ORIX Corp (IX) 2014 Q4 法說會逐字稿

完整原文

使用警語:中文譯文來源為 Google 翻譯,僅供參考,實際內容請以英文原文為主

  • 宮内 義彦 - グループCEO

  • ただいまご紹介にあずかりました宮内でございます。今日は皆様方お忙しい中を、また雷雨の中をご来場いただきましてありがとうございます。

  • 今日は決算説明会ということになっておりますが、私が一番最初に出てまいりまして、決算説明の前のところ少し、通常ではございませんけれども、お話をさせていただければなと思っております。

  • と申し上げますのも、この4月でオリックス株式会社が設立されましてちょうど50年という1つの節目を迎えております。それから昨日、すでにご承知おきいただいているかと思いますけれども、この総会を期して、私が非常に長い間CEOを務めておりましたけれども、CEOから退任させていただきまして、シニアチェアマンという別の役職を果たそうと考えております。

  • そういう意味で、私がこういう壇上でお話をさせていただきますのも、恐らく今日が最後かなと思いますので、少しオリックスの来し方、あるいは考え方をお話をさせていただきたいと、そういう機会をいただきたいと思っております。

  • この一番最初の表は、オリックスの一番最初生まれたときは、私もこの13人の従業員の1人として、最もジュニアな1人として会社が始まったわけでございます。1980年というのは、私がCEOになりました年、すなわち責任を受け継いだときの規模でございます。それから1988年というのは、当社の社名がオリックスという社名に変わり、球団買収ということで大変知名度が上がった年でございます。

  • こういうのと、それからこの直近の数字とを見比べまして、これを見て感慨にふけっているわけでもございません。われわれのやってきたことがここまで来たという感じと、それからやはり、これはやはり社会のサポートがあってこうなったんだという、そういう意味での感慨ひとしおでございます。

  • 従業員は約30倍ぐらいになったんでしょうか。私がCEOになりまして、株主資本は40倍、純資本も40倍というような形で、この表だけ見ますと極めて順調に拡大してきた、成長してきたということでございますけれども、中身は決してそういうことではございません。

  • まず、会社がどのように、どのような考え方でやってきたかということを次のスライドでご覧いただきたいと思うんですが、やはり一番強調させていただきたいのは、新しい価値創造といいますか、新しいものを経済社会に提供したいと。特に金融を中心に、人の真似をするよりも何か少しでも新しいこと。というのは、やはり当社がリース業という日本で新しい事業を始めたと。そういうことがありますので、新しい価値を創造するということを常に念頭に置いて経営してまいりました。

  • それからもう1つは、もともと大会社のベンチャービジネスとして生まれたわけでございますけれども、やはり自主独立、独立した会社でやりたいということで今日に至っております。

  • これまでいろんなピンチとかいろんな局面がございましたけれども、親会社また金融機関、あるいは政府機関等々の助力を受けたりしたということは、この50年1度もなかったと。自主独立を貫いてくることができて、50年間、初年度だけ赤字でございましたけれども、1度も赤字に陥ることなく今日までやってこれたということは、やはり後がないんだと。経営を間違えると企業は存続し得ないという、非常に切羽詰まった緊張感を持った経営をやってきたことかと思っております。

  • 仕事の内容につきましては、やはり戦略は大胆にやるけれども、1つ1つの事案につきましては慎重に丁寧に取り組むと。そういうものを積み上げてまいったつもりでございます。

  • また、多角化のやり方はいろいろなことを思いついてやるということでなく、自分たちのマーケットの隣、そしてまた隣というふうに、専門性を少しずつ広げながらやってきた結果が、現在の多角化した形になっており、実はこの多角化したものを1つ1つ育てるというだけではちっちゃなセグメントがたくさんできるだけになってまいります。

  • 私どもの一番基本的なところは、この多角化したものを有機的に結びつける、横串を刺す、マトリックスにするというようなことでやって、いうならば多角化したコングロマリット的な形ではございますけれども、それとはまったく違う横串が入った、相互に専門性を交換できると、利用できるという形でやってまいっております。

  • それから社内でございますが、先ほど申し上げましたように30数カ国に出ておりますけれども、日本人だけ、日本の会社ということでなく、人種、性別、年齢等、そういうものを超えてミックスした形で専門性を生かすというふうに努めてまいったわけでございます。

  • 1つ1つの取引につきましては、やはり新しいものを創造するということですから、リスクに挑戦しないといけないわけでございます。われわれのモットーは、いろいろなリスクに挑戦する。そしてわれわれの専門性というのはリスクの中のよいリスク、取ってもよいリスクですね。グッドリスク、これを取る。これこそ専門性であるというふうに思ってやってまいりました。

  • もちろんたくさんの失敗もしたわけでございますけれども、グッドリスクを取って、それを育てるということで成長はかなったかなというふうに思っております。

  • これまで日本の1990年代のバブル崩壊、デフレ経済、金融危機、あるいはアジア危機、リーマン危機と、たびたびの危機に遭遇してまいりました。しかしながら、ただいま申し上げましたような経営の原則を何とか維持することによりまして、先ほどのような、結果的に成長が実現したということを本当に幸運だったというふうに思う次第でございます。

  • そういうところで、少し財務内容をご覧いただきますと、この表でございますけれども、線グラフが、これがデットエクイティレシオでございます。1990年、ちょうど日本のバブル最長期には非常にレバレッジの高い経営ができたということがご覧いただけますが、これはどんどん落ちていきまして、特にリーマンショック後はレバレッジも2倍というような、金融会社としてはちょっと考えられないような形の低いレバレッジで、これは安全度が高いという逆の言い方もしますけれども、そういう中でこの青い棒の、これがネットワースでございますけれども、これをどんどん上げることができた。即ち収益を上げることができたという状況でございます。

  • 金融会社としてレバレッジの高さと同時に、有利子負債の大きさというのも非常に問題でございますけれども、ご覧のとおり、これリーマンショックの直前といいますか、最中といいますか、08年3月期が非常に高い有利子負債でございますけれども、その後非常にこの負債も減らしながらネットワースを上げ、しかも後ほどご覧いただけると思いますが、収益も伸ばすことができたと。そういう形の企業になってまいっております。

  • これはやはり単純な金融事業でなく、金融事業の中でもより専門性が高くて安全性が高いというフィービジネスというふうな方向に動こうとしている。あるいは金融を少しはみ出して、事業運営というようなところで資金を使うという、そういう動きをここ数年努めてまいりまして、少ない資金で高い収益を上げる、それだけの専門性が最近は生まれつつあるというのが現在の当社の状況ではないか、というふうに思っております。

  • そういう中で、今後50年たって、この次の時代はどういうことが考えられるかということで、これは私がお話しする最後のスライドでございますけれども、この時代の先を見つめてどんなことを考えているかということでございます。

  • やはりこれは、企業というのはイノベーションなくしては何の意味もないというふうに思っております。そういうことでございますので、世の中の動きに合わせてダイナミック、機動的、あるいはオポチュニスティックという言葉が入るかもわかりませんけれども、やはり基本的にはイノベーティブなことをすると。これ以外に当社の成長はないというふうに思っております。

  • それには、ただ単に何か新しいことに挑戦するということだけでなく、時代というものを読む、それだけの経営層の非常に高いものの見方、そして新しいマーケットがどこにあるのかという鋭い感覚と、そういうものがなければ、ダイナミックに動いてみてもこれはエネルギーの消耗になるだけでございますので、そういう時代の先を見据えるような強いマネージメントというものを作っていきたい。そうでなければ当社の将来はないというふうに思っております。

  • こういうことで周りを見渡しますと、オリックスが生まれ、10年たち20年たったときには、当社のような業態のいわゆるノンバンクという会社は世界中にあまたございました。そして現在見てみますと、オリックスに似たような企業というのは世界中にどこにもないような形のものが生まれた。新しいビジネスモデルを作り上げることができつつある、というふうな感じを持っております。

  • また、私どものような規模で、金融を中心とした企業で、独立し、これだけの収益を上げている企業も世界の中でどこにもないという、そういうユニークさも作ることができたというふうに思っております。この地位を利用いたしまして、さらにもっと国際、グローバルな形で経済社会をリードし、日本を代表するような企業に育っていくということを、次の世代の目標として掲げていけるんじゃないかと、このように思っております。

  • そういう意味で、現在のオリックスは当然でございますけれども、50年前作られて以来、創立来、最も強い会社になってまいっております。何が強いかといいますと、やはり、基本的にはやはり財務内容が今までで一番強くなっておると。そして、これまで作ってまいりました内外にわたりますネットワークというものも、一番充実しているというふうに考えておりますし、人材、専門知識、マネージメント、人の塊ということにつきましても、最も強く次のステージにチャレンジできるというものが作られてきているというふうに思っております。

  • 手元は十分な資金、それからしっかりした内容というものを自覚しながら、今後の株主のご期待に沿えるような活動ができると。そういうことを確信しているということを申し上げたいと思います。

  • 内容的にいいものを示すということで、リーマンショック後、例えばROEは10%を目標にするんだということを、この席で何度も申し上げてまいりましたけれども、申し上げておりました目標年度に比べまして、約2年早く到達し、この10%を維持するということにつきましても、いささかの自信が出てきたのが昨今でございます。

  • 今日の決算説明に入ります前に、私から現状オリックスをどのように見ているかということにつきまして、極めて強気なことばかり申し上げましたけれども、ご説明させていただいたわけでございます。内容的には強気に申し上げましたけれども、マネージメントは極めて慎重で、極めて高い専門性を持ち、石橋を二度叩いて渡るというような経営スタイルをしているということをご報告申し上げまして、私からのお話は以上とさせていただきます。ありがとうございました。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • Co-CEOの井上です。詳細について説明させていただきます。まず6ページからでございます。昨日の発表と重複するところがあると思いますが、ご容赦お願いいたします。

  • まず、2014年3月期の利益は1,868億円、前期比67%の増益となりました。大京の評価益を除いても3割以上の増益、ROEは10.5%を達成いたしました。16年3月期までにROE10%の達成という目標を掲げておりましたが、おかげさまで大京の評価益もありましたが、前倒しの達成となりました。

  • 配当については13円から23円、10円の増配とさせていただきました。成長のための資本を使わせていただくという考えは変わりありませんが、各事業の収益性の改善やロベコの買収などによりベース利益の安定度が増したこと、一時的な会計上の増益要因を控除した上で、配当性向20%を意識した次第であります。

  • 2015年3月期の純利益目標は、12%成長の2,100億円といたしました。金融危機以降5期連続の大幅な増益を果たし、6期連続を目標にさせていただいております。過去最高益を達成した2007年3月期の1,953億円を更新することを目指しております。

  • 2007年当時と比べると収益源が入れ替わっており、多様化、多角化も進み、全体として安定した収益性が実現できたと自負しております。

  • 2014年の3月期の具体的な成果については、環境エネルギービジネスの分野で、将来収益の柱となり得る事業に複数着手しております。メガソーラーと屋根刈り合わせて425メガワットの開発にメドがついております。太陽光パネル販売も、前期に比べてその規模を拡大しております。

  • また、フィリピンの発電所グローバルビジネスパワー、アメリカのエネルギーサービス会社エノビティへのエクイティ投資を実行いたしました。

  • 事業投資の分野では、モンゴルの金融大手テンゲル、カンボジアの銀行アクレダ、中東の保険会社メットガルフへの出資を実行いたしました。これらはマイノリティ出資ではありますが、今後の経済成長が見込まれるアジア、中東の新興国への足がかりとして、これらと新たなパートナーシップを育成しようということで、これが今後のテーマとなっております。

  • また、オリックスにとって歴史的に最大のM&Aであるロベコに関しまして、大京を連結子会社としたと同時に、2014年3月期における主な実績となっております。

  • ロベコにつきましては、AUMが順調に増加の基調でございます。顧客、それからキーエンプロイイーとの比較的良好な関係を維持できておりまして、順調に推移しております。

  • 大京については、マンション管理を主体とする不動産のアセットマネジメント会社に変身を遂げつつあります。分譲事業との両輪でのさらなる成長が期待できると考えております。

  • 6ページ目ですか。「金融+サービス」「デッドからエクイティ、オペレーションへ」という方向性は今後も変わりませんが、さらにベース収益の成長に貢献する新規事業を構築したいと考えております。引き続き、バランスシートを使わずに、専門性を生かしたフィービジネスの拡大を図りたいと思っております。金融から一歩離れたところで、新しい事業を展開するということも加速したいと思っております。

  • 金融危機以降、財務基盤の強化、リスクマネジメント力の強化に積極的に取り組んできております。ミドルオフィス業務においてもかなりの成果が出せたと思っております。

  • すべてのセグメントに成長分野があると考えておりますが、当面環境エネルギー分野、事業投資、海外セグメントへより注力していきたいと思っております。

  • 例えば環境エネルギー分野ですが、国内において震災の影響によりエネルギー政策が大きく転換したと言っても過言ではありません。太陽光発電事業への参入が可能になったことにより、業界トップクラスの事業を展開しております。風力、地熱なども並行して参入の可能性を模索しております。国内での再生エネルギー関連事業を質、量の両面で拡充していきたいと考えております。

  • 事業投資分野においても、大きな可能性がグローバルに存在しているものと確信しております。引き合い件数、パイプラインは豊富でございます。

  • 先日発表したハートフォード生命社買収に関しても、一時的には収益性、収益確保を目的としておりますが、同時にオリックス生命の今後の成長を補完するという意味から、グッドディールだと確信しております。

  • 過去投資したマネックスの全株売却、STXエネルギーのマジョリティシェアの売却、海昌集団の観光部門の香港上場により、流動性の確保を実現いたしました。投資ポートフォリオの流動性の確保、入れ替えもしっかりできているものと思っております。

  • アベノミクスの成長戦略がしっかりと具体化、具体論が出てくると期待しておりますが、日本でのビジネスチャンスもそれにより広がると思っております。マーケット規模を考えると、やはり海外での成長を外して議論できないと思っております。引き続き、海外の事業の安定性と成長性両面での柱としていく方針に変わりはありません。

  • 7ページ目でございます。前期実績、今期の見込み、具体的な戦略について、セグメントごとにもう少しご説明させていただきます。

  • まずセグメント利益ですが、2014年3月期は大京の評価益を計上した事業投資、ロベコを連結化した海外、市況の変動をうまくとらえた不動産の3セグメントの増益幅が、税前でそれぞれ100億円を超えました。またメンテナンスリース、リテールも順調に資産が増え、増益を達成いたしました。2015年3月期も、海外、リテール、メンテナンスリースで力強い利益成長を見込んでおります。

  • 8ページ目でございます。セグメント資産ですが、前期はロベコと大京の連結化に伴った資産が増加いたしましたが、メンテナンスリースやリテールもしっかりと資産を伸ばしております。今期は、事業投資と海外が将来に向けた成長投資の主役となる見込みでございます。

  • 9ページ目でございます。法人金融セグメントは、営業力とネットワークを生かし、グループのRM機能を最大限発揮いたしております。アベノミクスによる設備投資、刺激策やTPP、震災復興などテーマは多岐にわたります。農業やヘルスケアなど、市場拡大が見込める分野でグッドリスクを見つけていきたいと思っております。

  • メンテナンスルースセグメントは、高いROAと着実な資産拡大を目指します。安定性、安定的な高収益基盤としてこれらを維持しながら、さらなる成長のために、小口法人やリテール分野など新規顧客の開拓と周辺分野での新しい市場の創出を進めます。

  • 不動産セグメントは、新しいビジネスモデルの創造が課題と思っております。今は資産の売り時であり、これを機にポートフォリオを再構築いたします。また、アセットマネジメントや共同投資など、専門性をフィーに変えるような取り組みをさらに強化したいと思っております。

  • 事業投資セグメントは、引き続きグループの中期的な成長のキードライバーとしての立場を維持いたします。国内外無差別に、環境エネルギー事業やPE投資の規模拡大を図る所存でございます。

  • リテールセグメントは、グループの成長を支える安定収益基盤として、さらなる充実を図ってまいります。

  • 生命保険事業は、好調な第3分野に加え、第1分野の販売を強化する方針でございます。また、ハートフォード生命との統合をしっかり進めてまいります。住宅ローン、カードローンの残高も着実に積み上げていきたいと思っております。

  • 海外セグメントですが、米州を中心に手数料事業の強化と新規事業の展開を注力していきたいと思っております。アジアは資産の拡大と同時に多角化を進めます。ロベコは運用資産残高の拡大と、アジア、中東地域で新展開を図ります。

  • オリックスグループは、世界36か国に拠点があります。それぞれの国において、40年以上にわたり培った信頼できるパートナーがおります。これらは50年間で育てたオリックスの大切な事業基盤であり、財産であります。これらにもっとレバレッジをかけ広げていくことが、オリックスの次の50年に向けた大事な布石になると思っております。

  • まとめですが、最後になりますが、まとめとして、2014年3月期において、当期純利益は前期比67%増の1,868億円、今期目標は2,100億円とし、持続的な2桁成長を目指します。

  • 株主還元においては、今回10円の増配とさせていただきましたが、成長性、収益性とのバランスを重視しながら、安定的な配当を目指したいと思っております。

  • オリックスはこれから、これからの50年に向けての一歩を踏み出すことになりますが、成長の持続と新しい価値提供のための責務は非常に大きいと感じております。国際感覚を磨きつつ、社会に貢献する日本を代表する企業として成長いくためにも、さらなる努力をしていく所存でございます。

  • 宮内イズムを踏襲することはもちろんのこと、50年の間に培ったオリックスのDNAをさらに進化させることが重要であり、私自身イノベーションを意識しながら行動する所存でございます。

  • 事業環境は追い風、財務基盤も盤石でございます。今こそ中長期的な成長につながる新機軸を打ち立て、2桁成長を維持することで投資家の皆様の高い期待に応えられるよう、努力していく所存でございます。

  • 以上でございます。ご清聴ありがとうございました。

  • 司会

  • それでは、これより質疑応答のお時間とさせていただきます。ご質問のある方はその場で手を挙げていただけましたら、係の者がマイクをお持ちします。ご質問の際には、会社名とお名前を頂戴したいと思います。

  • それではよろしくお願いします。ご質問ある方、手を挙げていただけますでしょうか。それでは前の方。

  • 大塚 亘 - アナリスト

  • 野村証券の大塚です。よろしくお願いいたします。

  • 2問お願いしたいんですが、1問目が当期純利益、15年3月期の目標2,100億円なんですけど、先ほど若干ご解説いただいたんですが、19ページに収益構造の変化ということで、ベース利益とキャピタルゲインを分けられてると思うんですけど、過去の2007年3月期のところとキャピタルゲインの水準も違いますし、ベース利益の中身も変わってると思うんですが、安定とか多様というお言葉使われてたと思うんですけど、今後の方向感含めて、もうちょっとこれが多様化していくのかどうか。つまり、いいとか悪いの議論ではないのかもしれないんですけど、今の利益のほうが御社としていいと判断されてるのかどうか。この点にお聞かせいただけますでしょうか。それが1問目です。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • 私のほうからお答えします。多様化は進めておりますが、基本的にこのセグメント、もっと詳しく分けますと、このセグメントがさらに10、20と増えてるんですが、特に環境エネルギーの太陽光事業、これがもう今期からかなり工事を着手しておりまして、あと2年以内に400メガワット以上の事業がスタートいたします。

  • FITで42円から36円の間の数字で、約20年間収益が確保できます。その辺りからグリーン税制も含めて、恐らくそこでかなりの金額の追加収益が、多分環境エネルギーが出てくる。プラス、いま環境エネルギーでいま力を入れているのが、海外、東南アジアのエスコ事業。エナジーセービングその他で、これはフィービジネスですので、大きな収益貢献になるかどうかわかりませんが、東南アジア、中国、日本を含めてエスコ事業がどこまでできるか。これらが追加で多分環境事業から生まれてくるのかなと。

  • メンテナンスリースは通常どおり自動車とレンテック、あとトラックその他周辺事業に拡大していますが、この辺りは倍とか3倍という数字になることは多分ないだろうなと。法人ビジネスにつきましては、通常のリースその他以外に新しい新機軸を開拓しないとシュリンクしていく可能性がありますので、ここを注力して新たなビジネス展開を考えていく必要があると。

  • 海外、事業投資につきましては、当然ながらプライベートエクイティ、それからアセットマネジメントビジネスの拡大をしていきますので、この辺りが追加収益として、今後もしかすると新たなセグメントになっていく可能性があるというふうに考えております。

  • 大塚 亘 - アナリスト

  • そうすると、ベース利益で15の3以降展望するに、もうちょっとサービス収益、サービス利益みたいのが伸びていく展開を想定しておけばいいということでしょうか。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • サービスビジネスについては次の新たなセグメント、それからリテール、この2つをさらに拡大していきたいというのは、方針としてはもう変わっておりません。

  • 大塚 亘 - アナリスト

  • わかりました。2問目が同じくこの19ページのところで、キャピタルゲインと今回大口評価益という形で分けられているんですけど、上のほうにキャピタルゲインの安定感も追求ということで書いておられるんですが、決まったものないかと思うんですけど、大体これぐらいの水準が御社で言う安定的なものなんだとか、あるいはこのぐらいは、いわば経営上(リクアリング)出るよねっていう水準感みたいのが何かあるんでしょうか。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • キャピタルゲインにつきましては、すべてマーケットに帰属しますので、できれば、もう海外につきましては2002年頃からプライベートエクイティ投資を始めておりますので、徐々に回転してきているかなと。ただ、やはりアジア危機が出てきたり、リーマンショックが来たり、こうアップダウンがございますので、はっきり申し上げて、まだ毎年いくらぐらいやっていきたいということが言えるほどの、まだポートフォリオにはなってないということで、今後これがテーマだと思ってます。

  • ただ、国内外について、プライベートエクイティのキャピタルゲインが今後ベース利益にはなりませんが、コアなエクストラオーディナリープロフィットにしていきたいと、そうは思っております。

  • 大塚 亘 - アナリスト

  • ごめんなさい。追加で、安定感というところで、まだちょっと不足という言葉でおっしゃったんですけど、それはまだ種まきが足りないっていうことなんでしょうか。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • はい?

  • 大塚 亘 - アナリスト

  • 種まき、いわゆる投資が足りないということなんですか。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • これもいくらまでやるべきかというのは、あくまでわれわれは目標は設定しておりません。あくまで、いい案件をオポチュニスティックに取り上げていくということで、ポートフォリオ的にはまだまだ大した金額になっておりませんので、この辺りはまだ種まきは終わってないと。

  • 過去にやった案件は、やはり徐々にエグジットを図っていく。これが回転できるようになれば、安定した特別利益になるのかなというふうに考えております。

  • 大塚 亘 - アナリスト

  • わかりました。ありがとうございます。

  • 司会

  • ありがとうございました。ほかの方、いかがでしょうか。じゃあ、こちらの真ん中の方。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • ドイツ証券の村木です。2点お願いいたします。

  • データ集ですね。決算補足資料の中で販管費についてお伺いしたいのですが、12ページに販管費が国内外で明細をお示しいただいておりまして、その前のページに営業収益があり、ここからキャピタルゲインを除いた水準自体は、恐らくロベコ買収した後の直近3四半期ほぼ横ばいぐらいで推移をしていると思います。

  • その中で販管費が毎四半期増えてきているのですが、この背景と、今後この来期、何かもしこれが特殊なものがあって落ちるようなことによる利益の拡大の可能性があるのであれば、教えていただきたいと思います。

  • 事業のポートフォリオ、多様な事業のポートフォリオになっているので、連結上こういう形でなかなかコントロールされてないとは思うのですが、この販管費の拡大とその理由と、その後の見通しについて教えてください。

  • あと2点目が、やや抽象的な話になってしまうのですが、既存ビジネスのマネージメントと、まったく新しい事業に参入したり、あるいは買収をしたり投資をしたりというような形で、もしそのビジネスを2つに分けられるとすれば、これまで宮内CEOは、どれぐらいのウエートで時間であったり、頭の中のパイチャートを配分されてきたのか。

  • 明確な切り分けというのが、新規事業はいずれ既存事業に変わっていくので、そこは切り分け難しいのかと思うのですが、そこの長期の成長のためには、既存事業の収益性の改善というのであったり、あるいは有機的に既存事業を結合していくっていう作業が重要であると同時に、この数カ月あるいは数年間やられてきたような積極的なM&Aも必要になると考えられますけれども、そのウエートというのをどういう形でこれまで配分されてきたのかを教えていただければと思います。以上2点お願いいたします。

  • 浦田 晴之 - グループCFO

  • 村木さんの御質問の1点目につきまして、私のほうからお答えさせていただこうと思います。

  • まず販管費、いま足元のこの決算、第4クォーターの数字のところでまず申し上げますと、例えば賞与等さらに積み増すというアナウンスをさせていただいておりますが、そういったものがほかのクォーター、これまでの動きとの違いでいうと、プラスアルファでそういうのがこの第4クォーターは出ております。

  • それ以外に基本的に、もう皆さんよくご存じだと思いますが、過去数クォーターで動きとしてまず増えてきている要素は、例えばプライベートエクイティ投資などで連結子会社に、例えば国内で新しい会社が出ましたということになると、そこの販管費というのは、この今ご指摘のあった項目として足されてまいりますということで、出口を見つけるまでは新規の投資のほうの影響がプラスに出ますという。

  • そういう側面であったり、あとこれは海外が中心になりますけれども、パフォーマンスによってこの販管費が増減するという部分が、例えばアメリカのフーリハンであるとか、レッドキャピタルであるとかいうケースがございますので、その辺りでアップダウンするというふうなところでございますが、それについてはボトムのラインをわれわれとしては見ていると。

  • それでそこでしっかり伸ばしてくれているんであれば、それでよしという考え方を持っておりますので、その販管費がどれぐらいのウエートであればいいのかというようなことについては、必ずしもいま明確にそこの何かガイドラインを持っているようなことではありません。

  • ただ傾向として、パフォーマンスに依存するようなウエートが将来またもう少し大きくなってくる可能性というのは、海外展開を拡大してくると起こってくるのかなと。そういう意味では、またわれわれとして1つの新しい課題として、そういう販管費をどんなふうに考えるのかというテーマは出てくるのかなと。今大体申し上げましたのは、大体人件費を中心とした販管費のお話であります。

  • それからあと、これも足元の状況ではありますけれども、今グループ、特に日本サイドで新しいシステム開発を行ってまいりました。ほぼほぼ新しい基幹システムができ上がり動き始めておりますが、前期については、これが並行稼働するというような側面もございまして、少し金額がダブルでかかっていたかなというふうなところがございますが、あと1年ぐらいもすれば、この辺りは完全移行でかなりコストのほうは抑えられるかなと、こんなふうな見込みを持っております。

  • 宮内 義彦 - グループCEO

  • 後の質問にお答えする前に、今の販管費ですけれども、日本のパフォーマンスはどちらかというとコントロールできるんですが、海外のパフォーマンスは、ほとんどパフォーマンスに従った支払いということの部分が非常に多くなっておりますので、これはアンコントローラブルなことになります。

  • その場合は、もう先ほど浦田さんが言ったように、ボトムラインで見ていくということしかできない。そして、そういう部分が今後増えてくる可能性が多いということを付け加えさせていただきます。

  • それから、会社がこう新しい方向に行くときの新しい部分の割合みたいなものでございますけれども、当社はもともと金融、しかもそのうちの企業与信というのが専門知識の中心だったわけです。そういうことからやってまいりましたから、そういう専門性を持った集団だったわけですけれども、それで収益を上げていくという場合には、通常レバレッジを高めながら、バランスシートを大きくしながら顧客層を増やしていくというのがやり方だったんですけども、こういう事業展開というのはもたないということが、リーマン危機によりまして極めてはっきりしたと思います。

  • ですから、その後は今度は少し頑張って、急速にそういうものでない、例えば金融部門であっても専門知識でもってフィーを取ると。そういう事業に変えていきたいということをやったわけであります。

  • その場合には、専門知識を持っている企業をM&Aで取るか、あるいは外部の人材を投入して新しい部門を開発するかと。どちらかでありまして、特にリーマン後そういうことを非常に急いでやっているというのが現状でございます。

  • 私の感じでは、先ほど言いましたように、まだレバレッジが2倍の中で収益を伸ばしていくということが必要であるとすれば、もっと外部からの専門知識、あるいは内部の人間の研鑽によって新しい専門知識を取って、その低いレバレッジの中でフィービジネスに転換していくということをまだやらないといけない。

  • したがいまして、いま割合をどうするかということよりも、そちらの方向に全力を挙げていっているというのが現在の姿であります。

  • ある時期で、恐らくこれはバランスを考えるということになってくるんだと思うんですけれども、今のところはできるだけ早くいろいろなフィービジネス、あるいは運営事業まで展開していきたいということで力を入れているというところでございます。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • そうしますと、その既存事業自体が、当然ですけれども、50年前と比べると、最初にお話しいただいたように比較にならないぐらい大きくなっていて、そこのマネージメントにかけなければいけない時間というのは相当、当然物理的に多いはずですけれども、その状況で新しく従来型のレバレッジを高めて収益を拡大するというモデルがワークしなくなった状況で、新しい専門性の獲得のために企業の買収案件等が、多数常にリーディングされていると思うのですが、そういうようなところにも時間を割くというのが、限られたリソースの中でいま十分ワークをしているとお考えでしょうか。

  • 宮内 義彦 - グループCEO

  • これはまあ限界までやるということに尽きると思うんですね。限界以上のことはできないということだと思います。

  • それから、例えばロベコという会社は、これはアセットマネジメントの会社で、われわれとは違った金融分野の中ですが、すべてフィービジネスということで、オリックスのこれまでなかったまったく新しい形の会社。これはもう、この会社自身が内容がいいわけですね。うまく連結できればプラスになっていくと。これはそういう意味では、われわれの務めはそれをうまく連結していく。マネージメントが日本の子会社になったから誰もいなくなったみたいなことでないですね。きっちりした形で、われわれの懐に入れて、ガバナンスを利かすということが、一番重要だったわけです。

  • これを緊張感を持ってこの1年近くやってまいりまして、これはほぼ成功した。1人もマネージメントはいなくならなかったということで、当社に新しいノウハウがそこで生まれたと。そしてそれを見ていくガバナンスもきっちりしたものができたという、そこまでは来たわけです。

  • この次はこのロベコを傘下に収めただけでなく、オリックスの持っているノウハウ、すなわちロベコという会社はアメリカとヨーロッパで展開しておりますけど、アジアは非常に弱いわけです。われわれのアジアと、それから湾岸諸国を含めるイスラム圏のネットワークを結ぶことによって、今度は新しい展開ができるということで、いま第2段階に入っているということですけども、そういうことをする場合には、今度はロベコのマネージメントにその必要性を理解してもらって、そしてわれわれの、例えばアジアのネットワークの主要な人間にミッションをわかってもらうということをすれば、今のマネージメントで十分新しい展開を作り得るというふうに考えております。

  • これはそのうちに何か新しいものが生まれるんじゃないかというふうに思っておりますけれども。そういう意味で、1つ1つ能力の限りを尽くして限界までやっていくということを続けていく、それしかないんじゃないかと。これまでもそうでしたし、これからもそうだというふうに思っております。

  • 村木 正雄 - アナリスト

  • ありがとうございました。

  • 司会

  • ほかの方、いかがでしょうか。それではこちらの方。

  • 参加者側発言者不明

  • 3つお願いします。1点目は、今回配当を上げていただいたのですけれども、配当性向というような形で、どういうふうに現時点でのレベルを中で見てらっしゃるのか。特に終わった期が評価益などが大きかったので、単純に配当性向を弾いてしまうと15~16ぐらいになるわけなんですけれども、それは評価益だっていうようなことで、それを除いた利益について弾くと、大体2割ぐらいになります。

  • そういったようなものが、今後の、何て言うのかな、方針というようなもので、マネージメントの中に現在浸透してきているということなのか。そうすると、じゃあ2014年度の配当というのをわれわれが考えていくときには、何らかのノンキャッシュかなとか、そういうまだ実現していないものが利益に取り込んであるなというような部分を、引いたものに対して2割ぐらいなどというようなものが方針と考えていいのかどうか、ということが1点目です。

  • 2点目は、セグメント資産内訳、補足資料の10ページにありますが、米州が結構、少し増えてきているなとありまして、そうはいっても小さいわけですが、貸し出し中心だということで、米州でのそういうスタンスが変わってきているのか、どんなものを伸ばしているのか。少し細かい話ですが、教えていただければと思います。

  • 3つ目、日本で生保、第1分野の販売を強化ということですが、少し前からもこういう話は頂戴してきました。今回も、恐らく法人金融などでも生保の販売などは結構好調だったように見受けられますけれども、具体的に例えばどのような、早期に、例えば2014年中に新たにオリックス生命として中小企業向けの商品を投入するとか、販売体制を強化するために、セールスフォースを、チームを立ち上げるとか、何かプランがあれば教えていただきたいと思います。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • 配当性向については、毎年同じご質問をいただいておりますが、基本的にはオリックスの安定性、それから健全性をまず重視して、やっぱり残念ながらオリックスはセーフティネットを持ってない金融会社で、やはり安定性というのは対お客、それから金融機関、それから格付機関、非常に大事な意味合いがございます。

  • よって、プラス株主さんには、要するに収益性を維持しなきゃいけない。2桁成長を維持していく。プラス配当を、安定した配当を維持したいというのが基本方針で、リーマンショックでダウンして徐々に徐々に回復基調にあって、そろそろベース利益も安定化を目指しております。

  • よって、評価益につきましては非常に、会計上の評価益というのは実際の収益ではございませんので、大京につきましてはできれば評価益は出したくない、でもUS-GAAP上出さざるを得ない。われわれとしては、それはあくまで会計上の数字でございますので、配当というのはあくまで実際の収益から生まれたものをお分けする、分配させていただくというのが基本でございますので、今回は全体的には23円となりましたが、本音としては、こちらの方針としては、実際の収益に対して20%の配当性向を決めさせていただいたというのが実情でございます。

  • それから2番目の。

  • 企業側発言者不明

  • アメリカの資産が最近伸びてますがと。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • アメリカの資産が、えっ?

  • 企業側発言者不明

  • 営業資産が、(どうも中心で)

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • 基本的にアメリカは現在成長というか、リセッションが抜けて、かなり好況というか、不動産マーケットも上がっておりますので、ローン関係、貸し付け関係についてはそれが理由で伸びております。ただし、公社債なんかは減らしております。フーリハン・ロッキーなんかは、フーリハン・ロッキー、その他フィービジネスについては、かなりの収益を上げております。それに関連して資産が伸びたと思っております。

  • それから生命保険の第1分野ですが、第1分野につきましては、第3分野の「新キュア」がいま好調で、どちらかというと今そちらに精力を集中して、第1分野については若干遅れておりますが、第1分野をするために大事なことは、やはり自前の販売網を確立しなきゃいけないと。現在、オリックスの自前の販売網を構築しつつあると。それをまずしないと、第1分野の展開ができない。

  • と同時に、ハートフォードの話が出てきまして、基本的には変額保険で、基本的にはもう新しく販売はしておりませんが、このハートフォードの保険のお客様、約35万契約ございますので、その個人の契約相手と今後新たな販売、「新キュア」も含めた販売活動が可能になる。それを1つのステップとして第1分野に入っていきたいと、そう思っておりますが、基本的には、若干時間はかかっておりますが、方針は変わっておりません。

  • 参加者側発言者不明

  • ということは、アメリカは要は不動産関連が結構貢献しているということですか。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • 不動産の融資は一切しておりません。不動産以外の、不動産が動きますと、ほかの活動も動いて、それに関連してボンドの発行とかそういうのが出て、それに対する投資をしているということでございます。

  • 参加者側発言者不明

  • わかりました。ありがとうございます。

  • 司会

  • ありがとうございました。それではお時間近づいてますので、最後お一方お願いできますでしょうか。それではこちらの方、お願いします。

  • 丹羽 孝一 - アナリスト

  • SMBC日興証券の丹羽と申します。中期的な利益、もしくは収益性のイメージ、及びシニアチェアマンというタイトルのこの2点について教えていただきたいと思います。

  • 1点目はプレゼンテーション資料の12ページを見ておりますが、ROE10%を2年前倒しで達成というところから、向こう3年から5年を中期的というふうにイメージした後、どういうふうに見ればいいのか。もしくはこのターゲットが上がる場合の条件というのは、どういうふうなものを考えておればいいのか。この辺りについてご示唆ください。

  • もう1点については、シニアチェアマンという新しい役職についてです。従来とどういうものが実際オペレーション上変わってくるのか。特に有事もしくは平時、それぞれによってどういうふうに変わってくるんであるか。この辺りについて実際のオペレーションというか、この辺りのいわゆる考え方みたいなのをちょっとイメージを共有させていただきたく、ご質問させていただきました。

  • 宮内 義彦 - グループCEO

  • わかりにくいタイトルを付けまして、申し訳ございませんで。ただ、私もCEOを長くやっておりまして、それから退任した経験がございませんので、これから試行錯誤しながらやる役職だろうと思うんですけども、私の元気である限り、オリックスに役に立つ限り、全力を挙げて会社の発展のために尽くすというのは、もう私の使命だと思っております。

  • そういう中で、CEOを長くやっておりまして思いましたのは、結局CEOというのは目の前のものすごい仕事が、大きな仕事が毎日来て、もうそれと格闘してるというのはどの会社もそうだと思います。そして格闘しながら、これではない、もっとほかにも大事な仕事があるんだなといつも思いながら、実はそこまで手が届かないというのが多いんですね。そういう部分を引き受けられればなと。

  • 例えば長い取引先、パートナーとの関係をじっとよく維持していく、揺るがないものにする。あるいは、後継者をじっくり見定めて育成していく。あるいは本当に危機のときには、私なんかは、これだけは井上社長に自慢できるんですけども、危機にあった数は非常に多いわけですから、役に立つということができるだろう。何よりもやはり会社の長期の戦略、会社をどういう方向に行くかということを、じっくりCEOであれば考えないといけないんだけれども、考えられないというのが実態でございます。それをやらせていただくと。

  • その他、日常的にはやはり長い経験から見て、現役のトップの相談相手になるというようなことが当面の務めかなというふうに思っております。イメージだけで、まだやったことありませんので、そういうことを考えてるというふうにご理解賜ればと思います。 そのためには、例えば取締役であったり執行役であったりする必要は特にないんだろうということで、引かせていただくということを決めさせていただきました。

  • それから2つ目のROE10%で止まるのかということでございますけれども、私が10%を目指すと申し上げたのは、やはりリーマンショックの経験で、やはりROE経営というのは非常にリスキーだと。15、20、25というふうにいったときに、金融危機が起こったときにはひとたまりもないということが経験上わかったと。そういう意味で、株主様にも満足していただけるROEとしてはやはり2桁だなと、10は目指したいと。しかし、それをどんどん上げていく、すなわちリスキーな方向へ行くということは、金融市場が安定するまでは慎もうというのが、今日までの姿勢でございます。

  • しっかりした金融市場、例えばリーマンショックのように底が抜けるようなことがないという確信ができれば、もう少しROEを上げていくということはできると思います。今のところは、まだヨーロッパの金融市場を見ても、いろいろのアメリカのあまり変化しない金融市場を見ても、これが安定しているというふうに思えませんので、とりあえず10%の中で2桁の成長を続けていくと。そして新しい分野を切り開いていくということでご満足いただける経営というものになるんじゃないかと、今のところはそう思っております。

  • ですから外部の環境次第、われわれを取り巻く環境次第によって、このROEは上げるとか、ひょっとしたら下げるということも最悪の場合あり得るかもしれません。

  • 丹羽 孝一 - アナリスト

  • 追加でちょっとしつこいのですが、利益の成長率2桁という点ご示唆いただいておりますが、これが今、現状だと今期は12%の成長でありますが、本来的にはどれぐらいを望んでいくのかのレンジ感みたいなのをご示唆いただけたらと思います。

  • 井上 亮 - グループCo-CEO

  • 非常に難しいご質問で、2桁というのは1つの基本的なベンチマークというか、目標であって、絶対条件。2桁を狙うことによって、グッドリスクではなくバッドリスクを取ったら何の意味もございませんので、とりあえず2桁を目指して頑張り、マーケットによっては残念ながら2桁行きませんということもあり得る状況で、それよりもやはり会社の健全性とバッドリスクを取らないというこの覚悟、これを維持していくのが大事だと思ってます。

  • その結果、今まではずっと2桁の成長を維持できたので、今後もそうすべきであると。そうしないと、これから後見役の宮内から叱咤激励されるということでございます。

  • 司会

  • よろしかったでしょうか。どうもありがとうございました。

  • それでは以上をもちまして、決算説明会を終了とさせていただきます。本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。