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田中 稔三 - 代表取締役副社長CFO
ご紹介をいただきました、田中でございます。皆様方には大変お忙しい中、当社の2012年第3四半期の決算説明会に多数お集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。
当社の第3四半期決算につきましては、本日午前中に開催されました決算取締役会で承認をされまして、先ほど東証でのファイリングを終えてまいりましたので、その概況につきまして、説明をさせていただきます。
本日はこの目次のとおり第3四半期の実績、年間の最新の見通し、事業別の詳細、財務状況という順番で説明をいたします。
まず、第3四半期7月-9月の状況でございます。7月の前回の計画の時点では、世界経済というのは緩やかならぶ成長を想定おりましたが、しかしながら、その後欧州の債務問題による景気の低迷はさらに深刻さを増しまして、その影響が世界経済に波及をいたしまして、今まで世界経済を牽引しておりました中国など新興国の経済成長も鈍化するなど、世界経済というのは一段と減速をいたしました。
また、為替につきましても、対ユーロでこの欧州の債務問題の影響によりまして、前年と比べますと、約12円という大幅な円高となっております。
このような外部環境の想定以上の悪化によりまして、当社の経営環境は一段と厳しさを増しております。また、前回の説明会で申し上げました、レーザープリンターのチャネル在庫も計画どおり調整は進めれおりますけれども、こちらも経済情勢の影響を受けまして、想定以上の時間を要しております。
以上のことからこの第3四半期は前年同期比で減収減益を余儀なくされたわけでございます。このような中にありましても、オフィス機器やカメラ等の主力製品は競争力のある新製品を積極的に投入をいたしまして、シェアの維持、拡大に努めてまいりました。
続きまして、これが第3四半期の業績のサマリーでございます。売り上げにつきましては12.8%の減収。営業利益につきましては42.2%の減益となりました。前年の第3四半期は、震災による遅れからの急速な挽回で業績の急回復を果たした時期にあたります。その時期との比較であったために、このように大幅な減収減益を余儀なくされたわけでございます。
続きまして、第3四半期の売り上げと営業利益の前年同期との比較というのをいつものように要因別に説明をさせていただきます。
まず、為替の影響でございますが、USドルでは約1円の円安でございましたが、ユーロは約12円の円高となったことから、売上利益ともにマイナス要因となっております。
数量増減につきましては、後ほど事業別に詳細はご説明をしたいと思いますけれども、すべてのセグメントでマイナスとなっております。レーザープリンターの在庫調整、あるいは市場の縮小に伴いますコンパクトカメラの販売減などが主な要因でございます。
加えて、産業機器その他のマイナスは昨年のグループ会社、キヤノントッキでございますが、トッキの売り上げに大型商談が含まれていたことによるマイナスでございます。
その他の項目の売り上げのマイナスは、値下げによるものでございます。営業利益につきましては、その値下げの影響をコストダウン活動あるいは経費削減の徹底ということで、吸収をいたしまして、プラスになっております。
次に、通期の最新見通しについて説明をいたします。
まず、この第4四半期の為替レートの前提でございますが、直近の実勢レートの水準あるいは今後の景況感を考慮いたしまして、1USドルが78円、1ユーロ100円という水準に設定をいたしました。なお、1円為替が変動することによる影響額をこの表の下半分に表してございます。
続きまして、2012年残り3カ月の見通しのポイントは、まず外部環境でございますけれども、世界経済の回復力は弱く、減速懸念が強まっております。特に、中国では不安定な要因を抱えておりまして、予断を許さない状況が続くものと見ております。
また、為替も当面は円高基調が継続するものと想定をいたしまして、今回の計画を前年からさらに下方修正をしております。これによりまして、2012年の通期も減収減益を余儀なくされる見通しでございます。
なお、成長拡大が期待できる市場におきましては、拡販によるシェア拡大にも努めまして、現地通貨ベースでは2%の成長を目指しております。また、最小限の減益幅にとどめるために徹底的な経費削減など、全社を挙げての内部努力を結集いたしまして、経営効率の向上を図ってまいりたいというふうに考えております。
新しい為替レートの前提と各事業の最新の見通しを踏まえた、この表が年間見通しのサマリーでございます。売上高が3兆5,320億円、0.7%の減収となりますが、現地通貨ベースで申しますと、2%の増収という見通しでございます。
売上総利益率はレーザープリンターの消耗品の在庫情勢によります数量減の影響などから前年より0.9ポイント低下をしております。営業利益も5.8%の減益ではありますけれども、経費削減などによって、対売上の営業利益率は10%台を確保できる見込みでございます。そういう意味では、収益体質は維持されてるというふうに考えております。
続いて、売り上げおよび営業利益の変化について前回の見通しからの変化を説明をいたします。
まず、為替の影響でございますが、前回見通しから円高の前提としているために、マイナスとなっております。数量増減につきましても、これは後ほど詳細は説明をさせていただきますけれども、世界景気減速による市況の悪化に加えまして、中国における販売リスクを織り込んだために、全セグメントで前回計画から下方修正をいたしております。
その他の項目の売り上げは、値下げの抑制によりプラスとなっております。営業利益につきましては、生産数量の減少などによって、コストダウンは前回計画の700億円から600億円へと100億円下回っておりますけれども、値下げの抑制に加えまして、さらなる経費の削減を進めたことで、その影響を吸収して営業利益の段階ではプラスという見通しでございます。
次に、ビジネスユニットごとの説明をいたします。
まず、オフィスビジネスユニットでございます。第3四半期の複写機市場は欧州の景気低迷の深刻化や中国など新興国の経済成長の減速の影響を受けまして、大変厳しい市場環境になっております。そのため、販売台数は対前年比で3%の減、売り上げでは4.2%の減というふうになっております。
このような中、当社はフルラインナップが完成をいたしました、imageRUNNER ADVANCEシリーズの中額でございます中高速カラー機で画質や利便性を大幅に向上させた4機種の新製品を投入いたいました。市場からは非常に公表で順調な滑り出しとなっておりますので、今後も引き続き、拡販には取り組んでまいりたいと考えております。
レーザープリンターの市場でございます。欧州を中心とした景気の悪化によりまして、全体としては伸び悩みましたけども、その中でもカラーのMFPの増加が顕著に現れております。
そのような状況の中で、当社はMFPの販売に注力いたしまして、SFPにつきましては利益重視の観点から必要以上には数を追わないということとしたために、当社の第3四半期のレーザープリンター本体の販売台数は、震災からの挽回で過去最高の四半期販売台数を記録した前年同期と比べてますと、26%という大幅な減少となっております。この結果、本体の売り上げも21.3%減というふうになっております。
また、消耗品につきましても、チャネルの在庫調整のために、計画どおり出荷コントロールを行った結果、売り上げは18.3%減というふうになっております。
これらの結果、プリンター機器全体での売り上げは22.4%の減というふうになっております。
以上によりまして、オフィスビジネスユニット全体の売り上げは13.4%の減。営業利益は39.3%減というふうになっております。
続きまして、年間の見通しでございますけども、複写機事業は日本あるいはアメリカの市場は比較的堅調でございますけれども、欧州、中国など新興国の市況というのは引き続き大変厳しく不透明な要素もあるために、販売台数、売り上げともに今回下方修正をしております。
このような中、今後imageRUNNER ADVANCEシリーズの新製品をローエンドからハイエンドまで合計5シリーズ13機種を順次投入をいたしまして、製品競争力のさらなる強化を進めてまいる所存でございます。
合わせて各種の販売施策を積極的に展開いたしまして、新製品効果を最大限発揮することによって、厳しい市況ではありますが、年間の販売台数は対前年比10%増を目指してシェアの挽回を図っていきたいというふうに考えております。
ノンハードにつきましても、景気低迷によりまして、プリント枚数の抑制とか単価下落の影響はございますけれども、実需は堅調に推移しておりますので、現地通貨ベースでの売り上げは1%増になる見通しでございます。
以上によりまして、複写機の売り上げは現地通貨ベースでは3.4%の増。円ベースではほぼ横ばいの見通しでございます。
続いて、レーザープリンターでございます。欧州を中心とした景気の悪化によります投資のマインドの抑制というのは、2012年年間の市場は7月の前回計画時点より若干弱含んだ形になると思われます。
本体につきましては、景気の一段の悪化リスクを織り込んで、年間の販売台数を対前年11%の減から15%減に下方修正をしております。消耗品につきましては、景気の悪化リスクに加えて、在庫調整のリスクも織り込みまして、年間の現地通貨ベースでの売り上げを9%減から11%減に同じく下方修正をしております。
第3四半期の大幅な出荷コントロールによりまして、現段階ではチャネル在庫の問題はおおむね解消しているというふうに考えておりますが、これを環境の悪化によっては在庫の問題が再炎する恐れも以前として残っております。
以上の結果、プリンター機器の売り上げは15.6%の減収となる見通しでございます。
以上によりまして、オフィスビジネスユニットの売り上げは8.1%の減。営業利益は22.9%の減となる見通しでございます。
次に、先日ヒューレット・パッカードが開催をいたしました、アナリスト説明会でプリンターの今後の成長戦略について触れておりますので、それに関連して補足をさせいただきたいと思います。
まず、1番目がMFP製品のラインアップの強化でございます。最近の市場を見ますと、MFPのセグメントがカラーを中心に大きく成長をしております。価格あるいは堅牢性というのが顧客に評価された結果だと考えておりますが、シングルファンクションプリンターからのシフトが急速に進展をしております。比較的大規模な顧客が中心でございますので、MFPの市場稼働台数の増加というのは、将来のカートリッジの販売増に直結するものと期待をしております。
すでに、このセグメントではローエンドでの新製品が堅調にシェアを伸ばしておりますけれども、この秋期待の新製品をミドルハイエンドにも投入して、この分野でも攻勢をかけていきたいというふうに考えております。
2つ目は、製品のバリエーションの見直しによる効率的な販売体制の整備ということでございます。ヒューレット・パッカードもこのことには触れておりますけれども、これは製品の種類あるいは販売数量を絞るということではございませんで、同じ販売量を簡素化したプラットフォームで対処することが目的ということでございます。
今までの(電源)あるいは国別などの膨大なバリエーションを見直すことで、正確な販売状況を効率的に把握して、市場予測の精度を上げ、販売の促進につなげたいという取り組みでございます。
これらによりまして、収益の基盤をしっかりと固めて、来るべき景気回復の局面、両社が力を合わせてそれに備えていきたいというふうに考えております。
続きまして、第3四半期のイメージングシステムビジネスユニットでございます。まず、カメラでございます。レンズ交換式カメラでは、市場は各地域におきましておおむね好調に推移をいたしまして、当社でもプロ機やハイアマチュア機の販売が好調に推移をいたしました。
一方で、新製品の導入時期が一部遅れたことに加えまして、9月に入ってからは中国での販売が計画どおり進まなくなりまして、第3四半期の販売台数は7%の減少ということになっております。
交換レンズは順調に販売を伸ばしまして、8月にはEFレンズの累計生産本数が8,000万本を達成をしております。
コンパクトカメラでは、景気の停滞とスマートフォンの影響によりまして、中国を中心に各地域で想定以上に市場縮小が進行した結果、前年が震災からの回復によりまして、非常に高い伸びとなったこともあって、販売台数は21%の減少となっております。
以上によりまして、カメラの売り上げは10.8%の減少でございました。
次は、インクジェットプリンターでございます。市場は世界全体の景況感が大変厳しくて、前年の市場規模を下回ったと見ております。そのような中にありましても、当社製品の高い基本性能あるいは操作性というのは、顧客から高い評価を受けておりまして、第3四半期は先進国では中・高級機、アジア地区では新興国向けモデルが好調で本体販売台数は、対前年4%増になりまして、全地域でシェアを伸ばすことができております。
しかしながら、昨年の商戦期にタイの洪水の影響で本体を十分に供給できなかったことから、消耗品の売り上げが減収となりました。インクジェットプリンター全体の売り上げは、対前年で3.9%減というふうになっております。
以上によりまして、イメージングシステムビジネスユニットの売り上げは、7.3%の減。営業利益につきましても、30%の減というふうになっております。
次に、年間の見通しについてカメラから説明をいたします。レンズ交換式カメラの市場は、各地域で引き続き好調な需要が継続しておりますが、中国においては9月の販売台数に影響が出たことを踏まえまして、今後一時的に台数が減少するリスクを織り込んでおります。
その結果、前回の2,000万台から70万台下方修正をした1,930万台へと見直してまいります。当社の販売台数につきましても、第3四半期におけるこの販売台数の減少が大きかったことに加えまして、今後の中国における販売台数減少のリスクも織り込みまして、年間の計画を前回の920万台から40万台下方修正した880万台に見直させていただきました。
第3四半期では一時的に販売台数を落としたものの、足元および今年の累計のシェアでは引き続き第1位を堅持をしております。今後は「EOS Kiss X6i」、「EOS M」、これはミラーレスでございますが、「EOS 6D」等々の強力な新製品によりまして拡販を図って、目標の年間販売台数の達成と世界シェアナンバーワンの維持を目指していきたいと考えております。
コンパクトカメラにつきましては、景気の停滞とスマートフォンの普及、拡大によりまして、市場規模を前回の1億500万台からちょうど1,000万台下方修正をした9,500万台に見直させていただきます。市場規模の縮小に伴いまして、当社の販売台数も前回の2,100万台から200万台減らした1,900万台に見直してまいります。
スマートフォンの普及、拡大の影響などから他社も昨今ではその差別化のために、ハイエンドモデルへの切り替えを始めております。この分野では開発力と生産技術が強い製品を生み出す源になるために、自社での開発・生産を強める傾向がありますが、当社ではご存知のとおり自社開発、自社生産というのをかねてから重視しておりましたので、この高付加価値製品の分野でのリードをしているというふうに自負しております。
先日発表いたしました、パワーショットの新製品群はいわゆる画質とか、望遠機能あるいはオートフォーカス等々の機能をさらに高めまして、好調な売れ行きを見せております。
このように、すでに構築されました体制を生かしながら魅力的な製品を次々と投入していくことで、競争優位性をさらに高めてまいりたいと考えてます。また、現在、複数機種を発売しておりますWi-Fiの機能搭載モデルにつきましても、強化拡充を進めてネットワークとの親和性を高めることで、スマートフォンとの共存も図っていきたいというふうに考えております。
以上によりまして、カメラの売り上げは対前年で10.7%増となる見通しでございます。
次は、インクジェットプリンターでございますが、市場は年間ベースでも世界全体では大変厳しい景況感が続いて、前年の市場規模を下回るんではないかというふうに見られております。そのような中、当社はこの秋の新製品でラインナップを一新いたしまして、カラーバリエーションや使いやすさ、デザイン性の向上を訴求していくことで、顧客の多様なニーズに応えて、全世界でシェアをさらに伸ばしてまいります。
その結果、厳しい市況に加えまして、一部タイの洪水影響も残る中、当社の今年の販売台数は対前年1%増となりまして、市場最高の販売台数を更新できる見込みでございます。
インクジェットプリンター全体の売り上げにつきましては、消耗品売り上げの減収と円高の影響によりまして、対前年では0.9%の減となる見通しでございます。
これらの結果、イメージングシステムビジネスユニットの売り上げは10.1%の増。営業利益につきましても、15.3%の増となる見通しでございます。
次に、産業機器その他でございます。第3四半期は半導体の露光装置につきましては、i線の露光装置はセンサーやLED素子などの最終製品が堅調に推移したことにより、好調でございましたが、KrFは顧客の投資抑制によりまして、来年にずれ込んだ結果、半導体の露光装置の販売台数は8台となっております。
フラットパネルディスプレイの露光装置につきましては、販売台数は3台となっております。
その他の売り上げにつきましては、昨年の第3四半期にはトッキの有機EL製造装置の大型案件があったために、減収となっております。
これからの結果、産業機器その他ビジネスユニットの売り上げは24.9%の減。営業利益は44.6%の減というふうになっております。
続いて、年間の見通しでございますが、半導体の露光装置につきましては、年間の販売台数は49台を見込んでおります。当社が対象としておりますNANDメモリ市場の在庫調整の影響で、顧客の投資計画が延期されている状況にございまして、前年、前回計画ともに下回る予定でございます。
フラットパネルディスプレイの露光装置につきましては、前回計画と同じ16台を予定しております。
その他の売り上げにつきましては、トッキの有機EL製造装置の受注増加あるいはエルク等々の新規連結影響によって、増収となる見通しでございます。
以上によりまして、産業機器その他ビジネスユニットの売り上げは1.1%減。営業利益につきましてはフラットパネルディスプレイ露光装置の台数減が響きまして、58%の減を見込んでおります。
次に、財務状況でございます。まず、9月末の在庫の状況でございます。在庫の回転日数は63日となっております。年末商戦を控えていることから季節的には高水準となっております。今後も需要動向を見極めながら販売の機会損失を発生させないように在庫管理体制を強化して、適切な在庫水準を維持してまいりたいと考えております。
続きまして、設備投資とフリーキャッシュフローでございます。引き続き、キャッシュフロー経営の徹底を図りながら財務の健全性を維持してまいりたいというふうに考えております。
続いて、手元資金の推移でございます。当期はすでにおよそ1,500億円相当の自己株取得を実施いたしましたけれども、キャッシュフロー経営をさらに徹底することによりまして、年末の手元資金は6,300億円、対売上の回転日数では2.1カ月の水準を確保できると見込んでおります。
今期は世界経済の低迷など大変厳しい状況が続いておりますけれども、このような中、強固な財務体質を一層盤石なものにいたしまして、成長路線に回帰するための足場固めを着実に進め、製品力、販売力、収益力からの整備を今後に向かって進めていきたいというふうに考えております。
以上で、私からの説明を終わらせていただきます。どうも長時間ご清聴ありがとうございました。