推進し、お客様のニーズに的確に応えた結果と考えております。

  • アセット・マネジメント部門です。第4四半期の収益は219億円、税前利益は79億円となり、通期では収益807億円、税前利益251億円となりました。今四半期は運用資産残高が3月末で24.7兆円、前四半期比で6,000億円増加した結果、増収増益となっています。

  • 上段の図にありますように、公募株式投信による資金流入では、通貨選択型ファンドや日本株に投資するファンドを中心に、3,400億円と、引き続き高いレベルを維持しています。公募投信の国内でのマーケットシェアも1年を通して伸び、21.8%でトップシェアを維持しています。

  • また、3月にはインド最大の生命保険会社であるLife Insurance Corporation of Indiaとの合弁事業、LIC Nomura Mutual Fundを発足、インドでの投資信託ビジネスに本格的に参入いたしました。

  • 続きまして、ホールセール部門です。ホールセール部門の第4四半期の収益は1,863億円、税前利益は294億円、通期では収益6,305億円、税前利益67億円となりました。今四半期は、インベストメント・バンキングが増収となったことに加え、コストが前四半期2.8%減少したことにより、増収増益となりました。

  • 左下のグラフは地域別収益の内訳を示しております。

  • グローバル・マーケッツです。第4四半期の収益は1,370億円で、第4四半期比3%の減収となりました。

  • フェクスト・インカムは、第4四半期収益694億円で3%の減収。期末にかけてボラティリティが上昇し、流動性が急低下いたしましたが、収益は微減にとどまっております。

  • エクイティは、第4四半期収益643億円で5%の増収となりました。主要市場で出来高が低迷する状況でしたけれども、顧客ビジネスを伸ばし、増収を維持しております。

  • また、国内では震災後の難しい環境ではございましたけれども、流動性を供給し続けた結果、従来より高い水準のマーケットシェアを獲得できております。

  • 左の図の上にあり、すいません。左上の図ですね。左上の図にありますように、今期フィクスト・インカムでは、プロダクトの広がりによって収益源が多様化しています。特に為替および証券化商品。収益の全体の17%から31%に増加しています。

  • また米国での収益が前年度比4倍となり、海外での収益が全体の70%を占めるに至りました。

  • エクイティでは、プラットフォームを拡大しておりましたアジアで、エクゼキューション・サービスからの収益が大幅に伸びました。またプライマリービジネスも寄与しています。

  • インベストメント・バンキングの第4四半期の収益は、グロスで544億円前四半期比12%の減収となりましたが、ネットでの収益は494億円で、前四半期比59%の増収となりました。

  • 今四半期は、日本ではりそなホールディングスの公募増資案件をはじめ複数のECM案件を獲得することができました。

  • 年度ベースでは国内のECMで44.3%、M&Aで51.7%と圧倒的なレベルでのトップシェアを維持しています。

  • 欧州では、スウェーデンのノルディア銀行の30億ドルの短期間での募集売りだし、いわゆるABBの大型案件等を獲得しております。

  • また、期中に獲得した大型クロス・ボーダーM&A案件の完了による収入、加えてプライベート・エクイティ・ビジネスが収益に貢献しています。

  • 今年度は、プロダクトの充実とともにカバレッジ地域も広がりました。これにより収益が多様化し、大型のクロス・ボーダー案件の獲得に加え、買収のためのレバレッジド・ファイナンス、ハイ・イールド債の引き受けなどプロダクトの幅が広がりました。また、欧州、中国をはじめ世界各地域で案件を獲得することができております。

  • では、コストについてご説明いたします。第4四半期の金融費用以外の費用は2,620億円、前四半期比で2%の減少になりました。通期では1兆374億円で、前年度比1%の減少です。

  • 海外を中心に先行投資を行いましたが、同時にコスト管理を強め、結果費用が減少しました。

  • 人件費対収益比率、いわゆるコンプ・レシオは通期で46%となっております。

  • それでは、財務基盤につきまして。引き続き強固な基盤を維持しております。3月末現在のTier1比率は16.4%、Tier1コモン比率16.4%です。資産合計は36.7兆円、株主資本は2.1兆円です。グロス・レバレッジが17.6倍、ネット・レバレッジは10.3倍。レベル3資産は約7,000億円。右の下のグラフにありますとおり、対Tier1資本比率で37%になっております。

  • 3月末の自己資本比率の計算に当たりましては、新たに金融庁から承認をいただいた信用リスク資産に対する内部格付け手法の適用等の変更をしておりますが、これまでの手法を用いた数値と大きくは変わっておりません。

  • なお、昨年10月にバーゼル3が導入される2013年3月末における推定水準を一定の前提のもとにお伝え致しましたが、中期的には市場環境、ビジネス戦略および財務状況を勘案し、10%の維持を目標といたします。

  • なお、2011年3月末日を基準日とする配当についてですが、1株あたり配当を4円とさせていただきたいと思っております。

  • 以上、ご報告を終わりました。ありがとうございました。

  • 司会

  • ありがとうございました。それでは、渡部社長、お願いします。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • それでは、私のほうから今後のビジネスの施策ということをご説明、ご報告申し上げたいと思います。

  • この当社が目指していたという成長シナリオということですけども、まず2008年の秋になるんでしょうか、旧リーマン・ブラザーズの人材等を承継し、いわゆるレガシーというか、負の遺産等の整理を始めました。一方で、皆様のご協力も得て資本強化を行わせていただきました。

  • その後、いわゆる大きな赤字の後、黒字に転換するんだというのがこの2010年3月期でございます。同時に、われわれにとってもう1度米国ビジネスを再構築していこうというのも始めたのがこの2010年3月期です。

  • そして、この2011年今期ですが、さらに黒字を定着化させ先行投資のマネタイズと言いますか、収益化も図っていこうといったのが今期でございました。

  • それで、来年度以降ワールドクラスのところに並べるのではないかというのが、これまでの目指していたシナリオでございます。次のページに移りまして。

  • ただ、先ほどCFOからご報告、ご説明申し上げましたように、欧州でのソブリン危機、あるいは規制環境、金融機関に対する金融規制、金融機関に対する規制強化というのが始まったりする中で、今期、あるいはいわゆる東日本震災という中で、必ずしも先ほどのような矢印ではなくなってしまったということではございます。

  • ただ、目指しておりました各四半期毎の黒字の定着といったようなことはできてきたかと思ってます。特に3点申し上げますと、グローバルな取り組みというのは着実に進捗しているというのをご報告しておきたいと思います。

  • 1つ目は、お客様の基盤の構築と。特に私どもホールセールあるいは海外ビジネスにおいて必ずしもお客様が多くはなかったと。その結果、インタミディアリーとしての収益性というよりもいわゆるプロップ的な、自己取引的な業務が多かったと。その結果大きな損の出た原因にもなったわけですけども、やはりお客様と共に栄えるという意味で顧客基盤の拡大という転換の中で、昨年度顧客オンボーディングというのも20数パーセント増加いたしました。

  • 結果顧客フローも大幅に伸ばすことはできました。そういう意味ではでは一番表れてるのはフィクスト・インカム部門だと思いますが、プロダクトを増やしお客様を増やすという中で、しっかりした収益性を確保することができたと思っております。

  • それからお客様という意味では、アセット・マネジメント部門におきましても、先ほど若干ご報告申し上げたかと思いますが、いわゆる一任と言いますか、投資顧問の世界において国内はもとより海外のお客様からの受託と言いますか、も着実に増えてきております。

  • 特に中東、あるいはアジアでのいわゆるソブリン・ファンド等からの受託、受任というんでしょうか、受託も着実に増えて来ております。

  • 2つ目、グローバルな取り組みの着実な進捗という意味で、2つ目は先行投資分野の収益化ということでございますが、特に、米国。やはり金融資本市場の大きなシェアを占める米国において、もう1度、例えばプライマリー・ディーラーの資格再取得と、例えばですけども表れますように、米国でのお客様の基盤を拡大しながら業務を拡大していまいりました。結果、これがまだ決して大きくありませんが、収益化ができつつあるというのが現状でございます。

  • それから、グローバルな取り組みということで、3つ目は海外でのビジネスでございます。海外という意味では、先ほどとも若干ダブリはしますけれども、グローバル・マーケッツの件を省くとしますと、投資銀行ビジネスでもいろんな、欧米を中心に大型案件ができつつあります。

  • また、単純なM&Aあるいは単純なECMというディールのほかに、ソリューション提供型と、複合的なプロダクツも提供できるようになってきていると。そういう意味では、特にインベストのバンキング部門、海外でのプラットフォームの強化と。正直言いまして一定のコストをかけつつ、損益分岐点を上げざるを得ない中で、平たく申し上げれば我慢のしどころと。これをさらにやはり拡大してまいりたいと思っています。

  • そういう意味で3点、1つ目は顧客基盤の拡大、2つ目は先行投資部門、特に米国での収益化、3つ目は海外ビジネスでの拡大という意味では、それなりの成果を上げてきております。

  • ただ、今年度以降、今期以降のわれわれの野村ホールディングスとしての課題ははっきりしています。CFOからご報告申し上げましたように、端的に表れるのはボトムライン、あるいはROEの低さだと思っております。

  • そういう意味では、算数ではないですけども、日本では黒字、税率の高い日本では黒字、比較して税率の低い海外、国によって当然税率は違いますが、そこでは赤字。

  • 特に欧州、ヨーロッパにおきまして、エクスキューズで申し上げるつもりはないですが、欧州ソブリン・クライシス等があった中で欧州が前年度、前年度というか、一昨年度というんでしょうか、黒字だったのが、今年度、どちらが正しいんでしょうか、が赤字だったといったようなことも含めて、実効税率が高くならざるを得なかったと。

  • そういう意味では、われわれがやっていくべき課題は、先ほども申し上げておりますように、1つ目は先行投資部門のさらなる収益化、2つ目は海外のビジネスあるいは海外拠点と言いますか、の黒字化に向けての努力という意味ではっきりしております。

  • そういう意味では、今日のプログラムの中にジャスジット・バタール、出ておりますけれども、ホールセール部門の強化と。わけても海外拠点の黒字化へ向けた努力というのがわれわれの今年度、あるいは今期の課題だと考えております。

  • そういう意味で、早期に収益性あるいはROEを引き上げて、しっかり引き上げていきたいというのが今期の目標課題であります。

  • 次の23ページですか。これは当社を取り巻く環境ということで、皆さん、これだけプロフェショナルな方がおられますので、細かくは申し上げませんが、景況感としては、まず日本につきましては多くの方がいろいろな場で発表されておりますけれども、この上期についてはしばらく厳しくならざるを得ないと、そういう状況だと思います。

  • ただ、下期についてはそれなりの期待をしております。そういう意味では、上期と下期の結果としての数字、業務の量、ボリュームと言いますか、は、かなり違ってくるのではないかと思っております。

  • それから、欧州につきましては、ソブリン、国債市場、あるいは金融市場、金融機関と言いますか、そういった不透明感は引き続き続くと。そういう意味では、欧州の中での南北問題等含めて、欧州は必ずしもそんなにはバラ色ではないと。そういう意味ではボラタイル、あるいは不安定な状況が続くと、そういったところでしっかりやっていく必要があると思っております。

  • 米国につきましては、見方は分かれるところはあるわけでしょうけれども、結果としてのGDP等の伸び、しっかりしたものがあると。一定の金融緩和等も続け、引き締めというよりも続けざるを得ないという状況は続くということで、先ほどから申し上げておりますように、米国市場をしっかり収益化してく必要があると思っています。

  • それから、エマージングとしての、特に野村にとっての母体でありますアジア。アジアにつきましては、いわゆるエマージングとしてのホットマネーの流出入の激しさ等のコントロール、あるいはインフレ、不動産価格等含めたインフレ問題というのは抱えてはおりますけれども、やはり成長市場であるということで、着実にとらまえてしっかりやっていきたいと思っております。

  • それから、環境という意味では、右上になるんでしょうか。バーゼル2.5あるいは3といったものが言われておりますのは、年末、11月でしょうか、のG20でもう少しはっきりいろんな輪郭と言いますか、細目等出てくると思いますけれども、風としてはアゲンストの風。これは私どもだけでなく、競合他社等含めて同じ風ではありますけれども、これはしっかりコンプライアしながら対処していくということになると思います。

  • そういう意味では、実際の資本力、あるいは自己資本比率でもいいんですけれども、というよりも規制資本、全体の野村としてのリソースのアロケート、アロケーションにおいて、より内部的には規制資本に基づいた形でのアロケーションにならざるを得ないと。

  • また、皆様ご案内のとおり、各国、あるいはEU、UK、あるいはアメリカという中で各国は各国当局でレベル・プレイン・フィールドと言いながら、ある意味では競争もあります。そういう意味では、昔型のグローバルというよりもやはり分散化というのを進めて行かざるを得ない。自己資本だけじゃなくて、流動性規制等その他含めて、各国は各国の民主主義の下でルールを決めていくという中で、ある程度分散化をせざるを得ないというぐあいに考えております。

  • いずれにしろ、私ども野村ホールディイングスとして、有効なアロケーションをしっかり考えていきたいと思っております。

  • それではホールセールに参ります。各部門毎の収益目標なりKPI等について、ご報告申し上げます。このホールセール部門につきましては、ホールセール部門のCEOのジャスジット・バタールよりも、からもご説明申し上げますけども、このホールセール部門、先ほどの今年度の課題と申し上げましたけども、ここの、より確かな収益力、収益性というのが今年の、今年度の野村にとってのポイントになると思っております。

  • そういう意味では半年前等から彼のリーダーシップの下で、ビジネスの優先順位をつけ、パフォーマンスに基づいたリソースの配分、見なしを順次始めてきておりますけれども、これがはっきりした形で今年度出るということを期待しております。

  • 具体的にどんなKPI、ここには書いておりますが、右上から毎年の収益の伸び率15%と。15%以上と。それから、お客様からの収益比率を70%を目処に引き上げていくと。今はどうでしょう。60%とか、そういう感じだと思います。それから、結果として35%以上の増収を目指すといったことになっております。

  • 次に25ページ、次ページですけれども、営業部門でございます。ここはもう詳しくは割愛しますが、数年後2014年でしょうか、やはり預かり資産100兆円というのを目指して営業を拡大していってもらいます。

  • 当然、時価による変動はありますけれども、いわゆる資金流入、お預かりの実際のキャッシュインといいますか、これは確実に、こういう中でも続いております。

  • そういう意味では、次のページになりますけども、26ページですが、いわゆる日本の個人金融資産、少子高齢化の中で取り崩しという議論はありますけれども、ただ、やはり残念ながら、多くの資産が現預金になってると。

  • そういう中で、この資金、資産、金融資産をリスクマネー、正しいリスクを取って、正しいリターンをもらっていただくというのが、われわれの仕事だと思っています。これは当然国内にも向きますし、グローバルな投資物件にも向くと。これをいっそう進めていただくという意味で、コンサルティング営業を徹底していただくというのが、国内営業部門の目標でございます。

  • 次は27ページでございます。先ほど申し上げましたように、今年度というか、昨年度好調な成績でございましたけれども、さらに確実に運用資産30兆円、国内の投信、公募投信17兆円、あるいは投資顧問契約11兆円といった数字を目指していってもらうというのが、アセット・マネジメント部門でございます。

  • 次の28ページですけれども、やはり今まで進めておりました銀行さん、あるいはゆうちょ銀行さん含む銀行さんと幅広いチャネルをつくっていくということが1つのポイントだと思います。海外につきましても、先ほど今年度大きな伸びがあったとご報告申し上げましたけども、さらに受託を増やしていくというのをやっていってもらいます。

  • そういう意味では、魅力的なプロダクト、運用体制を整備して、いいパフォーマンスを出すというのを目指していってもらいます。

  • それから、次のページ29ページでございます。CFOと若干重なるかもしれませんが、過去2年間、費用対収益レシオということで、非常に高い水準、今年度につきましても、昨年度91~92%という水準でございます。そういう意味では、グローバル化に向けてテークオフしたばかりという中で、高度の安定な巡航速度を保つためにも、この比率を1つのメルクマールとして80%ということを見ていきたいというのを考えております。

  • 次に、財務戦略ですけれども、詳しくはCFO等に譲りますけれども、規制資本等を見ながら、しっかり配分をし、ここの左上から言いますと、手元流動性をしっかり、今も持っておりますけれども、各国当局がリングフェンス的なガイドラインを持っています。

  • そういう意味では、正直言いまして、キャッシュ持ちすぎではないかというのはあるわけですけれども、これは各国の規制当局のガイドラインに従っていきます。そういう意味では、逆にもう少し上手なやり方がないかといったものを考えていきたいと思います。

  • それから、当然アセット、バランスシート、裸ベースで今35~36兆円、6兆円ですか、になっておりますけれども、流動性の高いトレーディイング資産を中心に持ってきたいと。そういう意味ではレベル3、これをTier1比率50%を目処に運営していきたいと思っております。

  • 右上、グロスのレバレッジですが、今20倍にはなっておりませんけども、上限20倍ということを目処で運営しておりたいと思います。

  • それから、負債の項目につきましても、できるだけ長期の調達を行う。あるいは多様化という意味でシャリア法に基づいた債券発行等もやっておりますけれども、基本、アメリカ、あるいはユーロにおけるベンチマルク債を中心に長期化を図っていくというのが基本でございます。

  • Tier1レシオについては、2~3年目指し、新しいあれでも10%。規制、まだ想定、想像と言いますか、私どもの推定ではありますけれども、一定のルール等を考えた場合、10%前後は保てると。維持、逆に言えば維持していこうという形でのリソースの配分ということで運営していきたいと思っております。

  • 次のページ31ページでございます。そういう意味では、お忙しい中お見えいただいて、大きな戦略変更も何もないなということで、つまんないというあれになるかもしれませんが、ここに書きましたように、お客様を中心主義でやっていくというのは基本変わりません。そういう意味では、お客様をオンボーディングというのは引き続き内外続けてまいりたいと思っております。

  • 当然、その場合の商品、サービスはコンペティターに負けないといったものにしていく必要も当然あると。それと、機動的なリソース配分と。ただ、ここにつきましてはいろんな規制当局の必要上、かつてのような機動的というのは一定のギブンの条件が増えてくると、あるいは変わるということを想定しております。

  • それから、スライドにはございませんが、今日決算発表と同時に取締役の交代等についても発表させていただきました。

  • 私ども日本の中ではまだ数はそんなに多くはないわけですけれども、経営の執行と管理監督の取締役会を分けるという、委員会設置会社になってございます。そういう意味で、委員会等設置会社という形の下で運営しておりますけれども、社外取締役は過半を占めるという、今回これで8名になったと思いますけれども、引き続き社外取締役が過半を占めるという形で運営していきたいと思っております。

  • 取締役会の会長、議長と言いますか、それは氏家から古賀に変わります。それから、社外取締役でTDKの会長さんから、からと言いますか、が辞任されて、新しく日本郵船の前会長と言いますか、今相談役でしょうか、前の経団連副会長、あるいは規制改革会議の議長等もやられておられました。

  • それから、弁護士の久保利弁護士、長らくやっていただいたわけですけれども、久保利弁護士に代わりましてというか、同じ弁護士の兼元さんというのが、株主総会後ですけれども、新しく取締役になっていただきます。

  • 日本人にしては珍しいんですが、いわゆるインターポール、インターポール、国際刑事機構ですか。ちょっと忘れましたが、インターポールの総裁、グローバルな中での選挙戦を戦ってなられたという国際派の方でございます。

  • そういう意味では、いわゆる警察庁出身の方ですけれども、今グローバルないろんな意味の、アメリカ等でもいろいろ問題になっているマネロン等含めた、そういった視点からも含めて、当然管理、監督もあるんですけれども、アドバイスもいただけるのではないかと思っております。

  • それから、私どものボード、メインボードにはたまたまですけども、非日本人ということでイギリスからだけ2人、お2人になっていただいておりますが、留任していただくと同時にもうお1方、シンガポーリアンのマイケル・リムさんが、取締役候補ということで発表させていただきました。

  • もともとはプライスウォーターハウスのシンガポールのエグゼクティブ・チェアマン。今いろんな政府関係の委員、あるいはステートオンの社外役員等をやってらっしゃいます。アジア重視という中でシンガポーリアンの方にも入っていただこうということでございます。

  • それから、社内からですけれども、デイビッド・ベンソン。今野村ロンドンのヴァイス・チェアマンをやっておりますけれども、これもUKFSA等、規制等の中でいわゆるリスクに関する人をいわゆるメインボードの中に入れろと。まだきっちりしたルールにはなっていないですけれども、それにコンプライしていこうということで、昨年いっぱいはチーフ・リスク・オフィサー、グローバルなCROをやってもらっていましたけれども、今年の年明けからロンドン現法のヴァイス・チェアマンでございましたけれども、活動としては米国当局等含めて、ヨーロッパの中当然、従ってブラッセル、ワシントン含めて、パブリック・アフェアーズと言いますか、そういった仕事にぐっとシフトしていたということもあり、いろんなFSB等含めたパネラー、いろんなあれでパネラーになるとかいうことで活躍してるということもあり、メインボードに入って。そういう意味では社内取締役ですけれども、メインボードに入ってもらうということを決めております。ちょっと紙がなくて申し訳ございませんが、ご報告申し上げました。

  • それでは、今年度の課題という、私どもにとっての課題ということで、ホールセールのストラテジーにつきまして、ホールセール部門のCEOジャスジット・バタールからご報告申し上げます。ジャスジット。

  • 司会

  • ホールセールCEO、バタール、お願いします。

  • ジャスジット・バタール - ホールセール部門プレジデント&CEO

  • (通訳済み)渡部さん、どうもありがとうございました。中川さん、どうもありがとうございました。

  • 業績については、もうかなり多くが語られてますので、私がプレゼンで焦点を絞りたいのは、今の現況、足下の現況、ホールセールの市況まで含めた現況、そして将来の戦略がどのようなものであるかとお話をしたいと思います。

  • 過去1年間、これはホールセール部門に関しては初めて通年の実績が出た年でございますが、業界、野村とも大きな変化の年でした。業績についてはまだ課題が残りますが、いくつか変革のステップを踏みまして、顧客基盤の増強に努めまして、初期的な成功といいますか、収益率の高いビジネスに向けて舵を切れたと。

  • 今日のプレゼンテーションについては、業績についてまずお話をして、その後、より重要なストラテジー、戦略、そしてそれを通じて高収益、そして維持可能な長きにわたる収益性をどのように確保していくかというお話をしていきます。

  • CFO中川さんから、皆さん聞いてると思いますけど、ホールセールの業績についてはまだ課題がまだまだ残っております。いくつか外部的な要因もございます。

  • やはりグローバルでフィー・プールが20%減ってしまっている。そして社内的な問題があります。やはり生産性がまだまだ低い。いくつかのビジネスで業績が出ない。そして非常にアグレッシブな投資プラン、計画の結果、去年まで非常にコストがかさんでしまったという現状もございます。

  • ただ、私から強く申し上げたいのは、こういった状況を座して、手をこまぬいて見ているわけではございません。いくつかの変化を加えまして、すでにポジティブな結果をそれらが生み出しております。

  • もう少し具体的にお話をしましょう。1つ、いわゆる全方位戦略から選択、そして、と集中のアプローチに舵を切り替えました。もう少しこの先でお話をしたいと思います。

  • いくつかトップレベルでの人事の変更を行いました。その中でマトリックス管理の枠組みをきちんと増強してきました。そして、特に業績が出ていないビジネスに関しては厳正に分析を行いまして、いくつかリソースをそういったところから外して、より成長の見込めるビジネスに振り替えて、それをもっていわゆるサステーナブルな収益性の確立に努めています。

  • もう1つ重要なのがペイ・フォー・パフォーマンス、業績給の文化を展開しまして、きちんと将来の収益に向けて報酬を払い、そしてコストをコントロールすると。そういうことを両立させます。そして、CFOがお話ししたとおり、こういったやはり報酬のレシオを46%行くのは、やはり私どもがある程度こういったコストをコントロールできるということを物語っているのではないかと思います。

  • 直近の結果、これは私どもかなり現状はよくなってきております。 先、この前の四半期が非常にいい四半期でして、その前の2四半期合わせたよりの業績を上げております。そして、そういう意味では増収を4四半期連続で達成しております。

  • 1つ、もう1つ言うならば、私のパートナーも私も一貫したグローバル・ストラテジーを支えております。それは、顧客中心主義、パートナーシップ、アカウンタビリティ、そしてオペレーターとしての効率を最善のものにしていく。そして、きちんと収益性を、そしてそれと同時にアグレッシブかつ実現可能なターゲットを打ち立てていくと、こういったことでございます。

  • こちらのスライドについては、もう数字についてはだいぶお話をしてますので、割愛をしますが、いくつか主要な点のみお話をいたします。非常に第1四半期は、いろいろな理由がありまして、非常に困難でした。

  • しかし、それに対してスピーディに対応いたしまして、コスト削減策を打ち立て、リクルーティングも非常に減速、ブレーキを踏みまして、リスクを軽減化することができました。

  • そして、こういった規律を持って、こういった時期活動してきたのが、年の残りの四半期に非常に効いてきておりまして、その以降、3期収益を確保しておりまして、しかも中東での混乱、そしてヨーロッパの国家リスク、そして日本の東日本の大災害と、中、そういった業績を残してくることができました。

  • 投資銀行、各四半期で増収を記録いたしまして、フィクスト・インカムに関しては業界は20%、40%の減少を経験する中、私ども非常に減少を最小限にとどめることができました。そして、そういう中で毎四半期、収益を固めて、そういった意味では非常にオペレーティングの、レバレッジを効かせることができるようになってきております。

  • 財務前、財務面での業績。これは私どものお客様が成功しているということを物語っているのではないかと思います。グローバル・マーケットの成長、お客様の収益も伸びております。そして、それは私どもの事業が多角化していることの表れで、ほとんど私どものコア・マーケット・プロダクトでは2けた成長、ほとんどで2けた成長を遂げております。

  • グローバル・マーケットのクライアントの収益、これは25%、対前年比25%。これはほかの収益プール、グローバルで20%減少の中、これだけの増加を遂げることができました。

  • 私どものランキングも非常に大きく改善しました。アジアのリサーチ、ナンバー2。フィクスト・インカムのリサーチで、EMEAではナンバー5、アメリカではナンバー7、日本では1位の座をキープしまして、エクイティ・ランキング、そして10年で初めてになりますけど、フィクスト・インカムのリサーチでナンバー1の座に返り咲きました。

  • 投資銀行業におきましては、フランチャイズ、これは基盤を固めてきまして、日本では比較的強い位置を確保しまして、国際的には、日本ECMからの収益が全体の3分の1だったのが、今期は17%。M&Aに関してはその貢献を倍増させ、26%となっております。

  • 過去の四半期、EMEA、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アクセレーテッド・フィールドで第2位、そしてあとはスポンサー・レッド・レバレッジド・ローン2010年でナンバー2と、ランキングを記録しました。

  • これは、インターナショナル・パワーとGDFスエズのヨーロッパにおけるM&Aのトランザクションのお手伝いをしたこと、そしてアジアのチャイナ・ユニコムと、非常に最大級のインターナショナル・コンバートのお手伝いをしたことが貢献しております。そして、こういった多角化マーケット、そして投資銀行業でダイバーシフィケーション、多角化が図られてると思います。

  • さあ、戦略的なことについてお話をしたいと思います。これだけビジネスに勢いがついて、お客様も成功してきておりますが、いくつか構造的な、戦略的な問題を解決しなければいけないと思っております。一番、喫緊の課題としましては、やはり顧客基盤の収益性の部分。そして私どもが、それをマインドセット、意識を変革によって達成しようと思います。

  • 生産性に対してコストの透明性、アカウンタビリティ、そして業績給という文化が私どもの成功に不可欠なものであるという意識を深めること。そしてそれがコンプ・レシオにまさに反映されてきていると思います。

  • やはり、リソースは実績の出てないビジネスから外して、きちんと投資を自己でできるようにする、そしてそれによって収益が過去3四半期においては非常に大きく伸びてきております。

  • そして、同時に、私どもが認識しておりますのは、私どもの顧客基盤の直近の状況自体、これが成長の阻害要件になっております。しかし、そこについては私どもは投資を調整しまして、より成長性の高い、私どもの成長の資金源となるビジネスに焦点を当て直しております。その中でもう少し長期的に現実的な収益目標を打ち立てていきます。

  • 最終的に私どもの成功がまた成功を生み出す。そして、それは収益、リターンの面だけではなくて、きちんと私どもの国際ブランドを育成していくという意味での成功、これを目指してまいります。

  • そして、私ども、やはり日本に過度に依存しておりますが、それも、そういった問題も解決しときます。きちんと、継続的な、国際的な成長を支える基盤となるビジネスをしていきます。そういう意味では、証券化商品、そしてソリューション・ビジネスを通じて、そういった国際的な基盤となるビジネスを打ち立てていきます。

  • いくつか主要なテーマについてお話をしたいと思います。まず、真っ先に優先順位が高いのが、やはり顧客第一主義、これをパートナーシップの文化を通じて打ち立てていくこと。これは単なるキャッチフレーズではございません。

  • これを実践していきます。すなわちリソースをきちんとそれに合わせて配布して、きちんとキャピタルのコミットを行って、そしてお客様が最も必要とするところにアイデアを持って行く。そしてそういったところに私どものビジネスをきちんと向けていくと。

  • そして、それはもう私どものエクイティ、フィクスト・インコムで実現してきたことです。そして私どもが目標としている、目的とするのは、選択された、限定された市場、そしてビジネス。すなわち私どもが対等な立場で競合できるところに絞ってやってまいります。

  • リソースを展開するのは私どもが明確に優位性を持っているところ。例えば、商品の知識、あるいはお客様との長期にわたる関係、あるいは国内市場を深くわかっている、そういったところに集中していきます。

  • そういった結果が私どもの世界中を通じましたソリューション・ビジネスの成功につながってきております。すなわちアイデアをきちんと、アイデア主導型のビジネスにしていくということ。アイデア主導型のビジネスにより、私どもは新しい手数料のプールにアクセスする。

  • 要は、私どもが市場における第一人者となることによって、市場、マーケットシェアを獲得するために過度な競争をしなくていい。すなわちイノベーションを通じた成功を指向する。そのフィナンシャル・リソースに依存した成長の仕方はやめる。

  • そして私ども小さくてすばしっこい会社でございます。そういう意味では、ビジネス、地域、そしてプロダクトを跨いだシナジーを実現してきます。ほかの大手のいわゆる縦割り化された銀行ではできないようなことをここでやっていきたいと思っています。

  • そして、やはり最良のオペレーター・プラットフォームを確立。そういう意味では、きちんとした規律を持ったバランスシート、リスク、コスト、生産品を持った上で、収益性を生み出すプラットフォームを確立したいと考えております。

  • 部門別の戦略。まずエクイティ、株式からお話をします。非常に今、いい勢い、新年以降、見せておりまして、第4四半期が年度の中で一番いい四半期で終わりました。

  • そして、この部門が非常に強まってきたのは、グローバル・マーケッツ・プラットフォーム、そしてフィクスト・インカム、そしていくつか成長の要因をきちんと統合化することができたと。それをすべてのアセット・クラス横断的にすることができた。

  • そして、この新しい構造の一番恩恵を受けたのがデリバティブだったのではないかと思います。グローバルのトップも変わりまして、その中で販路を確立して、そして今、来年、業界で最大規模のFEの成長が見込まれている部分に特化していきます。ここ、80%の収益の成長を予想しております。

  • そして私どもの電子的なソリューション、エレクトロニック・オファリングは業界でも最良のものだと思ってます。それをより緊密に統合化する、イーストネット・プラットフォームという形で。

  • その中できちんと大きなシナジーを生み出していく。私ども、現金商売。ビジネス商売。これは野村での強みとなってまいりました。それを継続してきちんと知的財財産を活用して、きちんとそのすばらしいエクセキューション能力を活用してビジネスを進めていきます。

  • そして、それを世界規模で展開してまいります。そして、世界クラスのスマート、そして規律の効いたリスク・テーキングを行っております。これによって、やはり収益性を確保する。そして収益性を保った上でお客様とのビジネスを伸ばしていきます。

  • ここでの投資、過去2年間、これを何としても収益につかみつづけてつなげると。これが株式市場の戦略です。

  • では、フィクスト・インカムについてお話をしたいと思います。フィクスト・インカムに関しては、わが社に取って大きなビジネスとなってきました。6つの事業で30%の利益率を稼ぎまして、日本国外から実に70%以上の利益を稼いでおります。

  • そして、レート・ビジネスに戦略的に投資をしてまいりました。これが、私どもにとっての基盤となる収益センターとなっております。顧客からの収益、昨年19%伸びております。そしてより計画を策定しまして、お客様への商品を拡充し、インフラのアップグレードを行い、そしてフロープロダクト周りの改善をしていく。そして電子化も進めていく。

  • クレジットにも投資をしております。ストラクチャリング、そしてジャパン・フロー・クレジットではかなりの進捗が見られております。そして、新規イシューのビジネスに関して、いわゆる高利回り、ストラクチャリング、そしてインベストメント・グレードをもってアメリカの市場に打って出ます。

  • FXに関しては、私ども長いこと築き上げてきた非常に競争力の高いビジネスとなっております。特に、新興市場、日本においては私ども強い。その中で、今度はG10におけるケーパビリティをどんどん改善、アップグレードしていきたいと考えております。

  • 証券化商品に関しましては、フィクスト・インカムにおけるいわゆる成功事例となってきた商売であります。投資の、リターンが返ってきております。2009年に行った投資がお客様からの収益、そしてインフローにつながっております。そしてこれをより高収益性のプロダクトをもって、こういった収益を維持していきたいと思っております。

  • アセット・クラス、すべてを横断的にストラクチャリングを行い、そして先ほど強調しておきましたけど、いわゆるソート・リーダシップ、イノベーション、そしてソリューション、最先端のソリューションを提供できるようにする、これを5,000のお客様のいわゆるテーラード・ソリューションを実行していく、実装していくと。

  • 次に、インベストメント・バンキングです。われわれの中期的なプライオリティとしては、さらに海外での勢いを高めていくということです。海外についてはまだフルポテンシャルに達していないというふうに感じています。そして、さらにいろいろな商品を出していくということです。

  • すでに実績も出始めています。昨年の上下で比べると、海外からの収益が2倍近くに増えていますし、これもディール・パイプラインをこつこつと積み上げたお陰だと思います。

  • この勢いを効率的に収益につなげていくためには、さらにセクター、そして商品を選別していく必要があると思っていまして、セクターとしては、天然資源や金融機関、そして金融スポンサー、そういったところに集中していくと。あと、製造業に集中していくということです。

  • 商品については、すでにグローバル・ファイナンス・ソリューション、そしてM&Aにおいて実績があります。今後もグローバル・マーケッツ部門と足並みを揃えて伸ばしていきたいと思っています。

  • 日本でのドミナンスを積極的に守る一方で、新たな収益機会を追求していきます。例えば日本のソリューション・ビジネス、そしてクロス・ボーダーのコラボレーションです。部門を、地域を問わず、そして業種を問わず、収益性を高めるということがインベストメント・バンキングのトップ・プライオリティです。

  • この達成するための手段ですけれども、プラットフォームを選別したり、あとクロス、部門間のシナジーを追求していくということだと思います。

  • 地域毎の戦略です。地域戦略については、その根底にあるのは、地域をもっと分散していくということと、収益性を上げていくということです。今日は前のプレゼンでかなりカバーされているので細かいお話はしませんけれども、前期は全地域において収益が伸びたということ。そして、海外からの収益が全収益に占める割合が66%まで伸びたということです、ホールセールにおいて。

  • われわれのターゲットとしては7~8割の収益を海外で稼ぎたいと思っています。より重要なのは特定の地域だけではなくて、全地域、全主要地域において、各ビジネスが単独で黒字化するということです。そのために差別化戦略を追求していきます。

  • このページで、今後のフォーカスポイントをご説明しています。日本においては、われわれの地位を守り、そして特筆すべきことに、さらに競合に対するリードを広げることに成功しました。特によかったのがレーツ、外国為替、クレジット、デリバティブスで、キャッシュ、ECMの落ち込みをカバーできました。

  • また、予算では日本のグローバル・マーケッツをさらに伸ばしていく計画にしてまして、一方インベストメント・バンキングでは、クロス・ボーダー、そしてソリューション型のマンデートによりドミナンスをさらに強めると。

  • 特に力のある営業部門、アセット・マネジメント部門とのパートナーシップが重要になると見ています。

  • 日本を除くアジア、Asiaでは、こちらでも収益に貢献する高マージンなビジネスを伸ばす一方、エクスキューション、そしてECM、外国為替、レーツ、ディストリビューション、こういった分野で投資を借り入れていきたいと思っています。

  • また、いくつかの地域については、さらにペネトレーションを高めていきたいと。例えばグレーター・チャイナ、あるいは大中華圏、そして東南アジア、インドです。

  • EMEAについては、フォーカス・ソリューションはデリバティブ、フォーカス商品はデリバティブ・ソリューション、そしてキャッシュの一部になります。特に、リサーチを通してキャッシュを伸ばしていきたいと思っています。

  • レーツとストラクチャリングについてはすでにモメンタムがあり、グローバル・マーケッツの34%増しの予算を達成するためのキードライバーになると思っています。IBDのパイプラインと合わせて、EMEAでの収益性を高めていきたいと思います。

  • 米国ですけれども、こちらではセレクティブにビジネスを行っています。マーケットでポジショニングと収益性の目標、バランスよく追求していきます。インスティネットを除いたベースでの収益増を6割と見ていまして、特にドライバーとなるのはフィクスト・インカム、証券化商品やレーツ、そしてクレジットと外国為替を伸ばすということです。

  • エクイティについては、さらにデリバティブにフォーカスをしていきます。そして、キャッシュビジネスのパフォーマンスを上げて、リサーチ、そしてトレーディングとの連携を強めていきます。

  • またアメリカのインベストメント・バンキングというのは、さらに業種を選別して行っていきたいと思います。特にフォーカスする分野はソリューション、M&A、そして他の地域との連携ということです。

  • これは先ほど渡部が使ったスライドと同じですけれども、今ご説明した戦略に基づいて、どういった数字を達成するのか。ホールセール部門として収益、そして利益と両方とも伸ばせると、自信を高めております。

  • 2年間で35から45%の収益増、そしてその後も15%の収益の伸びを維持できると思っています。トップ10のバンクの収益プールの4%を、少なくとも獲得をして、クライアント収益を約7~8割を維持したいと思っています。

  • 重要なのは、このビジネスというのは投資というのが、必ずその投資の成果は後れて出てくるということです。ここ8カ月間に投資はたくさん行ってますので、今後それの刈り取りをしていくということです。

  • また、海外収益、海外からの収益の貢献を高めていって、全収益の7~8割に伸ばしていきたい。日本は今後も伸ばしますけれども、それを上回るペースで海外のビジネスが伸びるということです。

  • そして、最も重要なのが利益ですけれども、税前で10から15%という目標は、これは現実的であるだけではなくて、われわれの長期的な競争力を維持するためには不可欠だと考えていますし、この目標を上回りたいと思っています。

  • 結論ですけれども、今後収益性、生産性にさらにフォーカスすることによって、われわれの戦略が変わったというだけではなくて、変化への対応方法が変わったということだと思います。昨年はかなりいろいろな面で前進がありました。

  • マーケットは非常にボラタイルでしたけれども、その中で前進をしました。シェアを伸ばしましたし、お客様との関係強化、アカウンタビリティ、透明性の改善、パートナーシップの強化、そして予算、コスト、報酬、さまざまな面でさらに管理を徹底してきてます。

  • 今後、引き続き求められるのは、分野を絞って慎重に投資をしていくということ。そして今後もイノベイティブ、賢く、柔軟に投資をしていくということです。また、縦割りを排し、それはわれわれも徐々にそうなってきてますけれども、縦割りをなくして、営業とアセット・マネジメントとの連携、これもわれわれにとって大きな強みなのでこれを活用していきたい。

  • また、最後最も重要なのは、やはり人材になります。すでに業界でのトップクラスの人材を獲得できたと思っていますし、それに基づいて戦略を実行していこうと思います。

  • ニュー・ノムラとして、お客様、そして従業員、投資家、皆さんにとってアップサイドと長期的なバリューを実現していきたいと思います。ありがとうございます。

  • 司会

  • では、質疑応答に入りたいと思います。質問いただく際には、会社名、それからお名前をいただきたいと思います。それから、質問に、ご質問にきちっとお答えするため、一問一答でさせていただきたいと思います。なお、このセミナーの状況はホームページに掲載されます。それをお知らせさせていただきます。

  • それでは、挙手をお願いいたします。はい。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • ドイツ証券の村木です。3点お願いいたします。まず、一問一答ということなので、1点目ですが、決算に関連して、今回本社勘定で207億の税前のマイナスになっていまして、従来から流動性規制に対応した長期社債のコストがここに入ってるということだったんですが、今回いくらぐらいの金額が入っているのかということと、今後この金額はまだ長期での外貨での調達というのはさらに増える方向なのかということを教えてください。

  • 司会

  • それでは、中川CFO、お願いします。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • 先ほどおっしゃったとおり、こちらのほうには規制の変化に伴う金利コストが入っております。また、それ以外にもシステム資産の除去など特殊要因が含まれてまして、一時的に増加してる形になっております。金額的にはこれの金額の半分強が全社金利コストというふうに考えておりますが、こちらに関しまして、コストの削減改善に向けた資金管理を今期以降重点的にやっていきたいと思っております。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • ありがとうございます。2点目が、海外事業の黒字化というのが全体のROEを上げるために重要だというお話があったんですが、欧州・アジア・アメリカの3カ所それぞれで、今ブレーク・イーブン・ポイントにどれぐらい近づいてきているのか。その3カ所でそれぞれ、どこが一番収支状況が一番黒字に近いところにあって、あと現状の計画で言うと、どれぐらいのタイミングで黒字化をしていく、コストをカバーできるタイミングというのは、各地域でどれぐらいの期間を見られているのか教えてください。

  • 司会

  • 海外の状況につきまして、渡部社長、お願いいたします。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • まず、ヨーロッパにつきましては、先ほど申し上げましたように、昨年度は、昨年度と言うんでしょうか、一昨年度は黒字でした。今年、昨年度は赤と。そういう意味では、かなり大きなインパクトを与えたわけですけれども、今、現状でも十分に黒字にできる地域だと思っています。従って、何年までに云々というよりも、むしろ収入を上げる、それからブレーク・イーブン・ポイントをある意味では下げると。

  • 歴史的に、旧野村含めて大きな部分がまだあるかもしれないと。先ほど冒頭、申し上げた中で、ヨーロッパというのが南北問題か、ソブリンウェルズ国債というか金融機関問題等含めて、まだまだいろんなことが起こりうる地域であるという中で、用心深くホールセール部門の中でブレーク・イーブンの下げ方を今、検討してもらっているという状況です。

  • そういう意味では、黒、赤というよりも、しっかりした黒を稼げるところであるはずであるというところだと思っています。

  • それからアジアにつきましては、まだやはり、正直言って時間はかかると思っています。これは、アジア、確かに経済という意味では各国、先ほどジェシーが申し上げましたメインランド・チャイナ、あるいはインド、あるいはいわゆるASEAN、経済の伸びは著しいわけですけども、われわれのビジネスとしてのキャピタル・マーケッツと言いますか、資本市場というのはまだまだ絶対値としてはそれほど大きくはない。あるいは市場間とのクロス・ボーダーの取引という意味では、いろんな、各国毎に規制上の発展段階が違うという意味では収益は上がりづらいところだと思っています。

  • そういう意味では、今、現在われわれとして数字が、変な意味ではなくて、読めるのは、クロス・ボーダーなM&A案件、かなりな案件をやらさせていただいておりますが、これをしっかり、ジェシーが申し上げましたような野村のブランドというのを上げてもらうと。

  • それから日本を除くアジア、これも欧米で一定のキャッシュを含めた、キャッシュを中心に、あるいはポートフォリオ・トレーディイングにしっかりした収益基盤になりつつあります。ただ、やはりまだ投資額に見合ってすぐ儲かるといった状況では必ずしもないと思っています。ただ、したがってここはブレーク・イーブン・ポイントを下げるというよりも、もう少し逆に投資は必要と。それで、市場の、より大きくなっていくというのを待つということになると思います。

  • それから、アメリカに、米国につきましては、まだまだいろんな分野においてシェア等は大きくは、必ずしも大きくはないと。ただ、グローバル・マーケッツ、特に、については商品もプロダクト・サービスも限定しながら、自分でこれはオルガニックにつくってきているわけですけれども、用心深く、ただ着実に拡大、拡大していきたい。今は、正直言って黒・赤トントンのところを走ってるという状況です。

  • それとインベストメント・バンキングにつきましては、ジェシーも申し上げましたようにセクター等を絞る。特にインターナショナルな企業、インターナショナルな活動をしている企業あるいはセクター、そのかけ算で絞りながら、着実に野村ブランド等含めてやっていくと。

  • やはりフィー・プールと言いますか、金融資本市場に占める米国の割合は大きいと。ここでしっかり着実にやっていきたいと。直接的答えにならなかったけども、すいません。そういう考え方です。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • ありがとうございます。最後に、昨年ジーシフィーズに入る、入らないという議論があったんですが、今、現在の野村グループの世界的な重要性というのはどういうふうに社長はお考えになってるでしょうということと、それを踏まえて、ROEのターゲットを今回示されてないんですが、そのジーシフィーズに入る金融機関は、ROEの目標を最近下げてきている傾向があるんですけれども、今の状況で見た場合に、ROEのターゲットはどれくらいのレンジがカンファタブルだとお感じになっているでしょうか。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • ROEについては、なかなか発表というか、当然内部的な計画はもってやっているわけですけれども、変な期待を持っていただいても、あるいは変な裏切りをやっても行けないということで、規制環境等見ながらしっかり稼いでいくという形しか申し上げられないことで、ROEの目標は掲げてはおりません。

  • 戻りましてジーシフィーについてですけれども、これは公式的な答えという意味は、きっと、これは世界各国、あるいは国内当局等が選ぶ話ですので、私がお答えする権限というか、立場ではないというのが模範解答だというのが、今現在の答えです。

  • ただ、先ほど社内取締役ということで、メインボードに入ると。先ほどデイビッド・ベンソンの名前を出しましたけれども、各国の、各国ないしEU等を含めた、を国とすればですね、各国との、規制当局とのコミュニケーション、非常に増やしておりますし、その中では各国毎に同じEUの中でも、大陸の中でも、違う意見のところ、あるいは広い意味でUKと、UKの中にEUはあるわけですけれども、UK当局と大陸、あるいはUK、ロンドン市場を司る人と、ニューヨーク市場を司る人、かなり意見の違いもあるという中で、基本的にはFSB等で一定のことが決まっても、各国が各国の国内に基づいてやっていくという意味では、まだまだいろんな議論が行われるという状況だと思います。

  • そういう意味では、確かにいろんな試案といいますか、こういう物差し、メルクマールでやっていこうという案は飛び交っております。そういう意味では、各国当局もあれば、いわゆる国際機関的なところの試案、案とか、飛び交っております。そういう意味では、まだまだどの金融機関がなうのかどうかというのは、現実は決まってないというか決められていはいないと思います。

  • すいません。これも直接的なお答えにならなくて。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • どうもありがとうございました。

  • 司会

  • ありがとうございます。では、次の質問。

  • 辻野 菜摘 - アナリスト

  • JPモルガンの辻野です。よろしくお願いします。

  • まず、流動性プールについて追加なんですけれども、さっきコストをコントロールとおっしゃったんですけれども、どれぐらいの期間で、どれぐらいまで下げることが可能と、今、踏んでらっしゃるんでしょうか。

  • ある程度確定してこれば、規制も確定してこれば、これはセグメントにアロケートしなければいけないコストじゃないかと思うんですけれども、そのタイミングはどれ、いつぐらいになるんでしょうかというのが1番目です。

  • 司会

  • はい。では。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • おそらく、そういう意味では輪郭、夏休みって、世界中から見れば日本人ほど働かない方が多いんで、おそらく秋ぐらいには輪郭が見えてくると。そういう意味では、ご指摘のとおり、一定部分については、アンセキュアド・ファンディング等のチャージは各ビジネスの、あるいはフロントの部門に適正なコストでチャージしていくということになっていくと思います。

  • そういう意味では、お答えとすれば、私どもで言えば下期ぐらいからであろうと思っています。

  • 司会

  • よろしいでしょうか。

  • 辻野 菜摘 - アナリスト

  • 半分ぐらいにできるんでしょうか。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • まず2割プラスぐらいからのスタートになると思いますが。一度に1年かけてということになりますので、一時的に計算すると、おそらく2割からスタートになると思います。

  • 司会

  • ありがとうございます。

  • 辻野 菜摘 - アナリスト

  • 2点目が、昨年上期の決算発表の時に、バーゼル3になったらどれくらいになるかという試算を出されてまして、その時に証券化商品のリスクのリスク・ミティゲーションをやったらというようなことも前提になっているというお話だったんですけれども、その後、その辺について、どのようなことが進捗しているのかということを、何か具体例とか含めて、今後どれぐらいの期間でできそうなのかというようなことを教えていただければと思います。

  • 司会

  • 中川CFO、お願いします。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • まず、当時、前提としました削減リスク・ウェーテッド・アセットの削減策ですけれども、今、着実に進捗しております。申し訳ありません。具体的な数字は今こちらで申し上げられませんけれども、計画どおり進んでおります。特に、無格付けの証券化商品に関しては当時想定したものよりも、スピードとしては早い。ただ、一方で母集団がそれなりの数ですので、まだしばらくかけていきますが、いずれにしてもゴールは2013年の3月よりも前ですので、計画どおり進んでいるというふうにご理解ください。

  • また、引き続きレベル3資産のところ、数値、パーセンテージですけれども、引き続き下げております。こちら、プライベート・エクイティ等、コア・ビジネスではないものに関しても着実に進捗しているとご理解いただいて結構でございます。

  • 辻野 菜摘 - アナリスト

  • 売る場合、買ってくれる人はいるんです、十分というか、いるんでしょうか。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • はい。以前もたぶんご説明をさせていただいたと思いますが、原則それを全部バルクで売却、いわゆるバルクで売却ということはする想定はしておりません。

  • 例えば、無格付けの証券化商品も、これはいろんな手法で単に売るというだけでない方法をすでに取って、取ろうとしております。これは非常にきわめて有効だというふうに考えております。

  • また一方でプライベート・エクイティですけれども、これはそもそも業といたしましては、バリューアップをしてエグジットをすると。だいたい2~3年からないし5年ぐらいをかけてということが、もともとビジネスモデルでしたが、この計画に、またこの想定に全く今は変更ございませんので、売却を、急いでたたき売るという表現はふさわしくないというふうに考えております。

  • 司会

  • ありがとうございます。では、次の方。そこの真ん中の男性の方で、お願いします。

  • 山中 威人 - アナリスト

  • すみません。MF Grobalの山中と申しますけれども、大きく2つお願いします。

  • 1つ目は先ほどと似たようなところなんですけども、バーゼルの計算のところでちょっと確認をさせていただきたいんですけども、前に数字を出していただいたときに、たぶん内部モデル入れるということは想定されていたと思うんですけども、表現的には12%という数字になってて、12は結構それなりに意味があるというふうに聞かされていたんですけれども、今回は表現が10%前後になってるんですが、これは同じというふうに考えていいのか、それとも2%下がったというふうに考えればいいのか、その辺を1つ目、お願いします。

  • 司会

  • 中川CFO、お願いします。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • 下がったといいますか、ビジネスの拡大に伴いまして、リスク・ウェーテッド・アセットは上下いたします。ですので、今10%を維持できるというふうに自信を持っております。

  • その中で、過程において、数字というのは10%に近かったり、若干それよりも余裕が出てきたりということはあると思いますので、基本的な想定していた条件というのは変わっておりません。若干分子の、収益のところですね、足下のところは、今ご報告申し上げたとおりですので、その部分は若干変更があったと。これはただ足下のことですので、2013年3月期に対しましては、私どもとしては10%以上を維持できるというふうに自信を持っております。

  • 山中 威人 - アナリスト

  • すみません。それで、確認なんですけども、10%以上を維持できるというのと、聞きたかったのは、前回は目標が12だというふうな印象を受けてたので、もちろん維持できる、できないということで、維持できると思うんですけれども、そもそもターゲットとして下がったのかどうかというところなんですけれども。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • 正確に、その時点でお伝えした情報というのは、2013年、あらゆる方策をとった上で、あらゆる前提条件をいくつか置かせていただいた上で想定したパーセンテージ、計算した数字でございます。

  • 司会

  • はい。よろしいでしょうか。

  • 山中 威人 - アナリスト

  • はい。2つ目はバタールさんのプレゼンテーションのところで、主にヨーロッパの話になるかと思うんですけれども、デリバティブがコア・コンピタンシーというふうに書いていただいてて、キャッシュはセレクティブにという表現になってるんですけども、前のページに、ここ数年で伸びてるところのパーセンテージを、ずっとグラフで載せていただいてて、この辺フォレクスとか、ワンデルタとか、レートとか、あんまり格付けと直接的に関係ないところが伸びてて、たぶんデリバティブ伸ばすには格付け結構ひっかかると思うんですけれども、今の格付けでデリバティブを伸ばしていく方策というのは あるのかどうか。で、どの程度の角度で伸ばせるのかというのを、お話を伺いたいんですけれども。

  • 司会

  • イエス、プリーズ。

  • ジャスジット・バタール - ホールセール部門プレジデント&CEO

  • (通訳済み)非常に鋭い質問、ありがとうございます。非常に大切なのは、やはりデリバティブ・ビジネスを成長させるというのは非常に大切なところです。

  • 喫緊の課題がありますが、やはり80%は伸びてるわけですね。特にフィクスト・インカムのところで。こういったレーティングの問題を軽減する方策はございますので、それが非常に大きな問題になるとは思っていません。

  • というのも、率直に申し上げますと、ボベスト・モデル・フィナンシングを使うこともできますし、あるいはサード・パーティ・アレンジメントを使って信用の改善を図ると。デリバティブに関してはこういうことを考えています。

  • あと、キャッシュの部分についてもお話をしますけど、1つきちんと考えておかなければいけない大切なことは、選択と集中という言い方をしましたけど、やはりエクゼキューション・サービス・プラットフォームを非常に積極的に拡充してきました。そして将来的にはその辺の投資に関してはより焦点を絞って、そこをデリバティブ・ソリューション主導型のビジネスに絞って、そこの投資をしていくと、これがもう1つ大切な点でございます。

  • 山中 威人 - アナリスト

  • 具体的に、そのモア・フォーカスということで、どういうところをやめることになるんでしょうか。やめるというのか、プライオリティを落とすのはどういう部門になるんでしょうか。

  • ジャスジット・バタール - ホールセール部門プレジデント&CEO

  • (通訳済み) 優先順位を下げるという話ではなくて、そのポートフォリオともう1回組み直すという話で、一番最初にも申し上げましたけど、やっぱり各ビジネスから得ているリターン、ポートフォリオの中で各ビジネスから得ているリターンを見た上で、バランスを見て、じゃあ将来的にはどれだけの機会があるのかと。

  • キャッシュについては、非常に、キャッシュ・プラットフォームに関しても非常にリターンもよかったですし、今後どんどんやってかなければいけないのは、やっぱりデリバティブスのほうのキャパシティの底上げを図るということだと考えているとご理解ください。

  • 塩田 淳 - アナリスト

  • 大和証券キャピタル・マーケッツの塩田ですけども、2点質問させてください。

  • 1点目は決算に関してなんですけども、今回4クォーターの決算、税率の負担がまた重くなってまして、海外の収益水準を見ますと、3クォーターよりも4クォーターのほうが高くなってんじゃないかなと思うんですが、今回税率負担が重くなった理由と、今期、今走ってる期以降、ここの税率はどのような形でわれわれは見とけばいいのかといったようなご示唆があればいただきたいと思います。

  • 司会

  • それでは、税率のイメージについて、中川CFO、お願いします。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • こちらは、おそらくお手元の地域別の状況と、決算の状況、それからそれと税率の推移を見ていただいてるんだと思いますけども、必ずしも同じ期で発生するというものではございません。期がずれたりしますし、一方また海外のエンティティの中でも黒字のところ、赤字のところによって、税率の課され方が変わってきてしまいますので、トレンドとして、傾向としては乖離はしないんですけれども、必ずしも一致しないところが出てきてしまいます。そのようにご理解ください。

  • 税率に関しましてですが、やはり今50%を大きく越えてるというところですので、まずのターゲットは今69と、70に近いところ、こちらを少しでも下げていきたいと。ただ、今申し上げましたとおり、エンティティ、税制というのは非常にローカルなものですので、どのエンティティでどのぐらい稼げるかというところによっては、計算変わってきてしまいますので、下げるという目標は掲げておりますが、数値目標に関しては、具体的にこちらで控えさせていただきたいと思います。

  • 塩田 淳 - アナリスト

  • そうすると、先ほど1点目にご指摘いただいた期ずれがあるかもしれないといったところでございますが、この4クォーターだけで言うと、米州・欧州・アジアという形で分けると、各地域赤字だったのか黒字だったのか、だいたいどれぐらいの水準だったのか利益はといったようなところのご示唆はございますか。

  • 中川 順子 - 執行役財務統括CFO

  • 財務ベースで行きますと、見ていただいているとおりでございます。マネジメント・ベースで行きますと、今、残念ながら日本以外のところはまだ黒字化が十分定着しているという形ではございません。

  • 司会

  • よろしいでしょうか。

  • 塩田 淳 - アナリスト

  • はい。ありがとうございます。2点目なんですけれども、今日はあまり触れられてない部分でございますが、リテールに関して少し長めの戦略として、何か死角があるとすればどのいった点になるんでしょうか。

  • 司会

  • リテールの戦略について、渡部社長、お願いします。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • すみません。日本語で「シカク」ってのは。

  • 塩田 淳 - アナリスト

  • 問題点と言うか(複数の発言者)。こっから先、起こりそうな課題ですね。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • 起こりそうな課題ですか。あんまりないと思ってますというと、経営者としてバッテンが付くんでしょうけども、先ほど申し上げましたように、金融資産の中でのいわゆる投資信託等含めて、有価証券の中では一定のシェアを維持あるいは高めつつあるというのが、自負するところでありますが、預金、預貯金を含めた金融資産のシェアがまだまだ低いと。まだまだそういう意味では余地というか、余地があると。

  • それについて、いわゆる伝統的に強いと言われている対面、これに加えてネット、あるいはコールセンターを踏まえたシームレスな形でのサービス、プロダクトの提供をしていくというのが基本で、特に、ネット等の強化というのが、今テーマになっております。

  • そういう意味では、リスクというか、死角という意味では、日本の今回の大震災等を受けての、個人のお客様の方のリスク・アペタイトと言いますか、心情というのが、ある意味では一番大きな変化、変化と言いますか、そういうことが起きないように願ってるというか、むしろそこでわれわれとしては先ほど申し上げましたように、個別の情報提供あるいはいろんな提言を行っていくというのが、そういうリスク、死角ですか、をなくすことだと思っています。

  • 司会

  • よろしいでしょうか。

  • 塩田 淳 - アナリスト

  • 今、預貯金とかネットというキーワードをいただいたわけですけれども、それに当たり、何かどこかで聞いたことがあるようなお話ですが、何かビジネスを立ち上げなきゃいけないとか、そんな話はございますでしょうか。

  • 渡部 賢一 - 執行役社長兼CEO

  • ビジネスを立ち上げるというのはよくわからないんですが、特にありません。

  • 塩田 淳 - アナリスト

  • はい。ありがとうございます。

  • 司会

  • はい。よろしいでしょうか。

  • それでは、これを持ちまして2011年3月期野村ホールディングス株式会社、決算説明会を終わらせていただきます。ありがとうございました。

  • 注-- このトランスクリプトで(通訳済み)と注釈がついている部分は、このイベント中にライブで通訳者によって通訳されたものです。通訳者はこのイベントをスポンサーする企業によって提供されました。