Canon Inc (CAJ) 2011 Q2 法說會逐字稿

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  • 田中 稔三 - 代表取締役副社長

  • ご紹介いただきました田中でございます。皆様方におかれましては、大変お忙しい中、しかも暑さ厳しい中、当社の2011年第2四半期の決算説明会に多数お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

  • 当社の2011年第2四半期決算につきましては、本日午前中の決算取締役会で承認されまして、先ほど東証でのファイリングを終えましたので、その概況について説明をさせていただきます。

  • 本日は、この目次のとおり、2011年第2四半期の実績、年間の業績見通し、事業別の詳細、財務状況の順序で説明をいたします。

  • まず初めに、第2四半期の状況から説明を始めます。

  • 第2四半期の世界経済の状況でございますが、日本ではこの震災の影響が生産活動への下押し圧力となりましたけれども、中国やインドなどの新興国が引き続き高成長を維持したことで、欧米ではそれぞれ問題を抱えておりますけれども、世界経済全体では緩やかな回復を続けております。

  • 当社の関連市場の需要も、世界的には大きな変調はなく、堅調に推移いたしました。

  • 一方、為替につきましては、特にUSドルは前年同期と比べて大幅な円高となりました。

  • このような中、当社では、震災影響によるサプライチェーンの混乱からの生産減で、すべての事業で一時的に供給がタイトになりましたけれども、生産の正常化は順調に進みまして、サプライチェーン問題は当初想定より早く解消できる見通しでございます。

  • これはもちろん、ベンダーの皆様のご尽力によることはもちろんでございますけれども、社内でも各事業、各拠点単位で、部品1点ごとの状況をいち早く把握いたしまして、迅速な対応を打ったことに加えて、全社レベルでの製品の優先順位をつけて、事業を超えて共通部品を融通し合う等々、自社生産体制で進化を続けてきました当社のサプライチェーンマネジメントが、こういう有事でその真価を発揮できたということも、大変大きかったのではないかというふうに考えております。

  • この結果、前年同期と比較いたしますと、大幅な円高と震災影響によりまして、減収減益にはなりましたけれども、想定を上回る利益を確保することができたわけでございます。

  • それでは、第2四半期の業績のサマリーについて説明をいたします。

  • 売り上げは、震災の影響による生産減で13.8%の減収となりましたが、生産状況が厳しい中でもコストダウン努力を続けまして、売り上げ総利益率は、当時より大幅な円高にもかかわらず、2007年の第3四半期以来の50%の大台に達成しております。

  • 営業利益は、大幅な円高と震災影響を吸収できず、30.9%の減益となっておりますが、想定以上に迅速な生産回復とコストダウン努力によりまして、本年第1四半期に近い利益を確保することができたわけでございます。

  • 第2四半期の震災の影響は、ご覧のこのスライドのとおりでございまして、仮にこの震災影響を除きますと、円高にもかかわらず売り上げは増収、営業利益では30%に近い増益あったことになりまして、事業の実態というのは非常に堅調に推移していたということがおわかりいただけると思います。

  • 続きまして、第2四半期の売り上げと営業利益の前年同期との比較を、要因別に説明したいと思います。

  • 為替の影響は、ユーロのほうは約1円の円安でございましたが、USドルは約10円の大幅な円高となりまして、合計では大きなマイナス要因となっております。数量の増減では、市況が堅調な中、オフィス、コンシューマの両セグメントでオーダー増が実現をいたしまして、大幅なプラス要因となっておりますが、震災影響ですべてのセグメントで生産遅延がありまして、このオーダー増をカバーすることができず、この影響を加味いたしますと、実績は全ビジネスユニットでマイナスという結果になっております。

  • その他の項目の売り上げがマイナスになっておりますのは、カメラ等々の値下げ影響によるものでございます。同じく、その他の項目の営業利益で、その値下げの影響をコストダウンや販売経費の圧縮等々で吸収して、プラスになっております。

  • 以上のように、通常変化分は売り上げで121億円の増加、営業利益で333億円の増加となりまして、増収増益基調ですけれども、震災影響の多くがこの第2四半期に集中していたということで、全体では売り上げは1,338億円減収の8,366億円、営業利益では350億円減益の784億円にとどまったわけでございます。

  • 次に、今年の通期の業績予想を説明したいと思います。

  • 2011年下期の為替レートの前提でございますけれども、現状の為替レートと今後の見通しを考えまして、従来よりはそれぞれ5円円高の1USドル80円、1ユーロ115円といたしました。なお、為替が1円変動することによる影響額というのは、このスライドのとおりでございます。

  • 2011年年間の見通しのポイントは、このスライドのとおりでございまして、まず、世界経済は、アメリカ経済の弱さやユーロ圏の財政上の課題などの懸念材料はありますけれども、新興国は引き続き力強く成長しておりまして、全体としては回復基調にあると思われます。また、当社の関連事業も、国内に関しましては不安が残りますものの、世界的な需要は堅調に推移するというふうに見ております。

  • このような中で、当社は生産の早期回復による製品の供給体制の整備を加速してまいります。そして、下期からの急速な挽回を実現して、震災の影響を最小限にとどめて、年間での増収と営業利益率10%以上を目指していきたいと考えております。

  • 今申し上げました新しい為替レートの前提と、震災後の各事業の最新の見通しを踏まえまして、2011年、今年の年間予想の見直しを行いました。その結果、売り上げは2.0%増の3兆7,800億円、営業利益は1.9%減の3,800億円、純利益は5.4%の増益の2,600億円を想定しております。想定以上の円高となった中でも、最大限この数字を目指していきたいというふうに考えております。

  • 次に、年間予想に含まれますこの震災影響について、説明をしたいと思います。

  • 震災影響の内訳でございますけれども、カメラや複写機などの生産出荷遅延の解消などの影響で、前回計画よりはかなり改善したものの、売り上げは1,974億円のマイナスとなる見込みでございます。

  • 現在の生産の水準というのは順調に回復をしておりますけれども、販売面では、過去の生産減の影響というのが主に複写機で、第3四半期の初めまで残ると見ております。利益につきましては、この売り上げ減の影響と、操業度低下による固定費未回収の影響によりまして、売り上げ総利益は1,222億円のマイナス、営業利益は1,225億円のマイナスとなる見通しでございます。

  • 参考までに、この震災の影響を除いた場合の年間予想でございますが、ご覧のスライドのとおりでございます。

  • 次に、この売り上げ及び営業利益の変化について、前回予想からの変化を説明したいと思います。

  • 為替の影響は、USドル、ユーロともに、前回予想よりも円高を前提としているために、大幅なマイナス要因となっております。数量増減では、需要が堅調な中、すべてのビジネスユニットで前回計画を上回ると見ております。また、震災影響につきましても、震災後の復旧、復興に向けた最善の努力を進めた結果、生産体制の早期正常化を実現できる見通しでありまして、前回計画と比べても、売り上げで1,170億円、営業利益で751億円、改善する見通しでございます。

  • 一方、その他の項目が売り上げ、営業利益ともマイナスとなっておりますのは、下期のさらなる拡販に向けて、複写機を中心に年間の値下げ額を100億円程度増加させたためでございます。

  • 以上のとおり、為替影響を除く改善額は、売り上げで1,338億円、営業利益で963億円となって、収益性の改善は順調に進んでいると考えております。

  • これらの結果、円高の中でも売り上げ、利益とも、前回計画から大きく改善する見通しでございます。営業利益率につきましても、すべてのビジネスユニットで前回計画から改善する見込みでございます。

  • 次に、ビジネスユニットごとの説明を、まずオフィスビジネスユニットから始めたいと思います。

  • 第2四半期では、複写機、レーザープリンターともに、まずは既存顧客への消耗品の安定的な供給というのを第一優先に取り組みました。本体、消耗品ともに、震災発生直後から原材料の調達先及び各販売会社と緊密に連携することで、販売の機会損失を抑え、供給不足による生産制限はあったものの、そういう中で最大限の売り上げを達成するよう、努めました。

  • 複写機市場では、日本では震災の影響によりまして需要が落ち込みましたけれども、欧米やアジア地区では、景気回復を背景とした緩やかな需要回復が続いております。このような中、依然として、イメージランナー・アドバンスシリーズへの需要は強く、可能な限りの拡販に努めたものの、供給不足により販売台数は対前年比21%減となりました。また、ノンハード売り上げは、欧米、アジアでは堅調でございましたけれども、円高による為替影響に加えまして、日本での落ち込みが響いて、対前年で約6%の減収となっております。

  • これによりまして、複写機の売り上げは、現地通貨ベースでは8.2%、円ベースでは11.4%の減収となっております。

  • レーザープリンター市場は、引き続き中国等々の新興国に牽引された拡大基調が続いております。このような中、いち早い生産挽回と拡販に努めた結果、前年並みの販売台数を実現しております。また、現地通貨ベースの消耗品の売り上げも、生産の早期挽回によりまして微増を確保しましたが、円高の影響もありまして、プリンター機器全体の売り上げは14.8%の減収という結果でございました。

  • 以上によりまして、オフィスビジネスユニット全体の第2四半期の売上高は、前年同期と比較して10.8%の減収、営業利益につきましては、円高による為替影響や震災に伴う生産性の悪化によりまして、対前年で利益率が3.3ポイント悪化して、28.6%の減益という格好になっております。

  • 続きまして、年間の見通しでございますが、2011年の複写機市場は、日本では震災の影響が残るものの、全世界では引き続き緩やかな回復基調が続くと見ております。部品の調達状況は、前回見通し時点より大幅に改善が進んでいることから、下期には生産挽回を確実に販売につなげ、回復のペースを一層加速させていきます。

  • この結果、販売台数は、前回予想の2%減から大幅な改善を見込んで、対前年では10%の増加を計画しております。

  • ノンハードにつきましても、実需は堅調で、生産の回復も順調に進んでおりますので、現地通貨ベースでは1%増を予想しておりますけれども、ここでも円高の影響があって、年間での売り上げは対前年で微減となる見通しでございます。

  • 以上によって、年間の複写機の売上高は0.4%の増収を予定しております。

  • レーザープリンター市場は、調査機関の見通しによりますと、欧米での不透明感があるものの、引き続き新興国を中心に拡大が続きまして、台数ベースでは前年比5ないしは10%程度成長すると予想しております。

  • このような中、本体、消耗品とも、旺盛な実需に対応すべく、生産の回復を進め、市場拡大を上回るペースで拡販して、シェアと収益性の向上を図ってまいります。プリンター機器の年間での売上高は、現地通貨ベースでは4.3%増を予想しておりますけれども、円高の影響によりまして、対前年で微減となる見通しでございます。

  • 以上によりまして、オフィスビジネスユニット全体の売り上げは、2.1%の増収を計画しておりますけれども、営業利益につきましては、円高や震災の影響が響きまして、12.4%の減益となる見通しでございます。

  • 次に、コンシューマビジネスユニットについて、第2四半期の実績から説明をいたします。

  • まず、カメラでございますが、部品メーカーの復興努力によりまして、自社生産による柔軟な対応によりまして、前回決算で想定していたよりも早めの生産改善が進みまして、6月中にはほぼ通常どおりの生産に戻ることができました。しかしながら、震災直後の部品不足が生産に影響いたしまして、各地で品不足が発生したことなどから、対前年での販売台数減を余儀なくされたわけでございます。

  • 以上に加えて、円高影響もありまして、カメラの売上高は対前年で20.2%の減収となっております。

  • 次に、インクジェットプリンターでございますが、欧州では他社の価格攻勢で伸び悩んだものの、引き続き堅調な新興国市場を中心に拡販に努めまして、当社の販売台数は、対前年で2%増となりました。消耗品も堅調でございましたが、円高の影響によりまして、インクジェットプリンターの売り上げは、対前年で5.7%の減収となっております。

  • 以上によりまして、コンシューマビジネスユニット全体の第2四半期の売上高は、対前年で17%の減収、営業利益につきましては、円高や震災に伴う生産の低迷によりまして、対前年で32.3%の減益となっております。

  • 次に、年間の見通しでございますが、カメラ市場は、日本ではこの震災影響による消費の低迷が懸念されますが、特に一眼レフカメラとレンズの販売は、引き続きアジアを中心に堅調に推移すると見ております。一眼レフカメラでは、このように需要が強い中、生産挽回に一定のめどが立ちましたので、年間の目標販売台数を前回の700万台から730万台に上方修正をしたいと考えております。

  • 一眼レフの好調な売れ行きに合わせまして、レンズの販売も好調に推移すると見ております。

  • 一方、コンパクトカメラでございますが、競合他社も震災影響の挽回に向けまして、年末商戦では競争がより厳しくなることが予想されますけれども、当社は差別化した新製品のタイムリーな投入によりまして、目標の2,000万台の販売に向けて、生産を加速していきたいと考えております。

  • 以上によりまして、カメラの年間の売上高は、対前年で2.7%の増収になると予想しております。

  • インクジェットにつきましては、市況の回復を牽引している新興国を中心に、引き続き拡販を図ってまいります。当社の生産状況は計画どおりに推移していることや、国内需要も戻ってきていることに加えて、秋の新製品投入でラインアップをさらに強化することによりまして、年間販売台数は、前回と同じ前年比8%増を計画しております。

  • 消耗品の売り上げにつきましても、これまでの着実な市場稼働台数の増加によりまして、堅調に推移していくと考えております。

  • 以上によりまして、インクジェットプリンターの年間の売上高は、対前年で1.4%の増収になると予想しております。

  • これらの結果、コンシューマビジネスユニット全体の年間の売上高は、対前年で1.8%の増収、営業利益につきましては、大幅な円高、震災影響などによって、対前年でも1.4%の減益となる見通しでございます。

  • 次に、産業機器その他のビジネスユニットについて説明をいたします。

  • 第2四半期は、半導体の露光装置につきましては、一部震災の影響が残ったものの、スマートフォンやタブレットPCなどの好調に牽引されたi線、KrF露光器の需要が堅調でありまして、売り上げを伸ばしました。一方、液晶の露光装置の売り上げは、当社の強みでございます大型パネル向けが、昨年、2010年の大型パネル向け投資の反動等々で市況の悪化を受けまして、大幅に減少しております。

  • また、グループ会社の売り上げは、アネルバでは、海外の半導体メーカーの設備投資が活発で、半導体用の成膜装置の売り上げは増加いたしましたけれども、PCあるいはハードディスクの需要低迷によって、ストレージ製造用装置の売り上げ減少が響いて、全体としては減収となっております。

  • 一方、マシナリーでは、自動車用の二次電池関連設備の受注が伸びまして、増収となりまして、グループ会社全体ではほぼ前年同期並みの売り上げとなっております。

  • これらの結果、産業機器その他ビジネスユニット合計では、液晶の露光装置の減収が響いて、前年同期と比較いたしますと16.2%の減収となっておりますが、営業利益は、昨年までの構造改革が一段落した上に、さらなるコストダウンあるいは経費削減に努めたことで、48億円の黒字を計上しております。

  • 続いて、年間の見通しでございますが、今回の震災で被害の大きかった宇都宮事業所では、生産現場の復旧を最優先に全社を挙げて取り組みまして、想定より早く復旧が進みました。その中で、当社の半導体露光装置の販売台数は、生産の回復が順調に進んでいることに加えまして、スマートフォン人気によるi線の需要増によりまして、前年実績の29台、前回公表した41台、これを上回ります46台を、今のところ予定しております。

  • 液晶の露光装置は、2010年の大型パネル向け投資の反動など、市況の悪化を受けまして、当社の販売台数は、前年実績の56台を大幅に下回る31台を予定しております。また、グループ会社につきましては、通常どおりの生産体制に戻っておりますけれども、顧客への納期の期ずれ等々で売り上げが前回計画を下回ると見ております。

  • 以上によりまして、産業機器その他ビジネスユニット全体では、売り上げは液晶の露光装置の台数減によりまして、前年と比較して6.8%の減収となりました。

  • 一方、営業利益では、市況の好転による前回計画からの販売台数増に加えまして、さらなる効率化によりまして、露光装置事業全体でも黒字を見込んでおります。グループ会社各社の効率化も進みまして、当ビジネスユニットの年間の営業利益は、前回公表を上回る265億円の黒字を見込んでおります。

  • 最後に、財務状況でございます。

  • まず初めに、6月末の在庫でございますが、下期からの生産挽回に向けた仕掛品の増加によりまして、計画どおり増加傾向にございます。今後は、販売の機会損失を防ぐべく、特に販売会社での在庫水準の適正化を一段と進めていきたいと考えております。

  • 続きまして、設備投資とフリーキャッシュフローでございますが、ご覧のスライドのとおりでございます。今後もキャッシュフロー経営をさらに徹底して、財務の健全性を維持してまいりたいと考えております。

  • その結果、年末の手元資金は8,000億円、回転月数で申しますと2.3カ月の水準を確保できると見込んでおります。

  • なお、本年度配当でございますが、安定的な配当維持の観点から、中間配当を前期の年間配当金120円の2分の1、60円といたします。また、期末配当につきましては、今のところは先行き不透明でございますので、配当予想は未定とさせていただきます。今期のみならず、翌期以降のビジネス環境を見極めながら判断をしていきたいというふうに考えております。

  • この下期は、生産の早期挽回による製品の供給体制の整備を加速して、年間での増収を確実なものとするため、全社一丸となって取り組んでまいります。そして、震災という想定外の試練を克服いたしまして、今下期より再び健全な拡大基調に戻して、新5カ年計画フェーズ4の当面の目標であります2013年の最高業績達成に取り組んでいきたいというふうに考えております。

  • 以上で、私からの説明は終わらせていただきます。どうも長時間、ご清聴ありがとうございました。